支援経過記録の書き方:事業所との電話連絡はどう書く?|「様子を確認した」で終わらせない例文(相手別・目的別/書き換えて使える)

事業所との電話、どう書く?支援経過記録の書き方(ケアマネのタネ) 第3〜5表文例

「◯◯デイに連絡。様子を確認した」。事業所と電話で話したあとの支援経過が、この1行で終わっていませんか。

第5表(居宅介護支援経過)の記入位置の図
この記事の文例は、第5表「居宅介護支援経過」に書きます

この記録は、あとで話が食い違ったときに何も助けてくれません。いつ、誰と、電話で話したのか訪問して聞いたのか。何を聞いて、ケアマネとしてどう判断したのか。どれも書いていません。

直すと、こうなります。「◯月◯日(火)14:10/電話(受信)/◯◯デイサービス 生活相談員 △△氏/「昼食を半分ほど残す日が今週3回あった。むせはない」との報告。体調の変化の可能性を考え、長女に家での食事の様子を確認することにした。本日中に長女へ電話する」。日時・手段・相手・聞いた内容・ケアマネの判断・次にやること、の6つが入っています。

この記事では、新人のころに誰もが書きがちな「あるある」4つを直し、通所介護・訪問介護・訪問看護・福祉用具貸与・短期入所の5つの事業所との連絡について、目的別に例文を並べました。支援経過記録の全体(初回・モニタリング・入退院など8場面)は、こちらの記事にまとめています。

居宅介護支援経過(支援経過記録)の書き方

文例の中の「◯◯」「△△」は、担当の方に合わせて入れ替えて使ってください。事業所・人物・日付はすべて架空です。

この記事の並び方

1章目:文例の前に(国の記載要領と基準で押さえる2つ)

2章目:新人のあるある4つ:よくある書き方→直した書き方

3章目:書く順番の型(日時→手段→相手→聞いた内容→判断→次にやること)

4章目:相手別×目的別の例文

5章目:判断と次にやることの言い回し

6章目:話が食い違った時・苦情になった時に振り返れる理由

7章目:書き方のコツ・忙しい日の短い書き方・見られやすいポイント・よくある迷いどころ

    1. この記事の並び方
  1. 文例の前に:国の記載要領と基準で押さえる2つ
    1. 1. 第5表は「判断の根拠」を残す記録。手段も書くよう示されている
    2. 2. 事業所との連絡調整の記録は、保存の対象として基準に書かれている
  2. 新人のあるある4つ:よくある書き方→直した書き方
    1. あるある1:「様子を確認した」で終わっている
    2. あるある2:相手の名前が抜けている
    3. あるある3:判断・次の対応が書いていない
    4. あるある4:時間が抜けている
    5. もう1つ:「確認した」だけの記録は、受けた側でも起きる
  3. 書く順番の型:日時→手段→相手→聞いた内容→判断→次にやること
    1. 6つの並び
    2. 手段の書き方:電話・訪問・FAX・メール
    3. 6つを並べた見本
  4. 相手別×目的別の例文
    1. 通所介護(デイサービス)との連絡
    2. 訪問介護(ホームヘルプ)との連絡
    3. 訪問看護との連絡
    4. 福祉用具貸与との連絡
    5. 短期入所(ショートステイ)との連絡
  5. 判断と次にやることは、言い回しを持っておくと速い
    1. 判断の言い回し
    2. 次にやることの言い回し
  6. なぜ6つ全部書くのか:話が食い違った時・苦情になった時に振り返れる
    1. 話が食い違った時
    2. 苦情に発展した時
    3. 事故の連絡を受けた時
  7. 書き方のコツ(深めたい方向け)
    1. コツ1:聞いた内容は、相手の言葉で「」に入れる
    2. コツ2:判断は、変えないときも1文書く
    3. コツ3:次にやることには、期日を入れる
    4. コツ4:FAX・メールは、送る前に宛先を確かめる
    5. 現場のひとこと
  8. 忙しい日に、短く書くなら
  9. 見られやすいポイント
  10. よくある迷いどころ
    1. 短い電話も、全部書きますか
    2. 相手の名前を聞きそびれたら、どうしますか
    3. その日のうちに書けなかったら、どうしますか
    4. ヒヤリハットの報告も、支援経過に書きますか
  11. まとめ
  12. あわせて読みたい
  13. 参考・出典

文例の前に:国の記載要領と基準で押さえる2つ

制度の話は、記録の書き方に直接つながるところだけにしました。原文は末尾の出典から確かめられます。

1. 第5表は「判断の根拠」を残す記録。手段も書くよう示されている

厚生労働省の様式例の記載要領(老企第29号)は、第5表「居宅介護支援経過」を、ケアマネジメントを進めるうえでの判断の根拠などを記録するもの、と位置づけています。そのうえで、記録の日付と情報収集の手段を書くよう示しています。

> 記録の日付や情報収集の手段(「訪問」(自宅や事業所等の訪問先を記載)、「電話」・「FAX」・「メール」(これらは発信(送信)・受信がわかるように記載)等)とその内容について、時系列で誰もが理解できるように記載する。

具体的に書く項目として、日時(時間)・曜日・対応者・記載者(署名)、利用者や家族の発言内容、サービス事業者等との調整などが挙がっています。書き方は、主語と述語をはっきりさせる、共通的でない略語や専門用語を使わない、あいまいな抽象的な表現を避ける、箇条書きを使う、などです。

「様子を確認した」は、まさに「あいまいな抽象的な表現」に当たりませんか。

2. 事業所との連絡調整の記録は、保存の対象として基準に書かれている

居宅介護支援の運営基準(平成11年厚生省令第38号)第29条第2項は、記録を整備し、その完結の日から2年間保存するよう定めています。その1つ目に挙がっているのが「指定居宅サービス事業者等との連絡調整に関する記録」です(第1号)。同じ項の第5号には、苦情の内容等の記録も入っています。

保存年限は、条例で2年より長くしている市町村もあります。所在地の市町村の条例で確かめておきます。

新人のあるある4つ:よくある書き方→直した書き方

新人のころの記録を読み返すと、抜けているものはだいたい同じです。編集部のケアマネが挙げたのは、次の4つでした。

– 「◯◯デイに連絡。様子を確認した」で終わっている

– 誰と話したか(相手の名前)が抜けている

– 話を聞いたあと、ケアマネとしてどう判断したか・次に何をするかが書いていない

– 時間が抜けている

1つずつ直します。

あるある1:「様子を確認した」で終わっている

【よくある書き方】◯◯デイに連絡。様子を確認した。

【直した書き方】◯月◯日(水)10:20/電話(発信)/◯◯デイサービス 生活相談員 △△氏/先週から始めた入浴の様子を確認。「浴槽の出入りは手すりを使って自分でできている。洗髪だけ職員が手伝っている」との回答。

「様子」の中身を、相手の言葉で残します。何を聞きたくて電話したのか(ここでは入浴の様子)も、最初に書いておきます。

あるある2:相手の名前が抜けている

【よくある書き方】◯◯ヘルパーステーションより、本人の物忘れが増えているとの報告あり。

【直した書き方】◯月◯日(木)16:45/電話(受信)/◯◯ヘルパーステーション サービス提供責任者 △△氏(訪問したヘルパー □□氏からの報告をまとめて)/「今週、同じ話を1回の訪問で3回されることがあった」との報告。

事業所名だけだと、あとで「誰が言ったのか」をたどれません。職種と氏名まで書きます。サ責が、現場のヘルパーから聞いた話を伝えてくれることもあります。誰が見て、誰が伝えたのか、2人の名前を分けて書いておきます。

あるある3:判断・次の対応が書いていない

【よくある書き方】◯◯訪問看護より、両足のむくみが強いとの報告あり。

【直した書き方】◯月◯日(月)11:30/電話(受信)/◯◯訪問看護ステーション 看護師 △△氏/「両足のむくみが先週より強い。体重が1週間で2kg増えている。主治医には看護師から報告済み」との報告。主治医の指示が出るまでは、サービスの変更は不要と判断した。◯日に訪問看護に主治医の指示内容を確認する。

「報告あり」で止まると、ケアマネが何もしなかったように読めます。聞いたうえで変えないと決めたなら、それも判断です。「変更は不要と判断」と1文書いておきます。

あるある4:時間が抜けている

【よくある書き方】◯月◯日 ◯◯福祉用具より連絡。歩行器の交換日を調整。

【直した書き方】◯月◯日(金)9:05/電話(受信)/◯◯福祉用具 福祉用具専門相談員 △△氏/歩行器の交換日を◯日(火)14時に変更したいとの連絡。本人に9:20に電話で確認し、了承を得た。用具と内容は変わらず交換日だけの変更のため、計画の変更は要しないと判断した。9:30に△△氏へ了承の旨を返信した。

1日に何本も電話がある日は、時間がないと順番が分からなくなります。本人に確認する前に返事をしたのか、確認してから返事をしたのか。時間を書けば、その順番が残ります。

もう1つ:「確認した」だけの記録は、受けた側でも起きる

【よくある書き方】◯◯ショートより電話。了解した。

【直した書き方】◯月◯日(土)13:40/電話(受信)/◯◯ショートステイ 生活相談員 △△氏/「利用2日目の夜、37.8度の発熱。看護師が対応し、今朝は36.9度」との報告。家族には施設から連絡済みとのこと。施設の看護師の見立てをふまえ、退所日の予定は変えずに様子をみると判断した。退所前日の◯日に、施設へ体調を確認する。

「了解した」は、何を了解したのかが残りません。電話を受けた側の記録ほど、短くなりがちです。

書く順番の型:日時→手段→相手→聞いた内容→判断→次にやること

あるある4つは、この6つの並びで書けば、まとめて防げます。

6つの並び

1. 日時:月日・曜日・時刻(「◯月◯日(火)14:10」)

2. 手段:電話・訪問・FAX・メール。電話・FAX・メールは発信か受信か(「電話(受信)」)

3. 相手:事業所名・職種・氏名(「◯◯デイサービス 生活相談員 △△氏」)

4. 聞いた内容:相手の言葉を「」で(「昼食を半分残す日が今週3回」)

5. ケアマネの判断:変えるのか、変えないのか、何を確かめるのか(「家での食事の様子を確認することにした」)

6. 次にやること:誰に・いつまでに(「本日中に長女へ電話する」)

1〜3は、記録を書き始める前に埋められます。4〜6が、ケアマネの仕事の中身です。

手段の書き方:電話・訪問・FAX・メール

編集部のケアマネが大事にしているのが、2つ目の「手段」です。電話で聞いたのか、訪問して見たのか、FAXで受け取ったのか。何で情報を集めたかによって、情報の性質が変わります。電話で聞いた話は、相手の言葉の記録です。訪問して見た話は、ケアマネ自身の観察です。

文例

  • 電話(発信):ケアマネから事業所にかけた
  • 電話(受信):事業所からケアマネにかかってきた
  • 訪問(◯◯デイサービス):事業所に出向いて、利用中の様子を見た・職員から聞いた
  • FAX(受信):◯◯訪問看護ステーションより「訪問看護報告書」を受信。内容は別紙のとおり。要点は、体重が2週続けて増えていること
  • メール(送信):◯◯福祉用具 △△氏宛てに、搬入日の候補を3つ送信した

記載要領は、モニタリングシート等を使っている場合に「(別紙)参照」と書いてよいとしています。この書き方を、FAXやメールで受け取った報告書にも応用できます。ただ、記載要領は「(別紙)参照」の多用は避け、本表に概要が分かるように書いておくことが望ましいとしています。本表にも、概要が分かる1行を残しておきます。

6つを並べた見本

◯月◯日(火)14:10/電話(受信)/◯◯デイサービス 生活相談員 △△氏/「昼食を半分ほど残す日が今週3回あった。むせはない。表情はいつもどおり」との報告。体調の変化の可能性を考え、家での食事の様子を長女に確認することにした。本日中に長女へ電話し、結果を△△氏に返す。◯日の訪問で、本人にも食事の様子と食べたいものを聞く。

区切りの記号は「/」でも改行でもかまいません。事業所の様式に合わせてください。

相手別×目的別の例文

5つの事業所ごとに、目的別の例文を並べます。目的は、状態変化の報告を受けた/利用日の変更/事故・ヒヤリハットの報告/サービス内容の相談、の4つです。

通所介護(デイサービス)との連絡

  • 状態変化の報告を受けた:◯月◯日(火)14:10/電話(受信)/◯◯デイサービス 生活相談員 △△氏/「昼食を半分ほど残す日が今週3回あった。むせはない。表情はいつもどおり」との報告。体調の変化の可能性を考え、家での食事の様子を長女に確認することにした。本日中に長女へ電話し、結果を△△氏に返す。◯日の訪問で、本人にも食事の様子と食べたいものを聞く。
  • 利用日の変更:◯月◯日(月)9:40/電話(発信)/◯◯デイサービス 生活相談員 △△氏/◯日(木)の通院に合わせ、同じ週の利用を木曜から金曜に振り替えられるか照会。「金曜は空きあり、送迎も可能」との回答。本人・長女の了承は前日に得ている。一時的な曜日の振り替えで、サービスの内容・回数は変わらないため、計画の変更は要しないと判断した。振り替えの内容を提供票に反映する。
  • 事故・ヒヤリハットの報告:◯月◯日(水)17:20/電話(受信)/◯◯デイサービス 管理者 △△氏/「帰りの送迎で車から降りるとき、ステップで足を踏み外しかけた。職員が支えて転倒はしていない。けがはない」との報告。長女には事業所から連絡済み。降車時の介助の手順を事業所で見直すとのこと。次回の利用日(◯日)の後に、見直した手順を△△氏に確認する。
  • サービス内容の相談:◯月◯日(金)11:00/訪問(◯◯デイサービス)/生活相談員 △△氏・介護職員 □□氏/「入浴を2回続けて断っている。脱衣所に入ると『今日はいい』と言う」との相談。利用中の様子を見たうえで、入浴の時間帯を午後から午前に変えて様子をみる案を△△氏と話し合った。本人の意向を◯日のモニタリング訪問で聞き、計画の変更が必要か判断する。

訪問介護(ホームヘルプ)との連絡

  • 状態変化の報告を受けた:◯月◯日(木)16:45/電話(受信)/◯◯ヘルパーステーション サービス提供責任者 △△氏(ヘルパー □□氏の報告をまとめて)/「冷蔵庫に、期限を過ぎた食品が増えている。薬の飲み残しが3日分あった」との報告。服薬の状況を主治医または薬剤師に情報提供する必要があると判断した。本人の同意を得たうえで、◯日までに主治医または薬剤師に情報提供する。
  • 利用日の変更:◯月◯日(火)8:50/電話(受信)/◯◯ヘルパーステーション サービス提供責任者 △△氏/「◯日(金)の訪問を、ヘルパーの都合で10時から11時に変えたい」との相談。本人に9:10に電話で確認し、了承を得た。この日だけの時間の変更で、サービスの内容・回数は変わらないため、計画の変更は要しないと判断した。9:20に△△氏へ返信。提供時間の変更を提供票に反映する。
  • 事故・ヒヤリハットの報告:◯月◯日(月)15:30/電話(受信)/◯◯ヘルパーステーション サービス提供責任者 △△氏/「掃除の最中に、ヘルパーが居間の花瓶を落として割った。本人・家族にけがはない。本人には謝罪済み」との報告。事業所から長女に連絡し、弁償について相談中とのこと。市町村への報告が必要かどうかは、事業所が確認している。◯日に長女に、事業所からの説明を受けたか確認する。
  • サービス内容の相談:◯月◯日(水)13:15/電話(受信)/◯◯ヘルパーステーション サービス提供責任者 △△氏/「同居の長男の分の洗濯もしてほしいと本人に頼まれた。どう対応すればよいか」との相談。生活援助として計画に位置づけているのは本人の分の洗濯であり、長男の分は対象外と判断した。本人への説明は◯日の訪問時にケアマネから行うと△△氏に伝えた。

訪問看護との連絡

  • 状態変化の報告を受けた:◯月◯日(月)11:30/電話(受信)/◯◯訪問看護ステーション 看護師 △△氏/「両足のむくみが先週より強い。体重が1週間で2kg増えている。主治医には看護師から報告済み」との報告。主治医の指示が出るまでは、サービスの変更は不要と判断した。◯日に訪問看護に主治医の指示内容を確認する。
  • 利用日の変更:◯月◯日(木)10:00/電話(発信)/◯◯訪問看護ステーション 看護師 △△氏/通院日が◯曜に変わったため、訪問日を水曜から火曜に変えられるか照会。「火曜の午後なら可能」との回答。本人・長女に11:00に電話で確認し、了承を得た。訪問の曜日だけの変更で、サービスの内容・回数は変わらないため、計画の変更は要しないと判断した。変更の内容を提供票に反映する。
  • 服薬の見落としの報告:◯月◯日(金)18:10/電話(受信)/◯◯訪問看護ステーション 看護師 △△氏/「服薬カレンダーを確認したら、昨日の夕食後の薬が残っていた。体調の変化はない。主治医に報告済み」との報告。飲み忘れが続くなら、服薬の手伝いの方法を見直す必要があると判断した。次回訪問(◯日)の後に、飲み忘れが続いていないかを△△氏に確認する。
  • サービス内容の相談:◯月◯日(火)14:30/訪問(◯◯訪問看護ステーション)/看護師 △△氏/「皮膚の状態が落ち着いてきたので、入浴介助を訪問看護から訪問介護に移してはどうか」との相談。主治医の意見を聞いたうえで、サービス担当者会議で話し合う必要があると判断した。◯日までに主治医に意見を照会する。

福祉用具貸与との連絡

  • 状態変化の報告を受けた:◯月◯日(水)16:00/電話(受信)/◯◯福祉用具 福祉用具専門相談員 △△氏/「モニタリング訪問で、歩行器を押すときに前かがみが強くなっていた。高さを1段下げて調整した」との報告。調整後の様子を本人から聞く必要があると判断した。◯日のモニタリング訪問で、歩きやすさを本人に確認する。
  • 利用日の変更:◯月◯日(金)9:05/電話(受信)/◯◯福祉用具 福祉用具専門相談員 △△氏/歩行器の交換日を◯日(火)14時に変更したいとの連絡。本人に9:20に電話で確認し、了承を得た。用具と内容は変わらず交換日だけの変更のため、計画の変更は要しないと判断した。9:30に△△氏へ了承の旨を返信した。
  • 事故・ヒヤリハットの報告:◯月◯日(月)10:40/電話(受信)/◯◯福祉用具 福祉用具専門相談員 △△氏/「長女から、車いすのブレーキが片側効きにくいと連絡があった。本日午後に点検に行く。けがはない」との報告。点検が終わるまで、代わりの車いすを△△氏が本日午前中に届けるとのこと。点検の結果を本日中に△△氏に確認する。
  • サービス内容の相談:◯月◯日(木)15:20/メール(受信)/◯◯福祉用具 福祉用具専門相談員 △△氏/「起き上がりに時間がかかるようになったので、ベッドの機種の見直しを提案したい」との相談。本人の起き上がりの様子をケアマネも訪問で確かめてから判断することにした。◯日の訪問に△△氏も同席できるか、本日中に返信する。

短期入所(ショートステイ)との連絡

  • 状態変化の報告を受けた:◯月◯日(土)13:40/電話(受信)/◯◯ショートステイ 生活相談員 △△氏/「利用2日目の夜、37.8度の発熱。看護師が対応し、今朝は36.9度」との報告。家族には施設から連絡済みとのこと。施設の看護師の見立てをふまえ、施設・長女と、予定どおり退所する方向を確認した。退所前日の◯日に、施設へ体調を確認する。
  • 利用日の変更:◯月◯日(水)10:15/電話(発信)/◯◯ショートステイ 生活相談員 △△氏/長女の出張が1日延びたため、退所日を◯日から◯日に延ばせるか照会。「空床あり。延長可能」との回答。長女に10:40に電話で伝え、了承を得た。本人にも10:50に施設の△△氏を通じて意向を確認し、了承を得た。延長しても区分支給限度基準額の範囲内であることを確認した。一時的な退所日の延長で、ほかのサービスの内容・回数は変わらないため、計画の変更は要しないと判断した。変更後の提供票を△△氏に送る。
  • 事故・ヒヤリハットの報告:◯月◯日(日)9:00/電話(受信)/◯◯ショートステイ 生活相談員 △△氏/「夜中の2時ごろ、ベッドから床にずり落ちて座り込んでいるのを夜勤職員が見つけた。看護師が確認し、けがはない。家族には施設から連絡済み」との報告。「トイレに行こうとしたようだ」との職員の見立てを聞き、次回の利用前に夜間のトイレへの対応を施設と話し合う必要があると判断した。◯日までに△△氏と日程を調整する。
  • サービス内容の相談:◯月◯日(火)16:30/訪問(◯◯ショートステイ)/生活相談員 △△氏・介護職員 □□氏/次回の利用に向けて、夜間のトイレへの対応を相談。「センサーマットを使い、鳴ったら職員が付き添う」との提案。センサーマットを使うには本人への説明と同意が要ると判断した。◯日の訪問で本人に説明して同意を確かめ、長女にも提案の内容を伝えて意向を聞く。結果を◯日までに△△氏に返事をする。

判断と次にやることは、言い回しを持っておくと速い

6つのうち、手が止まりやすいのは5つ目の判断と6つ目の次にやることです。言い回しを持っておくと、迷う時間が短くなります。

判断の言い回し

文例

  • 今回の報告の範囲では、サービスの変更は不要と判断した。
  • 体調の変化の可能性を考え、◯◯に確認することにした。
  • 主治医の意見を聞く必要があると判断した。
  • 本人の意向を聞いてから、計画の変更が必要か判断する。
  • サービス担当者会議で話し合う必要があると判断した。
  • 事業所の対応で解決したと判断し、経過をみる。
  • 本人・家族の了承を得たうえで、日程の変更を受けることにした。
  • 計画の範囲外の依頼と判断し、本人にはケアマネから説明する。

次にやることの言い回し

文例

  • 本日中に長女へ電話し、結果を△△氏に返す。
  • ◯日のモニタリング訪問で、本人に◯◯を確認する。
  • ◯日までに主治医または薬剤師に情報提供する(本人の同意を得たうえで)。
  • 次回の利用日(◯日)の後に、△△氏に様子を確認する。
  • 変更の内容を提供票に反映し、◯日までに事業所へ送る。
  • ◯日までに関係する事業所に照会し、結果をこの記録に追記する。
  • 事業所から報告書が届いたら、要点をこの記録に追記する。
  • 今回の連絡で完了。追加の対応はなし。

最後の文例のように、「何もしない」と決めたときも、そう書いておきます。次に記録を読む人が「この後どうなったのか」と迷わずにすみます。

事業所から受けた情報を主治医等や薬剤師に伝える場面は、運営基準の第13条第13号の2にも書かれています(利用者の同意を得て、必要と認めるものを主治医等や薬剤師に提供する)。主治医への連絡の文例は、こちらにまとめています。

主治医・医療機関との連携文例集

なぜ6つ全部書くのか:話が食い違った時・苦情になった時に振り返れる

編集部のケアマネが「書いておいてよかった」と感じるのは、話が食い違ったときと、苦情に発展してしまったときです。どちらも、記録があれば適切に振り返れます。

話が食い違った時

「その話、聞いていません」。事業所から、こう言われたことはありませんか。

記録に「◯月◯日(月)9:40/電話(発信)/◯◯デイサービス 生活相談員 △△氏」と残っていれば、いつ誰に伝えたかが分かります。「◯◯デイに連絡」だけなら、事業所の誰に伝わっていたのかが分かりません。相手の言葉を「」で残しておくと、「何を伝えたか」「何と言われたか」まで確かめられます。

手段の違いも、ここで効きます。電話で伝えただけなのか、FAXでも送ったのか。FAXで送ったなら、送信の記録と送った書類が残っています。

苦情に発展した時

運営基準の第26条は、ケアマネが提供した居宅介護支援だけでなく、ケアプランに位置づけたサービスへの苦情にも、迅速かつ適切に対応するよう定めています。苦情を受け付けたら、その内容等を記録します(第2項)。

苦情は、それまでの事業所とのやりとりの延長で起きることが多くあります。家族から「デイに何度も伝えたのに」と言われたとき、ケアマネと事業所がそれまでに何を話し、ケアマネがどう判断していたのか。それをたどれるのが、6つが入った支援経過です。苦情の記録を支援経過に書くか、別の苦情受付簿に書くかは、事業所の様式と手順に合わせてください。

事故の連絡を受けた時

訪問介護などの居宅サービス事業所には、サービスの提供中に事故が起きたら、市町村・家族・居宅介護支援事業者等に連絡する決まりがあります(居宅サービス基準第37条。ほかの居宅サービスにも同様の規定があります)。事故の状況と処置の記録は、事業所が作ります。

ケアマネの支援経過に残すのは、いつ・誰から・何を聞き、ケアマネがどう判断して、次に何をするかです。事業所の事故報告書が届いたら、「報告書(別紙)受領。要点は◯◯」と1行足しておくと、あとで2つの記録を突き合わせられます。

書き方のコツ(深めたい方向け)

文例を使うだけなら、ここは読まなくてかまいません。「なぜこう書くのか」を知りたいときに開いてください。

コツ1:聞いた内容は、相手の言葉で「」に入れる

「食欲低下あり」はケアマネのまとめで、「昼食を半分ほど残す日が今週3回」は相手の言葉です。まとめると、あとで「そこまで言っていない」と言われたときに確かめられません。数字や回数は、言われたとおりに残します。

コツ2:判断は、変えないときも1文書く

あるある3のとおり、判断が書いていない記録は「聞いただけ」に見えます。「サービスの変更は不要と判断した」の1文があれば、聞いたうえで考えたことが残ります。

コツ3:次にやることには、期日を入れる

「確認する」だけだと、いつ確認したのかが分からなくなります。「◯日のモニタリング訪問で」「本日中に」と期日を入れておき、やったら「◯日、確認済み。◯◯とのこと」と追記します。1つの連絡が、最後まで閉じた形で残ります。

コツ4:FAX・メールは、送る前に宛先を確かめる

FAXやメールは、手段として記録に残しやすい反面、送り先を間違えると個人情報が外に出ます。送る前に宛先の番号やアドレスを確かめる、という基本は、記録と同じくらい大事です。事業所へ送るFAXの文面は、こちらにまとめています。

ケアマネのFAX・連絡文例集

現場のひとこと

> 編集部のケアマネが、新人の記録で目につくと挙げるのが4つ。「様子を確認した」で終わる、相手の名前がない、判断と次の対応がない、時間がない。そしてもう1つ、TELなのか訪問なのかFAXなのか、何で情報収集したかも大事。話が食い違った時や、苦情に発展してしまった時に、きちんと振り返ることができるから。

今日書いた支援経過を1件開いて、6つのうちいくつ入っているか数えてみませんか。

忙しい日に、短く書くなら

1日に電話が何本も続く日は、6つ全部を文章で書く時間がないこともあります。そんな日は、1行に詰めて書きます。6つの並びさえ守れば、短くても読めます。

文例

  • ◯/◯(火)14:10 TEL受/◯◯デイ 相談員△△氏/昼食半分残す日が今週3回、むせなし/家での食事を確認要/本日長女にTEL
  • ◯/◯(金)9:05 TEL受/◯◯福祉用具 △△氏/歩行器交換◯日14時に変更希望/本人了承(9:20)/9:30 △△氏に返信
  • ◯/◯(月)15:30 TEL受/◯◯ヘルパー サ責△△氏/ヘルパーが花瓶を割った、けがなし/事業所が長女に連絡済み/◯日長女に確認
  • ◯/◯(水)10:15 TEL発/◯◯ショート 相談員△△氏/退所日◯日→◯日延長可/長女了承(10:40)/提供票送付
  • ◯/◯(木)15:20 メール受/◯◯福祉用具 △△氏/ベッド機種見直しの提案/訪問で確認後に判断/本日返信

ただし、記載要領は「共通的でない略語」を使わないよう求めています。「TEL受」「サ責」などの略し方は、事業所の中で決めてある範囲にとどめます。短く書いた記録も、あとで時間があるときに読み返し、足りないところを足しておきます。

見られやすいポイント

運営基準と記載要領から、事業所との連絡の記録で確かめられるようにしておきたいところを並べました。

1. 事業所との連絡調整の記録が残っていて、完結の日から2年間(条例で延ばしている市町村ではその期間)保存されているか(運営基準第29条第2項第1号)

2. モニタリングのために、事業所との連絡を継続的に行っていることが記録から分かるか(同 第13条第14号)

3. 記録に日付・時間・曜日・対応者・記載者と、情報収集の手段(訪問先、電話・FAX・メールの発信/受信)が書かれているか(記載要領 第5表)

4. 事業所との調整内容と、ケアマネの判断の根拠が書かれているか(記載要領 第5表)

5. 苦情を受け付けたときに、その内容等が記録されているか(運営基準第26条第2項)

モニタリングの記録そのものの書き方は、こちらの記事にあります。

モニタリング(記録・報告書)の文例集

よくある迷いどころ

短い電話も、全部書きますか

ケアプランやサービスの内容、本人の状態に関わる連絡は、短くても書いておきます。「明日のお迎え、5分遅れます」のような連絡まで書くかは、事業所の記録のルールに合わせます。迷ったら、「あとで食い違ったときに、この連絡を思い出す必要がありそうか」で決めてみてください。

相手の名前を聞きそびれたら、どうしますか

「◯◯デイサービス 職員(氏名未確認)」と書いておき、次に連絡したときに確かめて追記します。電話を受けたときは、最初に「お名前をもう一度お願いします」と聞くくせをつけておくと、聞きそびれが減ります。

その日のうちに書けなかったら、どうしますか

出来事の日時と、記録を書いた日を分けて書きます。元の記録は消さずに追記します。後から足したことが分かる書き方は、事業所の記録のルールに合わせてください。電話の最中にメモした「日時・相手・聞いた内容」の3つだけでも残っていれば、あとから6つにそろえられます。

ヒヤリハットの報告も、支援経過に書きますか

事業所から報告を受けたなら、けががなくても書いておきます。事故にならなかった出来事は、事業所の中だけで終わりやすく、ケアマネの手元に残らないことがあります。同じことが2回、3回と続いたときに、「前にも同じことがあった」と言える根拠になります。

サービス担当者会議で話し合った内容の記録(第4表)は、こちらの記事にまとめています。

サービス担当者会議の要点(第4表)の書き方

まとめ

✓ 「◯◯デイに連絡。様子を確認した」で終わらせない

✓ 日時→手段→相手→聞いた内容→ケアマネの判断→次にやることの6つの並びで書く

✓ 手段は電話・訪問・FAX・メールのどれか、電話・FAX・メールは発信か受信かまで書く(記載要領 第5表)

✓ 相手は事業所名だけでなく、職種と氏名まで

✓ 判断は、サービスを変えないと決めたときも1文書く

✓ 事業所との連絡調整の記録は、基準で保存の対象になっている(運営基準第29条第2項第1号)

✓ 6つが入った記録は、話が食い違ったときや苦情になったときに、振り返る手がかりになる

明日いちばん最初に受けた電話を、6つの並びで書いてみてください。書き始める前に「日時・手段・相手」の3つを先に埋めると、手が止まりにくくなります。

あわせて読みたい

居宅介護支援経過(支援経過記録)の書き方

ケアマネのFAX・連絡文例集

モニタリング(記録・報告書)の文例集

主治医・医療機関との連携文例集

サービス担当者会議の要点(第4表)の書き方

参考・出典

1. 厚生労働省「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」(平成11年11月12日 老企第29号)の一部改正について(介護保険最新情報Vol.958・令和3年3月31日)別紙1 居宅サービス計画書記載要領 第5表「居宅介護支援経過」 https://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou-files/documents/2021/0401101809839/ksvol.958.pdf

2. 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第13号・第13号の2・第14号、第26条、第29条第2項/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100038

3. 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第37条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100037

コメント

タイトルとURLをコピーしました