「介護予防サービス計画書の栄養の欄、何をどう書けば自立支援になるのか」——そんなときに使える、介護予防サービス計画書(予防プラン)の「栄養改善」を支援する場面の文例を集めました。気になる行をコピーして、ご本人の状態に合わせて整えてお使いください。
予防プランは、要支援1・2の方や、地域支援事業(総合事業)の対象になる方を対象に作るケアプランです。介護保険のケアプラン(第1〜3表)とは様式が異なり、「アセスメント領域と現在の状況」「本人・家族の意欲・意向」「領域における課題(背景・原因)」「総合的課題」「課題に対する目標と具体策の提案」「具体策についての意向(本人・家族)」「目標」「目標についての支援のポイント」「本人等のセルフケアや家族の支援、インフォーマルサービス」「介護保険サービスまたは地域支援事業」「サービス種別」「事業所」「期間」といった欄が並びます。
※介護予防支援の標準様式では「目標」は原則一本化されています。保険者によっては運用上「長期目標/短期目標」を併記する場合があるため、本記事では便宜的に長期目標・短期目標の文例を分けて掲載しますが、お住まいの保険者の様式・運用に合わせて書き分けてください。
このページでは、栄養改善を支援するときに、それぞれの欄に書ける文例を場面別に整理しました。
書くときの前提を、先に3つだけ。
- 栄養改善は「食べる量」だけでなく「何をどう食べるか」「誰と食べるか」を含めた生活全体の課題。買い物・調理・食卓の風景まで含めて考える。
- 目標は本人を主語にして、「自分の好きな物を食べ続ける」「体重を保って暮らす」など、本人の暮らしに引きつけて書く。
- 栄養の専門職は管理栄養士で、医療的な関与が必要な場合は主治医・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士とも連携する。誰の関わりが必要かを意識して具体策を書く。
低栄養のリスクがみられる場合
体重減少やBMI低下など、低栄養の兆しがみられる方の文例です。要支援1・2で「栄養改善」を位置づける場面で、もっとも基本となる場面です。
総合的課題の文例
- ここ半年で体重の減少がみられ、低栄養のリスクが懸念されるため、必要な栄養量を確保し、現在の生活機能を保つことが課題となっている。
- BMIが基準を下回る状態が続いており、体力や免疫力の低下を防ぐため、食事内容と量を見直すことが必要となっている。
- 食事の量が以前より少なくなっており、低栄養から生活機能の低下につながらないよう、栄養面の支援が課題となっている。
- 体重減少と活動量の低下が重なってきており、フレイル進行を防ぐために、栄養と運動の両面からの取り組みが必要となっている。
長期目標の文例
- 現在の体重を保ち、自宅での生活を続けることができる。
- 必要な栄養を毎日の食事から取り入れ、体力を保って暮らすことができる。
- 自分の好きな物を、自分のペースで食べ続けることができる。
- 低栄養を防ぎ、これまでの活動を続けられる体力を保つことができる。
短期目標の文例
- 1日3食を、欠かさずとることができる。
- 体重を月1回測定し、現在の体重を保つことができる。
- 主食・主菜・副菜のそろった食事を、1日3回(難しい場合は2回以上)とることができる。
- たんぱく質を含む食材(肉・魚・卵・大豆・乳製品)を毎食取り入れることができる。
本人・家族・地域でできる具体策の文例
- 本人:朝・昼・夕の食事を欠かさず、決まった時間にとる習慣を保つ。
- 本人:体重を月1回測り、変化に自分で気づけるようにする。
- 本人:たんぱく質を含む食材を、1日3食のいずれにも取り入れる。
- 家族:本人の食事内容や食べる量を時々確認し、変化があれば早めにケアマネに相談する。
- 家族:一緒に食事をとる機会をつくり、食事の楽しみと量を保てる関わりを意識する。
- 地域:通いの場の会食や、地域の食事会など、共食の機会につながる情報を共有する。
サービスでの援助内容の文例
- 介護予防通所型サービス:通所時の様子(食欲・口腔体操への参加状況・体重等)を通じて栄養状態を継続的に把握し、変化があれば家族・主治医・ケアマネと共有する。
- 居宅療養管理指導(管理栄養士):主治医の指示のもと、自宅で管理栄養士が栄養状態を評価し、本人と家族に食事の整え方を助言する。
- 配食サービス(地域支援事業/自費):栄養バランスの整った食事を定期的に届け、食事準備の負担を減らしながら必要な栄養量を確保する。
- 地域支援事業:通いの場や会食の機会につなぎ、共食を通じて食事の楽しみと量を保てるよう支える。
食欲低下・食事量の減少がみられる場合
体調や気分の影響で食欲が落ち、食べる量が減ってきた方の文例です。背景に口腔・嚥下・服薬・気分などが隠れていることが多い場面です。
総合的課題の文例
- 以前と比べて食欲が落ち、1食の量が減少しているため、必要な栄養量を確保する方法を見直すことが課題となっている。
- 食事の楽しみが減り、1日2食以下になる日がみられるため、生活リズムと食事のとり方を整えることが必要となっている。
- 体調や気分の影響で食事量が安定せず、低栄養のリスクが懸念されるため、本人が無理なく続けられる食事の形を整えることが課題となっている。
- 口腔の状態や服薬の影響で食欲が落ちている可能性があり、医療職と連携しながら背景の確認と食事の調整を進めることが必要となっている。
長期目標の文例
- 1日3食を、自分のペースで楽しんでとることができる。
- 好きな物を中心に、必要な栄養を取り入れることができる。
- 体調と相談しながら、無理のない範囲で食事の量と質を保つことができる。
短期目標の文例
- 1食の量は少なくても、間食を活用して1日の必要量を確保することができる。
- 食欲がある時間帯に、しっかり食べる工夫ができる。
- 好きな食材・調理法を取り入れ、食事の楽しみを取り戻すことができる。
- 食事量や体重の変化に気づき、早めに相談することができる。
本人・家族・地域でできる具体策の文例
- 本人:朝・昼・夕にこだわらず、食欲のある時間帯に少量ずつ分けて食べる工夫を取り入れる。
- 本人:好きな食材・調理法を一つずつ取り入れ、食事の楽しみを保つ。
- 本人:間食(牛乳・ヨーグルト・果物・栄養補助食品等)を活用し、エネルギーとたんぱく質を補う。
- 家族:食事の場面に時々付き添い、会話のある食事の機会をつくる。
- 家族:食欲低下が続く場合は、主治医や歯科医師、ケアマネに早めに相談する。
- 地域:会食の場や食事を一緒にとれる集まりにつなぎ、共食の機会を確保する。
サービスでの援助内容の文例
- 介護予防通所型サービス:通所時の様子(食欲・口腔体操への参加状況・体重等)を継続的に把握し、変化があれば家族・主治医・ケアマネと共有する。
- 居宅療養管理指導(管理栄養士):主治医の指示のもと、自宅で管理栄養士が食欲低下の背景を踏まえた食事の整え方を本人と家族に助言する。
- 必要に応じて、主治医・歯科医師と連携し、口腔の状態・服薬の影響・基礎疾患等、食欲低下の背景の確認と調整を進める(服薬の影響が疑われる場合は処方医療機関・薬剤師とも情報を共有する)。
- 地域支援事業:通いの場の会食機会につなぎ、共食を通じて食事への意欲を保てるよう支える。
食事内容の偏り・独居による食生活の乱れがある場合
独居や買い物の困難から、食事が単調になりがちな方の文例です。栄養と生活の両面で書くと整理しやすい場面です。
総合的課題の文例
- 独居で買い物や調理に時間がかかるようになり、食事内容が偏りがちになっているため、栄養バランスを保つ工夫が課題となっている。
- 主食中心の食事が続いており、たんぱく質や野菜の摂取が不足しがちなため、食事内容を整える取り組みが必要となっている。
- 買い物の頻度が減り、保存しやすい食材に偏る傾向がみられるため、必要な栄養を確保しつつ無理なく続けられる食事の形を整えることが課題となっている。
- 調理の手間を減らすために同じメニューが続きやすく、栄養の偏りと食事の楽しみの低下が重なっているため、食事の選択肢を広げる取り組みが必要となっている。
長期目標の文例
- 偏りのない食事を、自分のペースで続けることができる。
- 買い物・調理の工夫を取り入れ、自宅での食生活を続けることができる。
- たんぱく質と野菜を取り入れた食事を、毎日続けることができる。
短期目標の文例
- 主食・主菜・副菜のそろった食事を、1日2回以上とることができる。
- 週に2〜3回は、配食サービスや惣菜を活用して食事のバリエーションを保つことができる。
- 冷蔵庫の食材を計画的に使い、無駄なく食事を整えることができる。
- たんぱく質を含む食材(肉・魚・卵・大豆・乳製品)を毎食取り入れることができる。
本人・家族・地域でできる具体策の文例
- 本人:1週間分の献立を、簡単な形でも書き出してから買い物に出かける。
- 本人:配食サービスや惣菜、冷凍食品なども取り入れ、調理の負担を減らす。
- 本人:たんぱく質食材を、毎日のメニューに1品は取り入れることを意識する。
- 家族:定期的に食事内容や冷蔵庫の様子を確認し、買い物の支援が必要な時は手伝う。
- 家族:本人の体重や顔色の変化に気づいたら、早めにケアマネに相談する。
- 地域:宅配・配食サービス、買い物支援、会食の機会の情報を共有する。
サービスでの援助内容の文例
- 介護予防訪問型サービス:本人と一緒に簡単な調理を行い、栄養バランスを意識したメニューの工夫を生活の中で身につける。
- 介護予防訪問型サービス:買い物の同行や代行を通じて、必要な食材を確保しながら食事の偏りを防ぐ。
- 居宅療養管理指導(管理栄養士):主治医の指示のもと、自宅で管理栄養士が独居でも続けやすい食事の整え方を本人に助言する。
- 配食サービス(地域支援事業/自費):栄養バランスの整った食事を定期的に届け、食事内容の偏りを防ぐ。
- 地域支援事業:会食の機会や地域のサロンにつなぎ、共食と栄養の機会を一体的に確保する。
疾患・服薬により食事制限がある場合
糖尿病・高血圧・腎臓病など、主治医の指示で食事制限を受けている方の文例です。医療職との連携を前面に出して書くのがポイントです。
総合的課題の文例
- 基礎疾患(糖尿病・高血圧・腎臓病等)により食事制限を受けており、主治医の指示に沿った食事を自宅で続けることが課題となっている。
- 服薬と食事のバランスの管理が必要な状態にあり、栄養面の指導を受けながら、日々の食事を整えることが必要となっている。
- 食事制限のなかで食事の楽しみが減りつつあり、必要な栄養量と楽しみのバランスを保つ工夫が課題となっている。
- 体調管理のための食事と、本人の好みや生活リズムを両立させることが、在宅生活継続の鍵となっている。
長期目標の文例
- 主治医の指示に沿った食事を、自宅で続けることができる。
- 体調を安定させながら、自分の好きな物を取り入れた食事を続けることができる。
- 体重・血圧・血糖等の数値を、現状の範囲で保つことができる。
短期目標の文例
- 主治医・管理栄養士から助言された食事内容を、日々の食事に取り入れることができる。
- 自分の状態に合った食材選び・味付けを、無理なく続けることができる。
- 体調や数値の変化に気づき、主治医に相談することができる。
- 服薬と食事のタイミングを整え、安定して続けることができる。
本人・家族・地域でできる具体策の文例
- 本人:主治医・管理栄養士から助言された内容をメモにまとめ、買い物や調理の時に確認する。
- 本人:定期的に体重・血圧等を測定し、記録を残して受診時に共有する。
- 本人:服薬と食事のタイミングを決め、生活リズムの中で続けやすい形に整える。
- 家族:本人の食事内容や数値の記録を一緒に確認し、必要に応じて受診に同行する。
- 家族:食事制限のなかで楽しみが減らないよう、好みの食材を取り入れる工夫を一緒に考える。
サービスでの援助内容の文例
- 居宅療養管理指導(管理栄養士):主治医の指示のもと、自宅で管理栄養士が疾患に応じた食事内容を本人と家族に助言する。
- 介護予防訪問型サービス:本人と一緒に、主治医・管理栄養士の助言を踏まえた調理の工夫を実践し、続けやすい形を整える。
- 必要に応じて、主治医・歯科医師と連携し、服薬・基礎疾患・口腔の状態を踏まえた食事と生活リズムを調整する(服薬の調整が必要な場合は処方医療機関・薬剤師とも情報を共有する)。
- 配食サービス(治療食対応の事業所等):主治医の指示に沿った内容の食事を取り入れ、食事制限を続けやすい環境を整える(対応可否は事業所・地域による)。
食事の準備が難しくなってきた場合
加齢に伴い調理や買い物の負担が大きくなってきた方の文例です。「食べる」までの工程を分けて書くと整理しやすい場面です。
総合的課題の文例
- 調理に時間と労力がかかるようになり、食事の準備が負担となりつつあるため、続けやすい食事の形を整えることが課題となっている。
- 買い物に出かけることが難しくなりつつあり、食材の確保と食事内容の維持が課題となっている。
- 調理のたびに疲れが残る状況がみられるため、配食サービスや惣菜等を活用しながら、必要な栄養を確保することが必要となっている。
- 台所での立ち仕事が負担となり、簡単に済ませる食事が増えてきているため、栄養バランスを保ちながら準備の負担を減らす工夫が課題となっている。
長期目標の文例
- 自分でできる範囲で調理を続けながら、必要な栄養を確保することができる。
- 配食サービス・惣菜・冷凍食品なども取り入れて、自宅での食生活を続けることができる。
- 無理のない範囲で食事の準備を続け、現在の生活機能を保つことができる。
短期目標の文例
- 自分でできる調理と、配食・惣菜等の活用を組み合わせて、1日3食を確保することができる。
- 買い物の負担を減らす方法(宅配・週まとめ買い等)を取り入れることができる。
- 台所での作業を安全に続けるための工夫を身につけることができる。
- 栄養バランスを意識した食事を、無理のない範囲で続けることができる。
本人・家族・地域でできる具体策の文例
- 本人:作り置きや簡単な調理を活用し、調理の負担を減らす工夫を取り入れる。
- 本人:配食サービス・惣菜・冷凍食品などを上手に取り入れ、栄養と負担のバランスを保つ。
- 本人:体調がよい時間帯にまとめて準備し、無理のないペースで食事を整える。
- 家族:定期的に食材の補充や調理の手伝いを行い、本人の負担を減らす。
- 家族:本人の体調や食事内容を確認し、必要に応じて配食サービス等の利用をケアマネと相談する。
- 地域:宅配・買い物支援・配食サービスなど、地域で使える資源の情報を共有する。
サービスでの援助内容の文例
- 介護予防訪問型サービス:本人と一緒に簡単な調理を行いながら、続けやすい献立と手順を身につける。
- 介護予防訪問型サービス:買い物の同行や代行、調理の補助を通じて、食事の準備にかかる負担を軽減する。
- 配食サービス(地域支援事業/自費):栄養バランスの整った食事を定期的に届け、調理の負担を減らしながら必要な栄養量を確保する。
- 居宅療養管理指導(管理栄養士):主治医の指示のもと、本人の調理力に合わせた献立や食材選びを助言する。
過体重・体重コントロールが必要な場合
体重が多めで、関節・血圧・血糖等への影響が懸念される方の文例です。「減らす」より「整える」視点で書くのがポイントです。
総合的課題の文例
- 体重が多めで膝関節や腰への負担が大きく、活動量の低下にもつながりやすいため、食事と運動の両面から体重コントロールを支える取り組みが課題となっている。
- 主治医より体重管理の指示があり、食事内容と活動量を整えながら、無理のない形で体重を調整することが必要となっている。
- 血圧・血糖の数値に変動がみられ、食事内容と量の見直しが必要となっているため、本人の生活リズムに合わせた食事の整え方が課題となっている。
長期目標の文例
- 主治医の助言に沿った体重の範囲で、自宅での生活を続けることができる。
- 食事と運動のバランスを整え、体調を安定させて暮らすことができる。
- 食事の楽しみを保ちながら、無理のない範囲で体重を調整することができる。
短期目標の文例
- 1日の食事の量と内容を意識し、間食を含めて整えることができる。
- 体重を月1回測定し、現状の範囲を保つことができる。
- 主食の量や味付けを、主治医・管理栄養士の助言に沿って整えることができる。
- 運動と食事を組み合わせ、無理のない範囲で生活を整えることができる。
本人・家族・地域でできる具体策の文例
- 本人:1日の食事内容を簡単に記録し、量や間食の傾向を自分で振り返る。
- 本人:主食の量や味付けを、主治医・管理栄養士の助言に沿って整える。
- 本人:体重を月1回測定し、変化を記録して受診時に共有する。
- 家族:本人の食事内容を時々一緒に確認し、続けやすい形を一緒に考える。
- 家族:間食や買い置きの内容を見直す機会を一緒に持つ。
サービスでの援助内容の文例
- 居宅療養管理指導(管理栄養士):主治医の指示のもと、自宅で管理栄養士が体重コントロールに向けた食事内容を本人と家族に助言する。
- 介護予防通所型サービス:通所時の運動・食事の場面で、体重コントロールに向けた取り組みを一緒に確認し、自宅でも続けられる工夫を支える。
- 必要に応じて、主治医・薬剤師と連携し、基礎疾患(高血圧・糖尿病等)の管理と食事内容を整える。
ここから「書き方のコツ」(深めたい方向け)
すぐ使いたい方は、ここから先は読まなくて大丈夫です。
コツ1:目標は「栄養素」ではなく「本人の暮らし」を主語に書く
❌ たんぱく質摂取量の確保と低栄養の予防を図る。
⭕ 必要な栄養を毎日の食事から取り入れ、体力を保って暮らすことができる。
📝 「たんぱく質摂取量の確保」は手段、「自分の体力で暮らし続ける」がご本人にとっての目的です。栄養の領域は専門用語で書きやすい分、つい「栄養素の話」に寄りがちになります。本人の暮らしに引きつけて書くと、評価もしやすく主体性も伝わります。
コツ2:栄養改善は「食べる」までの工程で課題を分解する
📝 「栄養が足りない」と一言で書いても、原因は人によって違います。買い物・調理・食欲・口腔・嚥下・基礎疾患・服薬・気分・共食の機会など、「食べる」までの工程ごとに課題を分解すると、目標と具体策がずれません。たとえば「食事の準備が難しい」と「食欲がない」は、どちらも食事量低下につながりますが、書くべき援助内容は大きく異なります。
コツ3:管理栄養士・主治医・歯科衛生士・言語聴覚士の役割を分けて書く
📝 栄養領域は専門職の役割分担が複雑です。栄養指導や食事内容の助言は管理栄養士、疾患に関わる食事制限の指示は主治医、義歯の作成・調整やむし歯・歯周病等の治療は歯科医師、口腔ケアや口腔機能訓練の指導は歯科衛生士、嚥下機能の評価・訓練は主治医の指示のもとで言語聴覚士、というように、誰の関わりが必要かを意識して具体策と援助内容に書くと、サービス計画が現場の動きと一致します。要支援1・2の方が居宅療養管理指導(管理栄養士)を使う場合は、主治医の指示が前提となる点に注意が必要です。
コツ4:「栄養指導」と書き切らず、生活の中でできる工夫を書く
❌ 栄養指導を行い、低栄養の予防を図る。
⭕ 自宅で続けられる献立と食材選びを、本人と一緒に整える。
📝 「栄養指導」と書くと、専門職が一方的に教える形に見えやすくなります。予防プランは「本人ができることを保つ・取り戻す」が出発点なので、「本人と一緒に整える」「本人の生活リズムに合わせて続けやすい形にする」という書き方の方が、自立支援の趣旨に沿いやすくなります。
コツ5:配食サービスは「種類」と「位置づけ」を書き分ける
📝 配食サービスには、地域支援事業として市町村が運営しているもの、自費の民間サービス、治療食対応の事業所が提供するものなど、複数の種類があります。予防プランに書くときは、どの配食サービスを位置づけているのかが分かるように、種別を添えて書くと運営指導でも整理がつきやすくなります。お住まいの保険者で利用できる種別・料金・申請方法は地域差が大きいため、地域包括支援センターと確認しながら整えてください。
運営指導で見られやすいポイント
- 目標が本人を主語にして書かれ、本人の暮らしに引きつけられているか。
- 「食べる」までの工程(買い物・調理・食欲・口腔・嚥下・基礎疾患・服薬等)のうち、どこに課題があるかが書き分けられているか。
- サービス名称が保険者の運用に合っているか(旧称「介護予防通所介護」は使わず、現行の「介護予防通所型サービス」で記載されているか)。
- 管理栄養士・主治医・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士等の専門職の役割が、援助内容に適切に反映されているか。
- 居宅療養管理指導(管理栄養士)を位置づける場合、主治医の指示が前提となる点が踏まえられているか。
現場のひとこと
栄養の話は、ご本人にとって「食べる楽しみ」の話とほぼ重なっています。「食事の量を増やしましょう」と直接お伝えしても、なかなか食べられるようにはなりません。「最近どんな物がおいしいですか」「一緒に食べる人はいますか」「買い物はどうしていますか」と暮らしの話から入ると、ご本人の困りごとが自然と見えてきます。文例を選ぶときも、目の前のご本人が「何を食べ続けたいのか」「どこで困っているのか」を一行書き出してから当てはめると、本人主体のプランに整っていきます。栄養改善の欄は、ご本人の生活の楽しみと体の状態をつなげる橋渡しの場所だと感じています。
※介護予防サービス計画書の様式や、栄養改善を支援する各サービスの名称・適用可否・運用方法、加算の算定要件等は、ご本人の状態や保険者(市町村)の判断、地域支援事業の実施状況によって異なる場合があります。文例はあくまで参考とし、ご本人の状態と保険者の運用に合わせて整えてお使いください。
(参考:厚生労働省『介護予防マニュアル 第4版』(令和3年度・栄養改善を含む内容に統合)、厚生労働省老健局『介護予防・日常生活支援総合事業のガイドラインについて』)
※本記事は一般的な情報提供であり、個別事例の判断は地域包括支援センター・保険者にご確認ください。
※期間や保険適用の可否は、ご本人の状態や保険者(市町村)の判断によって異なります。
この記事を書いた人
現役のケアマネジャー。社会福祉士として福祉の現場に20年携わり、ご本人とご家族の支援を続けてきました。管理者として運営指導も受ける立場から、現場で本当に使える文例を整理しています。実在の利用者情報は使わず、すべて一般化した架空の文例として掲載しています。


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