こんにちは(^o^)/社会福祉士のむむぶどう🍇です。
「支援経過記録、いったい何をどこまで書けばいいのか」——現役ケアマネジャーとして、これは一番よく聞かれる悩みの1つです。福祉の現場に20年、ケアマネジャーとして家族と本人に向き合いながら、実地指導も何度も受けてきた立場から、今日は「そのまま参考にできる支援経過記録(居宅介護支援経過・第5表)の文例集」を、場面別にまとめました。
支援経過記録は、居宅サービス計画書の第5表にあたる書式です(事業所の様式によっては別の番号で運用されている場合もあります)。事業所によっては「介護支援経過」「経過記録」「モニタリング記録」などと呼ぶこともありますが、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(厚生労働省令)でも、居宅サービス計画・アセスメント・サービス担当者会議の要点・モニタリングの結果等と並んで、完結の日から原則2年間の保存が義務づけられている記録です(※市町村の条例により5年間の保存を求めている保険者もあるため、必ず所在地の保険者ルールを確認してください/出典:厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」第29条第2項)。
つまり、支援経過記録は「書いても書かなくてもいい日記」ではありません。利用者への支援がどのように行われたかを事後にたどれる、法定の記録です。実地指導・運営指導でも必ずチェックされる書類なので、しっかり書きたい一方で、業務時間が限られているのも現実。
そこでこのページでは、現場でよく出くわす8場面について、
- 実地指導でよく指摘されるNG例
- そのまま参考にできるOK例文
- 場面ごとの記録のコツ
を、コピペしやすい形で整理しました。気になる行だけ拾って、事業所の様式に合わせて整えてお使いください。
なお、記載する例文の日付・氏名・時間・事業所名などはすべて架空です。実在の利用者情報は使用していません。
書くときに、先に押さえておきたい原則を3つだけ。
- 支援経過記録は「事実/アセスメント/次のアクション」を書き分ける。感想・推測・事実がごちゃ混ぜになると、記録として使い物にならない。
- 「5W1H(いつ・どこで・誰が・誰に・何を・どのように)」+「その結果どうなったか」まで書く。特に「誰に対して」「誰と一緒に」は忘れやすい。
- 支援経過記録はモニタリング記録も兼ねることが多い。少なくとも月1回の居宅訪問・利用者面接の記録を、日付・目的・結果が分かる粒度で残す。
それでは、8場面を順番に見ていきます。
場面1|初回アセスメント・契約時の支援経過記録
新規で利用申込を受けてから、契約書・重要事項説明書を交わし、アセスメントを行うまでの流れは、利用者との関係づくりの起点であり、実地指導でも重点的に確認されます。契約日・重要事項説明の実施・同意・アセスメントの実施日は、後から必ず確認される項目です。時系列で漏れなく残しておきましょう。
NG例(実地指導でよく指摘されるパターン)
- ◯月◯日 初回訪問。契約説明。ADL自立。
- 地域包括より紹介あり、利用開始となる。
- 本人・家族と面談。良好な関係を築けた。
- アセスメント実施。特に問題なし。
OK例文(そのまま参考にできる文例)
- ◯月4日/10:30〜11:40/自宅/担当ケアマネ(本人)/地域包括支援センター◯◯(△△主任介護支援専門員)からの紹介で、初回訪問を実施。本人・長女同席のもと、居宅介護支援の重要事項説明書および契約書について1条ずつ読み合わせを行い、契約内容についての理解を口頭確認のうえ、本人より署名・押印を得る。個人情報使用同意書についても、使用範囲(サービス事業者・主治医・保険者等)を説明し同意を得る。次回◯月8日14時にアセスメント訪問を実施する予定。
- ◯月8日/14:00〜15:30/自宅/担当ケアマネ/課題分析標準項目23項目に基づき、本人・長女立ち会いのもとアセスメントを実施。既往(脳梗塞後遺症・左片麻痺/H◯年発症)、現在の内服(△△科クリニック◯◯医師処方・薬手帳確認)、ADL(起居動作・移乗一部介助、屋内伝い歩き、屋外は車椅子)、家族介護力(同居長女は日中就労、朝夕のみ介助可能)を確認。本人の意向「トイレだけは自分で行きたい」、長女の意向「日中の見守りをお願いしたい」を聴取。次回、居宅サービス計画原案を提示する。
- ◯月8日/15:30/主治医△△医師(△△クリニック)に電話連絡。担当ケアマネであること、居宅サービス計画作成にあたり主治医意見書の情報提供依頼を行う旨を伝達。生活機能・医学的管理上の留意事項について情報提供の依頼書を郵送することの了承を得る。返信到着後、計画原案に反映予定。
- ◯月10日/10:00/自宅/担当ケアマネ/居宅サービス計画原案(第1〜3表)を持参し、本人・長女に説明。訪問介護(週3回・生活援助)と通所リハビリテーション(週2回)を提案。本人「デイのお風呂は入りたい」、長女「入浴だけでも助かる」と同意。サービス担当者会議日程を◯月15日10時に調整。
記録のコツ
初回の記録は、「誰から紹介・何を説明・何に同意・次に何をするか」の4点を必ず入れます。契約と重要事項説明は別書類なので、「両方について同意を得た」ことがわかる書き方にします。特に個人情報使用同意書は、同意した使用範囲(サービス事業所・主治医・保険者・地域包括支援センター等)まで書いておくと、後日「そこには渡していない」と齟齬が出たときの根拠になります。アセスメントは「23項目の課題分析標準項目に基づき実施」と1文入れておくと、実地指導での説明がスムーズです。
場面2|定期モニタリング訪問時の支援経過記録
指定居宅介護支援等の基準では、少なくとも1月に1回、利用者の居宅を訪問し、利用者に面接すること、そして少なくとも1月に1回、モニタリングの結果を記録することが定められています(出典:厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」第13条)。
つまり支援経過記録の中で、「これはモニタリングだ」と分かる記録が月1回以上ある必要があります。
NG例(実地指導でよく指摘されるパターン)
- ◯月◯日 モニタリング訪問。変わりなし。
- 元気そうでした。デイも楽しんでいる。
- 特に変化なし。プラン継続。
- 血圧良好、食事も食べている。
OK例文(そのまま参考にできる文例)
- ◯月5日/14:00〜14:50/自宅/担当ケアマネ/月次モニタリング訪問。本人・長女同席。前回訪問(◯月8日)以降の状況を確認。本人「デイのお風呂は続けたい」「家では手すりを使って何とかトイレに行けている」との発言あり。長女より「先月より寝る時間が遅くなり、朝が起きにくい」との情報提供あり。血圧128/78(デイ連絡ノートより転記)、体重52.4kg(先月比△0.6kg)。訪問介護からの連絡ノートを確認、生活援助中の様子に大きな変化なし。
- ◯月5日/モニタリング/目標「トイレに自分で行くことを続ける」の達成状況:週7日中5日は日中1人でトイレ動作可能、夜間は長女の見守り介助。目標「デイでの入浴を続ける」の達成状況:週2回のデイ利用を継続、欠席なし。両目標とも概ね達成できているが、夜間の睡眠リズムに変化があり、日中の活動量低下や便通への影響も懸念されるため、次回サービス担当者会議で情報共有予定。
- ◯月5日/モニタリング/プラン変更の必要性:現時点では大きな変更は不要と判断。次回モニタリングまでに、①訪問介護事業所に日中の様子(傾眠の有無)を確認、②主治医の受診時に睡眠リズムについて相談するよう本人・長女に助言、③デイでの活動量と入浴時のバイタルを確認、の3点を進める。次回モニタリング予定◯月◯日14時。
記録のコツ
モニタリング記録で必ず書くのは、①訪問日時と面接した人/②目標に対する達成状況/③新しく生じた課題やニーズ/④プラン変更の要否/⑤次のアクションの5点です。「変わりなし」だけでは、目標に対して現状がどうなのかが分からないため、実地指導でほぼ必ず指摘されます。「目標◯◯について、達成状況は◯/◯日」「目標△△について、△△の場面で継続できている」と、目標と紐づけて達成状況を書くのが、指摘されない一番のコツです。
場面3|サービス担当者会議の要点記録
サービス担当者会議の要点は、第4表として別の様式で残しますが、開催の経緯・開催の必要性の判断・欠席事業所への照会・照会結果の反映は、支援経過記録(第5表)にも残しておくのが実務的です。特に、事業所の担当者が会議に出席できずに文書照会で対応した場合、その照会と回答の記録が支援経過記録に残っていないと、実地指導で「開催の代替として何をしたのか」を説明できなくなります。
NG例(実地指導でよく指摘されるパターン)
- サービス担当者会議開催。全員参加。プラン了承。
- 会議欠席あり。書面で確認済み。
- 意見交換を行い、プラン継続で決定。
- 関係者で情報共有し、有意義な会議だった。
OK例文(そのまま参考にできる文例)
- ◯月15日/10:00〜11:00/担当ケアマネ事業所会議室/サービス担当者会議を開催。開催目的は、居宅サービス計画原案(第1〜3表)についての専門的意見の聴取。出席者:本人・長女・訪問介護◯◯(サ責△△)・通所リハビリ◯◯(PT△△・生活相談員△△)・主治医△△医師(文書照会にて欠席)・担当ケアマネ。第4表要点別紙のとおり。
- ◯月10日/主治医△△医師(△△クリニック)に、◯月15日開催のサービス担当者会議について出席可否を照会。医師より「診療時間帯のため出席困難、文書にて回答」との返信あり。照会事項として、①現在の内服と生活上の留意点、②リハビリ実施上の医学的注意点、③次回受診までの観察ポイントの3点を記載した照会書を◯月11日にFAXで送付。◯月14日に医師より回答書を受領。会議で共有し、居宅サービス計画に反映済み。
- ◯月15日/会議で挙がった主な意見:訪問介護サ責より「調理場面で、本人が指示を待つ場面が増えている。声かけを増やして本人ができる部分を残したい」と発言。通所リハビリPTより「立ち上がり動作の改善傾向あり、次期に入浴動作訓練を段階的に組み込みたい」と提案。長女より「夜間の見守りに疲れを感じ始めている」と表明。担当ケアマネより、ショートステイの活用について◯月中に再検討することを提案し、全員了承。
- ◯月15日/会議での決定事項:①訪問介護のサービス内容に「本人の役割を残す声かけ」を追記、②通所リハビリの短期目標に「浴槽またぎ動作の練習」を追加、③長女のレスパイト目的でショートステイ体験利用を◯月中に検討、の3点。居宅サービス計画(変更版)は◯月18日までに交付予定。
記録のコツ
サービス担当者会議の要点は第4表に残しますが、開催に至る経緯・欠席者への照会・会議で決まったことのアフターフォローは支援経過記録の担当領域です。特に文書照会は「いつ・誰に・何を照会し・いつ回答が来て・どこに反映したか」まで書きます。会議後に居宅サービス計画を変更した場合、変更版の交付日まで記録しておくと、「同意なく変更した」との指摘を防げます。
場面4|医療機関・入退院との連携の支援経過記録
主治医との連絡、入院・退院時の情報連携は、居宅介護支援の中でも特に加算算定の根拠にもなる重要な場面です。入院時情報連携加算・退院退所加算を算定する場合、「誰に・いつ・何の情報を・どの方法で伝えたか」が支援経過記録から確認できることが求められます。
NG例(実地指導でよく指摘されるパターン)
- 入院連絡あり。病院に情報提供した。
- 退院前カンファレンス出席。情報共有。
- 主治医と連絡を取った。
- 病院から退院日連絡あり。準備を進める。
OK例文(そのまま参考にできる文例)
- ◯月20日/9:15/長女より電話/本人が昨夜自宅で転倒、右大腿骨頸部骨折の疑いで△△病院に救急搬送、緊急入院となった旨、長女より情報提供あり。担当医△△医師、病棟看護師長△△氏。長女より、入院手続きは家族で対応するとの申し出。担当ケアマネより「病院からの依頼があり次第、情報提供に伺う」旨を伝達。当該サービス事業所(訪問介護◯◯・通所リハビリ◯◯)に、入院に伴うサービス休止の連絡を実施。
- ◯月21日/10:00/△△病院(4階病棟)/担当ケアマネ/入院時情報連携加算(I)(入院後3日以内の情報提供)の算定要件をふまえ、病棟看護師長△△氏に対して情報提供を実施。持参書類:介護支援専門員基本情報・居宅サービス計画(第1〜3表)・週間サービス計画表・課題分析結果の要点。伝達事項:既往(脳梗塞後遺症・高血圧)、認知機能(HDS-R 24/30点/◯月時点・非認知症域)、内服(△△科クリニック処方薬)、家族状況(長女同居・日中就労)、退院後想定される課題(住環境・介助者不在時の対応)。看護師長より「退院前カンファレンス日程が決まり次第連絡する」との回答。
- ◯月30日/14:00/△△病院(4階カンファレンスルーム)/退院前カンファレンス出席/出席者:担当医△△医師・病棟看護師長△△・PT△△・MSW△△・本人・長女・訪問看護◯◯(看護師△△)・福祉用具△△(相談員△△)・担当ケアマネ。医師より「保存療法にて経過観察、退院後は歩行器歩行から段階的に自立を目指す」との説明。退院日◯月◯日で調整。退院後の課題:ベッドから居室トイレまでの移動、入浴、日中独居時間の見守り。福祉用具(特殊寝台・歩行器)を退院日までに搬入、訪問看護を週2回・訪問介護を週3回で再調整することで合意。
- ◯月31日/13:00/担当ケアマネ事業所/退院退所加算に基づく居宅サービス計画の変更作業を実施。カンファレンスで得た医師意見・看護サマリー・リハビリ経過情報を反映し、居宅サービス計画原案(変更版)を作成。◯月◯日にサービス担当者会議を再開催予定。
記録のコツ
医療連携の記録は、「情報の受け手」「情報の中身」「伝達方法」の3点を必ず入れます。加算算定の根拠にもなるため、「入院時情報連携加算に基づき」「退院退所加算に基づく」といった加算名を明記しておくと、実地指導で加算算定要件との紐づけがすぐに説明できます。退院前カンファレンスは第4表(サービス担当者会議の要点)に該当することが多いですが、日程調整の経過・カンファレンス出席の事実は支援経過記録にも残しておくと安心です。
場面5|家族との相談・苦情対応の支援経過記録
家族からの相談、サービスに対する苦情、家族間の意見の相違への対応は、書き方によっては後日の紛争リスクにも直結する場面です。事実と、担当ケアマネの判断・アセスメントを分けて書くこと、感情的な表現を使わないことが特に重要になります。
NG例(実地指導でよく指摘されるパターン)
- 長女より苦情あり。強い口調だった。
- 家族が不満を訴える。困った様子。
- キーパーソンが怒っている。事業所が悪い。
- 家族間で意見が合わず、揉めている。
OK例文(そのまま参考にできる文例)
- ◯月12日/16:30/長女より電話/通所介護(◯◯デイ)の送迎時間について相談あり。長女発言「先週から迎えの時間が15分早くなり、朝の準備が間に合わない日がある。◯月◯日は本人が待たされている様子だった」との内容。担当ケアマネより「事業所に事実確認を行い、改めて連絡する」と回答。
- ◯月13日/9:00/通所介護◯◯(生活相談員△△氏)に電話/◯月12日の長女からの相談内容を伝達し、送迎時間の変更経緯を確認。相談員より「ルート再編で3名の利用者の順番を入れ替えた結果、本人の迎えが15分早くなった。事前説明が不十分だった」との回答あり。担当ケアマネより「本人・長女に事前連絡ができるよう、事業所側での説明手順を整えてほしい」と依頼。相談員より「本日中に長女に謝罪と説明を行う」と回答。
- ◯月13日/15:00/長女より電話/通所介護事業所から連絡があり、送迎時間変更の経緯について説明を受け、了承した旨の報告あり。長女より「今後は事前に連絡してもらえれば問題ない」との意向確認。担当ケアマネより「今回の対応内容を記録に残し、事業所とも共有する」と回答。次回モニタリング時に、本人にも直接様子を確認する予定。
- ◯月20日/14:00/自宅/担当ケアマネ/長男・長女来訪、家族での話し合いに担当ケアマネが同席(本人の希望による)。テーマは施設入所の是非。長男「そろそろ施設を考えるべき」、長女「本人は在宅を希望しており、もう少し在宅で続けたい」との発言。本人「今の家にいたい」と意向表明。担当ケアマネより、①現行プランでの在宅継続の見通し、②施設入所の検討時期の目安、③レスパイトとしてのショートステイ活用、の3案を情報提供。家族間で「まずショートステイを試す」ことで意見一致。次回モニタリング時に本人の様子を再確認予定。
記録のコツ
苦情や家族間の相談は、「発言内容の要旨」「担当ケアマネの回答」「その後の対応と結果」までを1セットで書きます。「強い口調」「怒っていた」など感情的な形容は避け、発言の内容そのものを鉤括弧つきで残します。家族間で意見が分かれている場面は、担当ケアマネがどちらの立場にも肩入れしていないことが記録から分かるように、両者の発言を並列で残すのがコツです。苦情対応は、受付→事実確認→回答→結果確認の4段階で必ず1件ずつクロージング(完結)まで書ききると、後々見返したときに経緯がたどれます。
場面6|認定調査・更新申請時の支援経過記録
要介護認定の更新申請、区分変更申請の代行、認定調査への立ち会いは、居宅介護支援事業所の業務として支援経過記録に必ず残す場面です。申請日・調査日・認定結果通知日は、後日の請求業務や区分変更の判断にも直結する情報なので、時系列で確実に残しておきましょう。
NG例(実地指導でよく指摘されるパターン)
- 更新申請を代行した。
- 認定調査立ち会い。特に問題なし。
- 要介護◯に変更。プラン見直し。
- 認定結果が出た。
OK例文(そのまま参考にできる文例)
- ◯月1日/11:00/自宅/担当ケアマネ/本人・長女に、認定有効期間が◯月◯日で満了することを説明。更新申請書を持参、本人・長女とともに記入。本人より申請代行の同意を得る。主治医意見書の主治医は△△クリニック△△医師で変更なしとして記載。◯月2日に◯◯市介護保険課に申請書を提出予定。
- ◯月2日/10:30/◯◯市役所介護保険課/担当ケアマネ/更新申請書を提出、受付番号◯◯◯◯を取得。認定調査の日程調整を市担当者と行い、◯月10日午後で調整することとなる。市より「調査員の氏名は前日までに連絡する」との説明を受ける。
- ◯月10日/13:00〜14:30/自宅/担当ケアマネ立ち会い/認定調査を実施。調査員△△氏(◯◯市委託)。同席者:本人・長女・担当ケアマネ。調査項目のうち、認知機能・生活機能について、本人からの申告と日常の様子に差がある場面(例:「毎日新聞を読んでいる」との申告に対し、実際は長女が音読して聞かせている)について、担当ケアマネより補足情報を提供。特記事項に反映されるよう依頼。
- ◯月30日/認定結果通知が長女経由で担当ケアマネに届く/要介護2(前回:要介護1)と判定、認定有効期間◯月◯日〜◯月◯日(12か月)。認定区分が上がったことに伴い、居宅サービス計画の見直しの必要性を検討。◯月◯日にサービス担当者会議を再開催予定として、各事業所に日程調整を依頼。
- ◯月◯日/12:00/長女より電話/※以下は別ケース(更新から6か月以上経過後)/本人の体調が急激に低下、日常生活動作が前回認定時から大きく変わったため、区分変更申請を検討したいとの相談あり。担当ケアマネより、区分変更申請の手続き・所要期間(原則30日以内、保険者の運用により延長される場合あり)、認定結果が出るまでの暫定プランでの対応を説明し、家族の意向を確認。長女より「申請を進めてほしい」との依頼あり、◯月◯日に申請代行予定。
記録のコツ
認定関連の記録は、「申請日・調査日・結果通知日・有効期間」の4つの日付が必ず出てくるようにします。認定調査立ち会い時に、本人からの申告と実際の様子に差がある場合、その情報を調査員に伝達したことを残しておくと、後日「なぜこの区分になったのか」の説明に使えます。区分変更が出た場合は、居宅サービス計画の見直しの必要性を判断した記録も併せて残しましょう。
場面7|サービス変更・追加・中止時の支援経過記録
利用中のサービスを変更・追加・中止する場面は、居宅サービス計画の変更手続きとセットで動きます。基準上、居宅サービス計画の変更にあたっては、原則としてサービス担当者会議の開催が必要ですが、軽微な変更については書面照会等での対応も認められています。軽微な変更かどうかの判断根拠を支援経過記録に残すことが、実地指導での指摘を防ぐポイントです。
NG例(実地指導でよく指摘されるパターン)
- 訪問介護の回数を増やした。
- デイの曜日変更。プラン修正。
- サービス追加、了承。
- 訪問看護中止。理由なし。
OK例文(そのまま参考にできる文例)
- ◯月8日/10:00/自宅/担当ケアマネ/モニタリング訪問時に、長女より「日中の長女不在時間帯(10時〜15時)に、本人が空腹で不穏になる日が増えている」と訴えあり。本人からも「昼のご飯を1人で温めるのが億劫」との発言あり。現行の訪問介護(生活援助・週3回・8時〜9時)に加え、昼の見守り兼配膳(週2回・11時30分〜12時30分)を追加する方向で検討することを本人・長女と合意。
- ◯月10日/訪問介護◯◯(サ責△△)に電話/新規時間帯(週2回・11時30分〜12時30分・見守り兼配膳)のサービス提供可否を照会。◯月◯日より提供可能との回答を得る。本件は新規サービス時間帯の追加であり、内容と回数の変更を伴うため、厚労省通知(介護保険最新情報Vol.155)が示す「軽微な変更」の例示に該当しないと判断。原則どおりサービス担当者会議を開催することとし、通所介護◯◯・訪問看護◯◯・主治医△△医師に日程調整を依頼。
- ◯月11日/サービス担当者会議開催の日程調整結果/通所介護◯◯(生活相談員△△)・訪問看護◯◯(看護師△△)・主治医△△医師と調整のうえ、◯月18日14時に担当ケアマネ事業所にて開催と決定。主治医は当日書面での意見提出とすることで合意。議題:訪問介護追加(週2回・昼時間帯)の妥当性と、他サービスとの調整上の留意点。
- ◯月18日/14:00〜15:00/担当ケアマネ事業所/サービス担当者会議を開催(第4表に別途会議録を作成)/出席:本人・長女・訪問介護◯◯(サ責△△)・通所介護◯◯(生活相談員△△)・訪問看護◯◯(看護師△△)・担当ケアマネ/主治医△△医師は書面意見提出。会議結果:訪問介護の昼時間帯追加について全員同意、他サービスへの影響なしを確認。居宅サービス計画(変更版)を作成し、◯月20日に本人・長女に交付、同意署名を得る予定。
- ◯月◯日/自宅/担当ケアマネ/本人の体調悪化に伴い、通所リハビリ(週2回)の欠席が続いている状況をふまえ、本人・長女と今後の利用方針を相談。本人より「今は家で休みたい」との意向、長女より「体力が戻るまでは訪問リハビリに切り替えたい」との意向あり。通所リハビリ◯◯を一旦中止し、訪問リハビリテーション(週1回)を新規追加する方向で調整することを合意。◯月◯日にサービス担当者会議開催予定。
記録のコツ
サービス変更の記録は、「変更のきっかけ」「変更内容」「他事業所への影響の有無」「サービス担当者会議の要否判断」の4点セットで書きます。特に「軽微な変更として書面照会で対応する」と判断した場合、なぜ軽微と判断したかの理由(例:他事業所のサービス内容に影響を与えない、単純な時間帯変更のみ、等)を必ず記録に残します。ここを書き忘れると、実地指導で「なぜサービス担当者会議を開かなかったのか」を口頭で説明する羽目になるので、必ず記録に残しましょう。
場面8|急変・緊急対応時の支援経過記録
利用者の急変、緊急入院、事故、その他の緊急事態への対応は、時系列を分単位で記録することが特に重要です。後日の医療機関との情報連携、家族への説明、事故報告書作成、保険者への報告など、記録がすべての起点になります。
NG例(実地指導でよく指摘されるパターン)
- 救急搬送された。連絡を受けた。
- 急変対応。家族と連絡。
- 転倒あり。病院搬送。
- 体調不良で入院。
OK例文(そのまま参考にできる文例)
- ◯月◯日/7:45/訪問介護◯◯(ヘルパー△△)より緊急連絡/朝の訪問介護(生活援助)で自宅を訪問した際、本人が居間の床で倒れており、意識レベル低下・顔色不良・呼びかけへの反応が弱い状態を発見。ヘルパーが119番通報、救急要請を実施。長女に連絡中とのこと。担当ケアマネより「病院搬送先が分かり次第、再度連絡してほしい」と指示。
- ◯月◯日/8:15/ヘルパー△△より電話/救急隊到着、△△病院救急外来に搬送。長女(勤務先より)病院に直行するとの連絡あり。ヘルパー△△は本人搬送後、事業所に戻り、サ責△△と状況を共有中との報告。担当ケアマネより「今後の対応は担当ケアマネが引き継ぐ、事業所内での記録を残しておいてほしい」と指示。
- ◯月◯日/9:30/長女より電話/△△病院救急外来で医師の診察を受け、脳梗塞再発の疑いで頭部MRI検査中との情報あり。医師より「入院が必要になる見込み」との説明を受けているとのこと。担当ケアマネより「入院が決まったら、病棟看護師長宛に情報提供に伺う。入院時情報連携加算の対象となる」と長女に説明。
- ◯月◯日/11:00/長女より電話/脳梗塞再発と診断、4階病棟に入院決定。担当医△△医師、病棟看護師長△△氏。担当ケアマネより、翌日午前中に病棟に情報提供に伺う旨を伝達。並行して、訪問介護◯◯・通所リハビリ◯◯・訪問看護◯◯に入院に伴うサービス休止を連絡。
- ◯月◯日/11:30/訪問介護◯◯(サ責△△)に電話/本日以降のサービス提供を一時休止とする旨を連絡。復帰時期は退院後の状態次第で改めて調整する予定。ヘルパー△△が発見時に取った対応(119番通報・長女への連絡・救急隊への状況説明)について、事業所内で振り返りを行い、事故報告書に反映するよう依頼。
- ◯月◯日/13:00/◯◯市介護保険課に電話/緊急入院に伴い、当面のサービス休止と、居宅介護支援業務の継続について報告。担当ケアマネからの入院時情報連携(翌日実施予定)まで含めて、市担当者と情報共有。
記録のコツ
急変対応の記録は、時刻を細かく(できれば分単位で)残すことが最大のコツです。「◯時◯分に誰から何の連絡があり、担当ケアマネが何を判断し、次に誰に何を依頼したか」を、時系列にそのまま記録します。事故発見者(ヘルパー・訪問看護師・家族)から報告を受けた場合、発見者が取った初期対応(119番通報・家族連絡・事業所への報告等)も、後日の事故報告書作成に必須の情報です。急変時は、担当ケアマネ自身が現場に居合わせないことがほとんどなので、受けた情報を漏らさず時系列で残す意識で書きましょう。
ここから「書き方のコツ」(もう少し深めたい方向け)
すぐ使いたい方は、ここから先は読まなくて大丈夫です。
コツ1:「事実」と「アセスメント」を書き分ける
❌ 本人は元気そうで、デイも楽しんでいる様子。
⭕ 本人「今日はデイでカラオケを歌った」との発言あり。デイ連絡帳にも笑顔で参加とのコメントあり(事実)。前月に比べて活動意欲が回復傾向、通所回数を維持することで生活リズムが安定してきたと考えられる(アセスメント)。
📝 支援経過記録は、後日別の担当者が読んでも判断できる書き方が求められます。「元気そう」は主観、「発言があった/連絡帳にコメントがあった」は事実。事実とアセスメントが混ざると、根拠のない判断だけが残り、実地指導で「何をもってそう判断したのか」を問われます。
コツ2:「特に問題なし」「変わりなし」を使わない
❌ 特に問題なし。プラン継続。
⭕ 目標「トイレに1人で行くことを続ける」について、週7日中5日は日中1人でトイレ動作可能。夜間は長女の見守り介助を継続、達成状況は安定。プラン継続が妥当と判断。
📝 「特に問題なし」は、何と何を比べて問題なしと判断したのかが書かれていないため、実地指導で必ず指摘されます。プラン継続の判断も、目標に対する達成状況をもって書くと、根拠のある記録になります。
コツ3:加算算定の根拠になる場面は、加算名を明記する
❌ 入院時に病院に情報提供した。
⭕ 入院時情報連携加算に基づき、△△病院4階病棟看護師長△△氏に対して、居宅サービス計画・課題分析結果の要点・週間サービス計画表を持参し、口頭で説明のうえ書面を交付。
📝 入院時情報連携加算・退院退所加算・緊急時等居宅カンファレンス加算・特定事業所加算等、居宅介護支援には多くの加算がありますが、どれも支援経過記録に算定根拠が書かれていることが算定要件です。加算名を明記しておくと、実地指導でその1行を根拠として提示できます(出典:厚生労働省「指定居宅介護支援における加算等の算定要件」)。
実地指導で見られやすいポイント
- 少なくとも月1回、居宅訪問・利用者面接をした記録が支援経過記録から確認できるか。
- モニタリングと分かる記録が月1回以上あり、目標に対する達成状況が書かれているか。
- サービス担当者会議の開催・欠席事業所への照会・照会結果の反映が時系列で追えるか。
- 加算算定の根拠となる場面(入退院連携・退院退所加算・緊急時対応等)が、加算名と紐づけて記録されているか。
- 苦情対応が、受付→事実確認→回答→結果確認まで、1件ずつクロージング(完結)で書かれているか。
- 記録の日付・時刻・対応者・場面が明記され、後日の第三者が読み返して支援の経過をたどれる状態か。
現場のひとこと
支援経過記録は、書くのが大変なだけの書類ではありません。担当ケアマネが変わった時に、次の担当者が本人と家族の物語を引き継ぐための道しるべです。20年この仕事をしてきて、担当交代のたびに前任者の記録に助けられ、時に困らされてきました。「未来の自分と、次の担当者と、実地指導の担当者」の3人に読まれる書類だと思って書くと、粒度がちょうどよく揃うと感じています。
※基準・加算算定の要件は保険者によって運用上の解釈に幅があります。文例はあくまで参考とし、事業所の様式・保険者の運用に合わせて整えてお使いください。制度改正がある場合は、必ず最新の告示・通知でご確認ください。
参考文献・出典
- 厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第38号)
- 厚生労働省「指定居宅介護支援における加算等の算定要件」(介護報酬改定関係資料)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html
- 厚生労働省「介護保険最新情報」各号(居宅介護支援関係)
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この記事を書いた人
現役のケアマネジャー。社会福祉士として福祉の現場に20年携わり、ご本人とご家族の支援を続けてきました。所長(管理者)として実地指導・運営指導も受ける立場から、現場で本当に使える文例と、指摘されにくい記録の書き方を整理しています。実在の利用者情報は使わず、すべて一般化した架空の文例として掲載しています。

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