週間サービス計画表(第3表)の書き方|社会福祉士20年が現場で使う場面別文例集

週間サービス計画表(第3表)の書き方 場面別文例集 第3〜5表文例

「週間サービス計画表、サービスの時間帯は並べられるけど、右下の欄に何を書けばいいのか」——現役ケアマネジャーとして、これは第2表と並んでよく相談される悩みです。福祉の現場に20年、社会福祉士として本人と家族に向き合い、運営指導も何度も受けてきた立場から、今日は「そのまま参考にできる第3表(週間サービス計画表)の記入例」を、生活パターン別にまとめました。

ケアプラン様式の記入位置の図
この記事の文例は、第3表(週間サービス計画表)の週間スケジュール欄に書きます

週間サービス計画表は、居宅サービス計画書の第3表にあたる書式です。標準様式では、月曜から日曜までの時間軸(深夜・早朝・午前・午後・夜間・深夜)にサービスを配置する週間の時間割部分と、右側の「主な日常生活上の活動」欄、そして表の下にある「週単位以外のサービス」欄の3つで構成されています(出典:厚生労働省「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」。事業所独自の様式で運用している場合もあります)。

多くの方が時間割部分は書けます。手が止まるのは、右の「主な日常生活上の活動」欄と、下の「週単位以外のサービス」欄。この2つをどう書くかで、第3表の質はかなり変わります。

つまり第3表は「サービスの時間割」だけの表ではありません。第2表のサービスが、本人の1日の暮らしのどこに・どう組み込まれるかを可視化する、生活と計画の整合の書類です。運営指導(実地指導)でも、第2表のサービス内容と第3表のスケジュールが食い違っていないか、週単位以外のサービスに福祉用具貸与や通院がきちんと落ちているかが確認されやすいポイントです。

そこでこのページでは、現場でよく出くわす7場面について、

  • 運営指導でよく指摘されるNG例
  • そのまま参考にできるOKの記入例
  • 場面ごとの記録のコツ

を、コピペしやすい形で整理しました。気になる行だけ拾って、事業所の様式に合わせて整えてお使いください。

なお、記載する例文の日付・氏名・時間・事業所名などはすべて架空です。実在の利用者情報は使用していません。

書くときに、先に押さえておきたい原則を3つだけ。

  • 時間割部分・「主な日常生活上の活動」欄・「週単位以外のサービス」欄は役割が違う。時間割は週の中で回るサービス、活動欄は本人の1日の生活リズム、週単位以外の欄は「毎週ではないもの」を書く。この3つを混ぜない。
  • 第2表に載せたサービスは、原則すべて第3表のどこかに現れる。訪問診療も福祉用具貸与も短期入所も、第2表にあって第3表にないと、書類間で不整合になる。
  • 「主な日常生活上の活動」欄は起床から就寝までの流れで書く。サービスのない時間帯に本人がどう過ごしているかが見えると、計画全体の生活像がつながる。

それでは、7場面を順番に見ていきます。

  1. 場面1|独居・要介護1〜2の第3表
    1. NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)
    2. 時間割部分の記入例(曜日と時間帯に配置する内容)
    3. 「主な日常生活上の活動」欄の記入例
    4. 「週単位以外のサービス」欄の記入例
    5. 記録のコツ
  2. 場面2|同居・日中独居の第3表
    1. NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)
    2. 時間割部分の記入例
    3. 「主な日常生活上の活動」欄の記入例
    4. 「週単位以外のサービス」欄の記入例
    5. 記録のコツ
  3. 場面3|要介護4〜5・多職種の第3表
    1. NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)
    2. 時間割部分の記入例
    3. 「主な日常生活上の活動」欄の記入例
    4. 「週単位以外のサービス」欄の記入例
    5. 記録のコツ
  4. 場面4|認知症・見守り中心の第3表
    1. NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)
    2. 時間割部分の記入例
    3. 「主な日常生活上の活動」欄の記入例
    4. 「週単位以外のサービス」欄の記入例
    5. 記録のコツ
  5. 場面5|退院直後・リハビリ強化の第3表
    1. NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)
    2. 時間割部分の記入例
    3. 「主な日常生活上の活動」欄の記入例
    4. 「週単位以外のサービス」欄の記入例
    5. 記録のコツ
  6. 場面6|看取り期の第3表
    1. NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)
    2. 時間割部分の記入例
    3. 「主な日常生活上の活動」欄の記入例
    4. 「週単位以外のサービス」欄の記入例
    5. 記録のコツ
  7. 場面7|「主な日常生活上の活動」欄と「週単位以外のサービス」欄の書き方
    1. 「主な日常生活上の活動」欄──起床から就寝までの1日の流れ
    2. 「主な日常生活上の活動」欄のNG例
    3. 「主な日常生活上の活動」欄の記入例(1日の流れ)
    4. 「週単位以外のサービス」欄──毎週ではないサービスをここに集める
    5. 「週単位以外のサービス」欄に書くもの(チェック用)
    6. 「週単位以外のサービス」欄の記入例
    7. 記録のコツ
  8. ここから「書き方のコツ」(もう少し深めたい方向け)
    1. コツ1:第2表のサービスは第3表のどこかに必ず現れる
    2. コツ2:「主な日常生活上の活動」欄はサービス名で埋めない
    3. コツ3:インフォーマルサポートも第3表に位置づける
  9. 第2表との整合──運営指導で必ず見られるポイント
  10. 運営指導(実地指導)で見られるポイント
    1. 現場のひとこと
  11. 参考文献・出典
  12. 関連記事(ケアマネのタネ 内部リンク)
  13. この記事を書いた人

場面1|独居・要介護1〜2の第3表

独居で要介護1〜2の方は、サービスの本数がまだ多くありません。だからこそ第3表では、サービスのない時間帯に本人がどう暮らしているかを「主な日常生活上の活動」欄で見せることが大切です。ここが空欄だと、「支援の薄い時間帯のリスクを把握しているか」が読み取れません。

NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)

  • 時間割部分だけ埋め、「主な日常生活上の活動」欄が全部空欄。
  • 「週単位以外のサービス」欄に、貸与している手すり・歩行器が書かれていない。
  • 第2表に「見守り的援助」とあるのに、第3表のどこにも訪問介護が配置されていない。

時間割部分の記入例(曜日と時間帯に配置する内容)

  • 月・木 10時00分〜11時00分:訪問介護(生活援助・買い物・調理)
  • 水・土 9時30分〜15時30分:通所介護(入浴・機能訓練・昼食)

「主な日常生活上の活動」欄の記入例

  • 6時30分 起床・整容 7時 朝食(自分で用意) 午前 テレビ・新聞・洗濯 12時 昼食 午後 近所への散歩(天気の良い日)・昼寝 18時 夕食 20時 服薬 21時 就寝
  • (サービスのない火・金・日)午前は自室で過ごすことが多く、活動量が低下しやすい。デイのない日は昼食が簡単な内容になりがち。

「週単位以外のサービス」欄の記入例

  • 福祉用具貸与:歩行器・玄関手すり(据置型)
  • 通院:△△内科 月1回(長女が付き添い)
  • インフォーマル:長女が週末に訪問し買い物・掃除を支援

記録のコツ

独居・軽度の第3表は、サービスの薄い曜日と時間帯を「主な日常生活上の活動」欄で言語化するのがコツです。「デイのない日は活動量が低下しやすい」の1行があると、なぜこの計画で見守りや通所を組んでいるのかの根拠が見えます。福祉用具貸与と通院は毎週の予定ではないので、時間割ではなく「週単位以外のサービス」欄に必ず落とします。

場面2|同居・日中独居の第3表

家族と同居していても、日中は本人が1人になる「日中独居」は、第3表でこそ状況が伝わる場面です。家族がいる時間帯といない時間帯の切れ目を活動欄に書くと、なぜ日中にサービスを集めているのかが一目で分かります。

NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)

  • 「主な日常生活上の活動」欄に「家族と同居」とだけ書き、日中独居の時間帯が分からない。
  • 家族が担っている介護(朝の服薬確認など)が第3表に一切現れず、本人が全部自分でできるように見える。
  • 第2表の「日中の安否確認」に対し、第3表で見守りが昼の時間帯に配置されていない。

時間割部分の記入例

  • 火・金 11時30分〜12時30分:訪問介護(昼食の配膳・見守り・服薬確認)
  • 月・木 10時00分〜15時00分:通所リハビリ(機能訓練・入浴・昼食)

「主な日常生活上の活動」欄の記入例

  • 6時 起床・服薬(長男夫婦が確認) 7時 朝食(家族と) 8時 家族が出勤(以降15時まで本人1人) 午前 テレビ・室内での軽い運動 12時 昼食 午後 昼寝・庭の手入れ 17時 家族帰宅 18時 夕食(家族と) 21時 就寝
  • (日中独居の時間帯)8時〜15時は本人1人。転倒・服薬忘れのリスクがあり、この時間帯に見守りと機能訓練を配置。

「週単位以外のサービス」欄の記入例

  • 福祉用具貸与:特殊寝台・特殊寝台付属品
  • 訪問診療:△△クリニック 月2回(第2・第4水曜)
  • インフォーマル:長男夫婦が朝夕の食事・服薬・入浴後の見守りを担当

記録のコツ

日中独居の第3表は、「家族が担う支援」と「サービスが担う支援」を活動欄で分けて見せることが肝心です。朝夕の服薬確認を家族がしているなら、その事実を活動欄に書いておくと、日中にサービスを集めている理由がつながります。家族が担っている部分を空欄にすると、支援全体の絵が欠けてしまうので注意しましょう。

場面3|要介護4〜5・多職種の第3表

要介護4〜5になると、訪問介護・訪問看護・通所・福祉用具など多職種が毎日のように入ります。第3表が過密になりがちなので、時間帯の重複や隙間を確認しながら書くのがポイントです。サービスがぎっしり並ぶほど、活動欄で「本人の1日」を見失わないようにします。

NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)

  • 訪問介護と訪問看護が同じ時間帯に重なって配置されている(介護保険では、同一時間帯に複数のサービスを利用することは原則できません)。
  • 「主な日常生活上の活動」欄がサービス名で埋まり、本人自身の活動が見えない。
  • 第2表にある訪問看護の医療的ケア(褥瘡処置など)が、第3表の時間帯に落ちていない。

時間割部分の記入例

  • 毎日 8時00分〜9時00分:訪問介護(起床介助・更衣・排泄・朝食介助)
  • 毎日 18時00分〜19時00分:訪問介護(夕食介助・就寝準備)
  • 月・水・金 13時00分〜14時00分:訪問看護(健康管理・褥瘡処置・服薬管理)
  • 火・木 9時30分〜16時00分:通所介護(入浴・機能訓練・昼食・排泄介助)

「主な日常生活上の活動」欄の記入例

  • 7時 覚醒(ベッド上) 8時 起床介助・朝食(一部介助) 午前 ベッドまたは車いすで過ごす 12時 昼食(一部介助) 午後 訪問看護または通所 16時 傾眠しやすい 18時 夕食(一部介助) 20時 就寝
  • (本人ができること)声かけで発語あり。食事はスプーンを持って一部自力摂取。日中はテレビと家族との会話を好む。

「週単位以外のサービス」欄の記入例

  • 福祉用具貸与:特殊寝台・特殊寝台付属品・車いす・床ずれ防止用具・体位変換器
  • 特定福祉用具販売:入浴用いす・ポータブルトイレ(購入済み)
  • 訪問診療:△△在宅クリニック 月2回(第1・第3木曜)
  • 短期入所生活介護:月1回程度(長男の休息のため・利用日は変動)

記録のコツ

サービスの本数が多い方の第3表は、まず時間帯の重なりがないかを確認します。訪問介護と訪問看護など、同一時間帯に複数のサービスを利用することは原則できないため、時間をずらして配置します(例外的な取り扱いの可否は保険者にご確認ください)。

そのうえで、過密になっても「本人自身の活動」を1行残すことが最大のコツです。「声かけで発語あり」「スプーンを持って一部自力摂取」のように、本人にできることを書くと、全介助に見えるプランでも本人本位の視点が残ります。福祉用具は品目が多いので、貸与と購入(特定福祉用具販売)を分けて「週単位以外のサービス」欄に整理しておくと、書類が見やすくなります。

場面4|認知症・見守り中心の第3表

認知症で見守りが中心の方は、身体介護よりも生活リズムを整えることと安全の確保が計画の軸になります。第3表では、サービスが「1日のどのタイミングで生活リズムに関わるか」を活動欄と対応させて書くと、見守りの意図が伝わります。

NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)

  • 「主な日常生活上の活動」欄に「認知症のため見守り」とだけ書き、1日の流れが分からない。
  • BPSD(夕方の落ち着かなさなど)が出やすい時間帯が活動欄に書かれていない。
  • 第2表の「服薬管理」に対し、第3表のどのサービスが服薬に関わるかが対応していない。

時間割部分の記入例

  • 月〜金 9時30分〜16時00分:通所介護(入浴・レクリエーション・昼食・服薬確認)
  • 毎日 19時00分〜19時30分:訪問介護(夕食後の服薬確認・就寝準備の声かけ)

「主な日常生活上の活動」欄の記入例

  • 6時 起床(早朝覚醒あり) 7時 朝食(長女が服薬確認) 9時 デイ送迎 日中 デイで過ごす 16時 帰宅 17時頃 落ち着かず外に出ようとすることがある(夕暮れ時) 18時 夕食 19時 服薬確認 21時 就寝(夜間に起きることあり)
  • (見守りのポイント)夕方に不穏が出やすいため、帰宅後は長女が在宅し、訪問介護の声かけで生活リズムを整える。

「週単位以外のサービス」欄の記入例

  • 福祉用具貸与:認知症老人徘徊感知機器(玄関センサー)
  • 通院:△△メンタルクリニック 月1回(長女が付き添い)
  • インフォーマル:長女が朝の服薬・見守りを担当。近隣の民生委員が声かけに協力
  • 地域の見守り:自治会の見守り活動に登録済み

記録のコツ

認知症・見守り中心の第3表は、BPSDが出やすい時間帯を活動欄に書き、そこにサービスや家族の関わりを対応させるのがコツです。「夕方に不穏が出やすいため、帰宅後は家族が在宅」のように、時間帯とリスクと対応を1本の線でつなぎます。徘徊感知機器などの福祉用具や、民生委員・自治会といったインフォーマルな見守りも、第3表に位置づけると支援の網が見えます。

場面5|退院直後・リハビリ強化の第3表

退院直後は、在宅生活を立て直す最初の数週間が勝負です。第3表では、退院初期の手厚い体制と、その後の段階的な移行が見えるように書きます。「退院後2週間は訪問看護を週2回、その後週1回へ」のような段階を、活動欄や週単位以外の欄でメモしておくと計画の意図が伝わります。

NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)

  • 退院直後の手厚い体制と、その後の予定が区別なく1つの表に混在している。
  • 「主な日常生活上の活動」欄に、退院直後に注意すべき動作(転倒リスクの高い動作など)が書かれていない。
  • 第2表の「疼痛時の中止基準」など医師の指示が、第3表のどのサービスに関わるか対応していない。

時間割部分の記入例

  • 毎日 8時30分〜9時30分:訪問介護(起床・更衣・トイレ誘導・朝食準備)
  • 火・金 10時00分〜11時00分:訪問看護(疼痛・服薬・全身状態の確認)※退院後2週間は月・水・金の週3回
  • 水・土 9時30分〜12時30分:通所リハビリ(歩行訓練・ADL訓練)※退院2週間後から開始

「主な日常生活上の活動」欄の記入例

  • 7時 覚醒 8時30分 起床介助・朝食 午前 歩行器で室内移動の練習(見守り下) 12時 昼食 午後 安静・リハビリのない日は自主トレ(座位でできる運動) 18時 夕食 21時 就寝
  • (退院直後の留意点)退院後2週間は転倒リスクが最も高い。夜間のトイレは付き添いまたはポータブルトイレを使用。疼痛増強時はリハビリを中止し訪問看護へ連絡。

「週単位以外のサービス」欄の記入例

  • 福祉用具貸与:特殊寝台・歩行器・玄関手すり(退院前日までに搬入)
  • 特定福祉用具販売:ポータブルトイレ・シャワーチェア(退院前に納品)
  • 訪問診療:△△クリニック 月2回(退院翌週から開始)
  • 体制の段階的移行:退院後2週間は訪問看護週3回→状態安定後は週2回へ変更予定

記録のコツ

退院直後の第3表は、「初期の手厚い体制」と「安定後の体制」を区別して書くのがコツです。時間割部分に注釈(※退院後2週間は週3回)を添えるか、週単位以外の欄に移行の予定を書いておくと、計画がどう変わっていくかが1枚で追えます。医師の指示(中止基準・禁忌)は活動欄の留意点に落とし、第2表と同じ表現で書くと書類間の整合が取れます。

場面6|看取り期の第3表

看取り期は、状態が日単位・時間単位で変わります。第3表は「決めた時間割」に見えがちですが、この時期は本人・家族の安楽を中心に、柔軟に見直す前提であることが伝わるように書きます。医療との連携(訪問診療・訪問看護)を軸に据えるのが基本です。

NG例(運営指導で指摘されやすいパターン)

  • 状態が変動しているのに、退院直後の過密な時間割のまま更新されていない。
  • 「主な日常生活上の活動」欄に、本人の負担や安楽への配慮が一切書かれていない。
  • 第2表の「本人・家族の意向(自宅で過ごしたい等)」が、第3表の支援内容に反映されていない。

時間割部分の記入例

  • 毎日 9時00分〜10時00分:訪問介護(清拭・口腔ケア・体位変換・水分摂取の介助)
  • 毎日 16時00分〜17時00分:訪問介護(体位変換・排泄ケア・家族の相談対応)
  • 月・木 13時00分〜14時00分:訪問看護(疼痛・全身状態の管理・家族への説明)※状態により随時訪問

「主な日常生活上の活動」欄の記入例

  • 日中 ベッド上で過ごす。傾眠が多い 適宜 本人の希望に応じて好きな音楽・家族との時間 食事 本人の食べられる量・タイミングで無理なく 夜間 家族が付き添い
  • (安楽への配慮)苦痛の緩和を最優先とし、処置やケアの時間は本人の状態に合わせて柔軟に調整する。本人・家族の「自宅で最期まで過ごしたい」という意向を尊重する。

「週単位以外のサービス」欄の記入例

  • 福祉用具貸与:特殊寝台・特殊寝台付属品・床ずれ防止用具・体位変換器
  • 訪問診療:△△在宅クリニック 週1回+状態変化時は24時間対応(電話・往診)
  • 訪問看護:状態に応じて増回(緊急時訪問看護加算の体制あり)
  • インフォーマル:長男・次女が交代で付き添い。遠方の親族とはオンラインで面会

記録のコツ

看取り期の第3表は、「状態に応じて柔軟に見直す」前提を明記するのがコツです。「※状態により随時訪問」「本人の状態に合わせて柔軟に調整」の一言を入れておくと、時間割が固定的でないことが伝わります。訪問診療・訪問看護の24時間対応の体制を週単位以外の欄に書いておくと、緊急時の動きが計画に位置づいていることが分かります。本人・家族の意向を活動欄に残すことも、本人本位の計画の根拠になります。

なお、末期の悪性腫瘍などでは、訪問看護が介護保険ではなく医療保険の扱いになる場合があります。その場合の第3表への位置づけ方(記載の要否・書き方)は保険者や事業所の運用に幅があるため、迷ったら保険者に確認しておくと安心です。

場面7|「主な日常生活上の活動」欄と「週単位以外のサービス」欄の書き方

ここまでの6場面でも触れてきましたが、多くの方が手を止めるこの2つの欄を、単独でもう一度整理します。

「主な日常生活上の活動」欄──起床から就寝までの1日の流れ

この欄は、サービスがない時間も含めた本人の1日を書く場所です。サービスの時間割だけでは見えない生活のリズムを、ここで補います。

「主な日常生活上の活動」欄のNG例

  • 空欄のまま。
  • 「デイ・訪問介護」などサービス名だけを並べる(それは時間割部分の役割)。
  • 「特に活動なし」とだけ書く。

「主な日常生活上の活動」欄の記入例(1日の流れ)

  • 6時30分 起床・整容 7時 朝食 午前 洗濯・テレビ・近所への散歩 12時 昼食 13時 服薬 午後 昼寝・趣味の園芸 17時 入浴(デイのない日) 18時 夕食 20時 服薬 22時 就寝
  • (活動の特徴)午前は活動的だが、午後は疲れやすく休息が必要。夕方以降は転倒に注意。
  • (本人ができること・好むこと)新聞を読む、庭の水やり、近所の人との立ち話を楽しみにしている。

「週単位以外のサービス」欄──毎週ではないサービスをここに集める

時間割は「毎週この曜日・この時間」のサービスを書く場所。毎週ではないものは、すべてこの欄に集めます。書き漏らしが一番出やすい欄なので、下のチェックで確認してください。

「週単位以外のサービス」欄に書くもの(チェック用)

  • 福祉用具貸与:特殊寝台・車いす・歩行器・手すり・スロープ・床ずれ防止用具・徘徊感知機器など、貸与している品目
  • 特定福祉用具販売:ポータブルトイレ・入浴用いす・シャワーチェアなど、購入した品目
  • 通院:受診先・頻度(月1回など)・付き添いの有無
  • 訪問診療/訪問歯科:クリニック名・頻度(月2回など)
  • 短期入所(ショートステイ):月◯回・レスパイト目的など、利用日が変動するもの
  • 住宅改修:手すり設置・段差解消など(実施済み・予定)
  • インフォーマルサポート:家族・近隣・ボランティア・民生委員などの関わり

「週単位以外のサービス」欄の記入例

  • 福祉用具貸与:特殊寝台・特殊寝台付属品・歩行器・手すり(据置型)
  • 特定福祉用具販売:ポータブルトイレ(購入済み)
  • 通院:△△整形外科 月1回(次女が付き添い)
  • 訪問歯科:△△歯科 月2回(口腔ケア・義歯調整)
  • 短期入所生活介護:月1回程度(家族の休息のため・利用日は状況により調整)
  • インフォーマル:次女が週末に訪問し買い物・通院同行。近隣住民がゴミ出しに協力

記録のコツ

この2つの欄が埋まると、第3表の情報量は一気に増えます。「主な日常生活上の活動」欄は本人の生活像、「週単位以外のサービス」欄は毎週ではない支援の受け皿と役割を分けて考えると、迷わなくなります。特に福祉用具貸与は第2表に載っているのに第3表で漏れやすいので、貸与品目を1つずつ突き合わせて確認しましょう。

ここから「書き方のコツ」(もう少し深めたい方向け)

すぐ使いたい方は、ここから先は読まなくて大丈夫です。

コツ1:第2表のサービスは第3表のどこかに必ず現れる

❌ 第2表に訪問看護・福祉用具貸与を位置づけたのに、第3表の時間割にも週単位以外の欄にも出てこない。

⭕ 第2表のサービス内容を1つずつ指でたどり、「毎週のもの→時間割」「毎週でないもの→週単位以外の欄」に振り分けて、全部が第3表に現れているか確認する。

📝 運営指導で第2表と第3表を並べて見られたとき、片方にあって片方にないサービスが一番の指摘ポイントです。福祉用具貸与・訪問診療・短期入所は毎週の予定ではないため、時間割から漏れがち。第2表を横に置いて、突き合わせながら第3表を仕上げるのが確実です。

コツ2:「主な日常生活上の活動」欄はサービス名で埋めない

❌ 主な日常生活上の活動:訪問介護、通所介護、訪問看護。

⭕ 主な日常生活上の活動:6時起床、7時朝食、午前は洗濯とテレビ、12時昼食、午後は昼寝と園芸、18時夕食、22時就寝。夕方以降は転倒に注意。

📝 この欄の主役はサービスではなく本人の生活です。サービス名を並べると時間割部分と重複するだけで情報が増えません。起床・食事・活動・就寝の1日の流れと、本人にできること・好むことを書くと、計画全体に生活の手触りが出ます。

コツ3:インフォーマルサポートも第3表に位置づける

❌ 家族の支援は制度サービスではないので第3表には書かない。

⭕ 週単位以外のサービス欄に「長女が週末に買い物・通院同行」「近隣住民がゴミ出しに協力」「民生委員が声かけ」と書く。活動欄には「朝の服薬は家族が確認」と1行添える。

📝 ケアプランは制度サービスだけで完結しません。家族・近隣・ボランティア・民生委員の関わりも支援の一部です。第3表に位置づけると、本人の暮らしを支える網の全体像が見えます。「セルフケア(本人ができること)」も同じ発想で、活動欄に残すと本人本位の視点が伝わります。

第2表との整合──運営指導で必ず見られるポイント

第3表は単体ではなく、第2表(居宅サービス計画書)とセットで見られます。整合が取れているかを、提出前にセルフチェックしておくと安心です。

  • 第2表の「サービス内容」に載っているサービスが、第3表の時間割または週単位以外の欄に、すべて現れているか。
  • 第2表のサービス種別・事業所と、第3表の記載が一致しているか。
  • 第2表の「頻度」(週2回など)と、第3表の時間割の回数が一致しているか。
  • 福祉用具貸与・特定福祉用具販売が、第2表・第3表の両方に整合して記載されているか。
  • 訪問診療・通院・短期入所など毎週ではないサービスが、第3表の「週単位以外のサービス」欄に落ちているか。
  • 第4表(サービス担当者会議の要点)の結論で決まった変更が、第3表に反映されているか。
  • 第2表の目標・意向と、第3表の生活像(主な日常生活上の活動欄)に矛盾がないか。

第2表を横に置いて、サービスを1つずつ指でたどりながら第3表を確認する。この地味な突き合わせが、運営指導での指摘を一番減らします。

運営指導(実地指導)で見られるポイント

第3表まわりで確認されやすいポイントを、チェックリストにしておきます。

  • 時間割部分に、曜日・時間帯・サービス種別・事業所が記載されているか。
  • 「主な日常生活上の活動」欄に、本人の1日の生活の流れが記載されているか(空欄になっていないか)。
  • 「週単位以外のサービス」欄に、福祉用具貸与・通院・訪問診療・短期入所など毎週ではないサービスが記載されているか。
  • 第2表のサービス内容と、第3表のスケジュールが一致しているか。
  • 第2表の頻度と、第3表の回数が一致しているか。
  • インフォーマルサポート(家族・近隣・ボランティア等)が計画に位置づけられているか。
  • 状態が変化したとき(区分変更・退院・サービス変更)、第3表が最新の状態に更新されているか。
  • 本人・家族の意向と、第3表の生活像に矛盾がないか。

どの項目も、第3表単体ではなく第2表・第4表・第5表(支援経過記録)との整合で見られます。書類間で食い違いがないか、提出前にセルフチェックしておくと安心です。

現場のひとこと

第3表は「サービスの時間割」だと思われがちですが、私は本人の1週間の暮らしの設計図だと思っています。20年この仕事をしてきて、良い第3表は、右の活動欄を読むだけで本人の1日が目に浮かびます。何時に起きて、何を楽しみにして、どの時間帯に1人になり、どこで転びそうか——それが見える第3表は、担当が代わっても支援がぶれません。サービスを時間軸に並べたあと、「この人の1日は、ちゃんとここに書けているかな」と右の欄を眺める。そのひと手間が、第3表を計画書らしくします。

※様式の運用や記載方法は保険者の判断により異なります。基準・通知の解釈にも運用上の幅があるため、文例はあくまで参考とし、事業所の様式・保険者の手引きに合わせて整えてお使いください。制度改正がある場合は、必ず最新の告示・通知でご確認ください。

参考文献・出典

  • 厚生労働省「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」(平成11年老企第29号)

https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4372&dataType=1&pageNo=1

  • 厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第38号)

https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100038

  • 厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について」(解釈通知)

https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4366&dataType=1&pageNo=1

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この記事を書いた人

現役のケアマネジャー。社会福祉士として福祉の現場に20年携わり、ご本人とご家族の支援を続けてきました。所長(管理者)として運営指導(旧・実地指導)を受ける立場から、現場で本当に使える文例と、指摘されにくい記録の書き方を整理しています。実在の利用者情報は使わず、すべて一般化した架空の文例として掲載しています。

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