【認知症対応型通所介護】ケアプラン第2表の文例集|ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容(コピペ可/176文例)

認知症対応型通所介護のケアプラン第2表文例集(176文例)のアイキャッチ サービス別文例

認知症対応型通所介護は、「認知症の人向けのデイサービス」と一言で説明されがちなサービスです。

居宅サービス計画書 第2表の記入位置の図
この記事の文例は、第2表の①ニーズ ②長期目標 ③短期目標 ④サービス内容 の欄に入ります

でも第2表を書こうとすると、手が止まります。通常のデイと何が違うのか。「認知症だから」以外の理由をどう書くのか。単独型・併設型・共用型で何が変わるのか。家族の休息を目的に書いていいのか。

この記事では、場面別に176の文例をまとめました。そのままコピーして、利用者さんの状況に合わせて言葉を入れ替えて使ってください。制度の部分は、介護保険法・省令・報酬告示の原文にあたって書いています。

この記事の文例の並び方

場面ごとに、第2表の欄の順に並べています。

1行目:ニーズ(「〜したい」「〜してほしい」の形)

2行目:長期目標

3行目:短期目標

4行目以降:サービス内容

上から順にコピーすれば、そのまま第2表の1行分になります。サービス内容は場面ごとに3行あるので、必要なものを選んでください。

    1. この記事の文例の並び方
  1. 文例の前に:認知症対応型通所介護はどんなサービスか
    1. 対象は「認知症である」居宅要介護者です
    2. 地域密着型サービス=原則、住んでいる市町村の事業所を使います
    3. 要支援の方には「介護予防認知症対応型通所介護」があります
    4. 通常のデイと何が違うのか:定員に階段があります
  2. 先に押さえておきたい5つのコツ
    1. コツ1:3つの類型で「どこで過ごすか」が違います
    2. コツ2:「認知症だから認デイ」と書かない
    3. コツ3:家族の休息は、堂々とニーズに書けます
    4. コツ4:算定できない組み合わせは告示に書いてあります
    5. コツ5:認知症対応型通所介護計画は、ケアプランに沿って作られます
  3. もの忘れがあっても、日中の活動と役割を持ちたい方(24文例)
    1. 家に閉じこもりがちになっている方
    2. 得意なことや役割を続けたい方
    3. 人との会話が減っている方
    4. 食事が偏り、体重が減ってきた方
  4. 通常のデイサービスになじめなかった方(18文例)
    1. 大人数の場で混乱してしまう方
    2. 以前のデイを途中で帰ってしまっていた方
    3. 通うこと自体を嫌がる方
  5. 入浴の支援が必要な方(18文例)
    1. 自宅で入浴できていない方
    2. 入浴を嫌がる方
    3. 入浴に介助が必要で家族が対応できない方
  6. 生活リズムを整えたい方(12文例)
    1. 昼夜が逆転している方
    2. 日中うとうとして活動量が落ちている方
  7. 家族の介護負担が大きい方(24文例)
    1. 日中目が離せず、家族が疲れている
    2. 仕事と介護を両立している家族
    3. 高齢の配偶者が介護している
    4. 同じ話や確認の繰り返しに家族が参っている
  8. 一人暮らしの方(18文例)
    1. 食事や服薬が確認できない方
    2. 日中の様子を誰かに見ていてほしい方
    3. 閉じこもりで体力が落ちてきた方
  9. 行動・心理症状(BPSD)への対応が必要な方(18文例)
    1. 外に出て行こうとして目が離せない方
    2. 夕方になると落ち着かなくなる方
    3. 介護への抵抗が強い方
  10. 若年性認知症の方(12文例)
    1. 退職後の日中の居場所がない方
    2. 体力があり、活動量が必要な方
  11. 要支援の方(介護予防認知症対応型通所介護)(12文例)
    1. もの忘れが出てきて、閉じこもりがちな要支援の方
    2. 家族が今後の進行を心配している要支援の方
  12. サービス内容欄に書ける共通の文例(20文例)
  13. ここから先は書き方の補足です
  14. 頻度欄の書き方(見本)
  15. よくある迷いどころ
    1. 隣の市の事業所に通えますか
    2. 通常のデイサービスと併用できますか
    3. 「認知症であること」は何で確認しますか
    4. グループホームに入居したら、なじみの認デイを続けられますか
    5. 若年性認知症の方も使えますか
  16. まとめ
  17. あわせて読みたい
  18. 参考・出典

文例の前に:認知症対応型通所介護はどんなサービスか

介護保険法第8条第18項は、こう定義しています。

「居宅要介護者であって、認知症であるものについて、老人福祉法第五条の二第三項の厚生労働省令で定める施設又は同法第二十条の二の二に規定する老人デイサービスセンターに通わせ、当該施設において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練を行うことをいう。」

やることは通所介護と同じ並びです。入浴、排せつ、食事等の介護と機能訓練。違いは対象者の書き方にあります。「居宅要介護者であって、認知症であるもの」。サービスの中身ではなく、誰のためのサービスかで定義が切られています。

対象は「認知症である」居宅要介護者です

「認知症」は法律上の定義がある言葉です。介護保険法第5条の2第1項は、認知症を「アルツハイマー病その他の神経変性疾患、脳血管疾患その他の疾患により日常生活に支障が生じる程度にまで認知機能が低下した状態として政令で定める状態」としています。

もうひとつ、見落としやすい線引きがあります。運営基準(指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準・平成18年厚生労働省令第34号)第41条の基本方針は、対象を「認知症である利用者」としたうえで、括弧書きで「その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く」と定めています。入院直後で症状が動いている時期などは、まず医療の場面という整理です。

実際の受け入れにあたって認知症であることを何で確認するか(主治医の意見書、診断書など)は、保険者や事業所によって案内が異なります。プランに位置づける前に、事業所と保険者に確認してください。

地域密着型サービス=原則、住んでいる市町村の事業所を使います

認知症対応型通所介護は、法第8条第14項が列挙する地域密着型サービスのひとつです。法第42条の2第1項は、地域密着型介護サービス費の支給を「当該市町村……の長が指定する者」から指定地域密着型サービスを受けたときとしています。原則として、お住まいの市町村が指定した事業所を使う形です。

隣の市の事業所のほうが近い、という場面は現場でよくあります。使えるかどうかは保険者間の同意など個別の手続きの話になるので、担当の保険者に確認してください。

要支援の方には「介護予防認知症対応型通所介護」があります

前回の夜間対応型訪問介護は、予防給付に対応するサービスがありませんでした。認知症対応型通所介護は違います。

法第8条の2第12項は「地域密着型介護予防サービス」として、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応型共同生活介護の3つを挙げています。地域密着型介護予防サービスは3つしかなく、そのうちの1つがこのサービスです。定義は同条第13項。「居宅要支援者であって、認知症であるもの」について、「その介護予防を目的として」行うとされています。

つまり、要支援1・2の方でも、認知症があればこのサービスの予防版を使えます。要支援で認知症のある方の日中の行き場に悩んだら、選択肢に入れてください。

通常のデイと何が違うのか:定員に階段があります

デイサービスと名のつくサービスは、定員で3段階に分かれています。すべて条文で確認できる数字です。

通所介護は、利用定員19人以上(法第8条第7項の「厚生労働省令で定める数」=施行規則第10条の2で19人)。都道府県等が指定する居宅サービスです。

地域密着型通所介護は、利用定員18人以下(法第8条第17項・施行規則第10条の2)。市町村が指定します。

認知症対応型通所介護(単独型・併設型)は、利用定員12人以下(基準省令第42条第4項)。同じく市町村の指定です。

12人以下の空間で、認知症ケアを前提に組まれた1日を過ごす。この規模感が、大人数のデイになじめなかった方に効きます。第2表を書くときも、この「小ささ」が選んだ理由になります。

先に押さえておきたい5つのコツ

コツ1:3つの類型で「どこで過ごすか」が違います

認知症対応型通所介護には3つの類型があります。基準省令第42条は、特別養護老人ホーム等(特養・養護老人ホーム・病院・診療所・老健・介護医療院・社会福祉施設・特定施設)に併設されていない事業所で行うものを単独型、併設されている事業所で行うものを併設型としています。

3つ目が共用型です。グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の共同生活住居や、地域密着型特定施設・地域密着型特養の食堂・居間などで、入居者と一緒に過ごす形。定員は基準省令第46条第1項で、グループホームなら共同生活住居ごとに1日3人以下などと定められています。事業者には3年以上の運営経験も求められています(同条第2項)。

同じサービス名でも、単独型の12人と共用型の3人では、過ごす環境がまったく違います。アセスメントで「大人数が苦手」と分かっている方ほど、契約前の見学を第2表とは別の場面でセットしてください。

コツ2:「認知症だから認デイ」と書かない

第2表からサービスを選んだ理由が読めるか。認デイでいちばん問われるところです。

「認知症があるため認知症対応型通所介護を利用する」では、通常のデイではだめな理由が書かれていません。基準省令第41条の基本方針には、このサービスが目指すものが3つ書かれています。生活機能の維持又は向上社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持、そして利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減

だから、書くのは「認知症」ではなく「その方に起きている困りごと」です。大人数の場では混乱してしまう。なじみの関係でないと入浴を拒む。日中の過ごし方が分からず昼夜が逆転している。困りごとで書けば、少人数・認知症ケア専門という事業所の特徴が、そのまま選んだ理由になります。

コツ3:家族の休息は、堂々とニーズに書けます

「レスパイト目的と書いていいのか」と迷いませんか。

コツ2で見たとおり、基本方針(基準省令第41条)に「利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない」と明記されています。家族の負担軽減は、このサービスが制度上背負っている役割のひとつです。遠慮して隠す必要はありません。

ただし主語は分けてください。家族の休息だけを書くと、本人が置き去りの第2表になります。本人の行(日中の活動・入浴など)と、家族の行(介護負担の軽減)を分けて立てるのが基本形です。文例もその形で作っています。

コツ4:算定できない組み合わせは告示に書いてあります

指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表「3 認知症対応型通所介護費」の注18は、こう定めています。

「利用者が短期入所生活介護、短期入所療養介護、特定施設入居者生活介護又は小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護若しくは複合型サービスを受けている間は、認知症対応型通所介護費は、算定しない。」

実務で引っかかるのは2つです。ショートステイを受けている間と、グループホームに入居した後。家族のレスパイトでショートを組む月は、ショート利用中の認デイの行は動きません。グループホーム入居が決まったら、認デイは終了です。月をまたぐ調整や日割りの扱いは、事業所と保険者の案内で確認してください。

なお、この注に通所介護や通所リハビリテーションは挙がっていません。組み合わせて使う場合の給付管理の実務は、保険者によって案内が異なることがあるので、迷ったら保険者に確認を。

コツ5:認知症対応型通所介護計画は、ケアプランに沿って作られます

基準省令第52条第2項は「認知症対応型通所介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない」と定めています。作るのは事業所の管理者。内容は本人または家族に説明したうえで、本人(利用者)の同意を得て、本人に交付されます(同条第3項・第4項)。説明の相手は家族でもよいですが、同意は本人から得る建て付けです。

つまり、第2表がぼんやりしていれば、事業所の計画もぼんやりします。「機能訓練」とだけ書けば、何の機能をどう維持するのかは事業所任せです。「なじみの職員との調理活動を通じて、段取りの力を保つ」まで書けば、事業所の計画もそこに寄ってきます。

もうひとつ。従業者は利用者ごとに、計画に従ったサービスの実施状況と目標の達成状況の記録を行います(同条第5項)。モニタリングのときにこの記録を見せてもらう約束をしておくと、「楽しく過ごされています」以上の情報が手に入ります。

もの忘れがあっても、日中の活動と役割を持ちたい方(24文例)

家に閉じこもりがちになっている方

  • 家にいるだけの毎日を変えて、外に出る機会を持ちたい
  • 定期的に外出する習慣ができ、心身の機能を保ちながら自宅での生活を続けられる
  • 週◯回の通所を継続し、通うことが生活のリズムになっている
  • 認知症対応型通所介護の利用により、日中の活動と交流の機会を確保する
  • 送迎時に自宅での様子を確認し、変化があればケアマネジャーへ報告する
  • 本人の楽しめる活動を職員と一緒に見つけ、参加の様子を記録する

得意なことや役割を続けたい方

  • 料理や裁縫など、自分の得意なことを続けたい
  • 得意なことを活かした役割を持ち、自信を持って生活を続けられる
  • 通所先で本人の得意な活動に週◯回取り組めている
  • 調理や手工芸など、本人のなじみのある活動を取り入れた個別の関わりを行う
  • できる工程を本人が担い、職員はさりげなく補う形で役割を支える
  • 活動の様子を家族へ伝え、自宅での役割づくりにもつなげる

人との会話が減っている方

  • 人と話す機会が減ったので、気の合う人と過ごす時間を持ちたい
  • 人との交流が保たれ、孤立感なく生活を続けられる
  • 少人数のなじみの関係の中で、会話や笑顔が増えている
  • 少人数の環境で、なじみの利用者・職員と過ごす時間を確保する
  • 本人の生活歴に沿った話題で会話の糸口をつくる
  • 交流の様子や表情の変化を記録し、家族・ケアマネジャーと共有する

食事が偏り、体重が減ってきた方

  • 食事の支度がうまくできなくなってきたので、しっかり食べて元気を保ちたい
  • 必要な栄養がとれ、体重を維持しながら自宅での生活を続けられる
  • 通所日に昼食をとり、体重が◯kg台を維持できている
  • 利用日に昼食を提供し、摂取量と食べ方の変化を確認する
  • 体重を定期的に測定し、減少が続く場合は主治医・ケアマネジャーへ連絡する
  • 食事の様子から嚥下の状態を観察し、気になる変化を関係者で共有する

通常のデイサービスになじめなかった方(18文例)

大人数の場で混乱してしまう方

  • 大勢の場所は疲れてしまうので、落ち着ける場所で過ごしたい
  • 落ち着いて過ごせる日中の居場所ができ、自宅での生活を続けられる
  • 少人数の環境で、混乱なく1日を過ごせる日が増えている
  • 定員12人以下の少人数の環境で、認知症対応型通所介護を提供する
  • 席の位置や過ごし方を本人に合わせて調整し、刺激の量を加減する
  • 混乱がみられた場面と対応を記録し、関わり方を職員間でそろえる

以前のデイを途中で帰ってしまっていた方

  • (家族)前のデイは「帰る」と言って続かなかったので、通い続けられる場所を見つけたい
  • 本人に合った通いの場が定着し、在宅生活を続けられる
  • 「帰りたい」の訴えに対応してもらいながら、週◯回の利用が続いている
  • 帰宅願望がみられたときの関わり方を、事前に家族から聞き取り職員間で共有する
  • 本人が安心できる活動や場所を用意し、不安になったときの逃げ場をつくる
  • 利用が定着するまでの間、利用時間を短くするなど段階的な慣らし方を事業所と調整する

通うこと自体を嫌がる方

  • (家族)デイの話をすると嫌がるので、本人が行ってもいいと思える形で始めたい
  • 本人が納得できる形で日中の支援につながり、在宅生活を続けられる
  • 見学や体験利用を経て、本人なりの通う理由ができている
  • 見学・体験利用の機会を設け、本人のペースで慣れる段階を踏む
  • 誘い方の言葉(お手伝いに行く、食事に行くなど)を家族・職員でそろえる
  • 行きたがらない日の対応をあらかじめ決め、無理強いせずに様子をみる

入浴の支援が必要な方(18文例)

自宅で入浴できていない方

  • 家では風呂に入れていないので、さっぱりして過ごしたい
  • 清潔が保たれ、気持ちよく自宅での生活を続けられる
  • 通所時に週◯回入浴でき、清潔を保てている
  • 利用日に入浴介助(見守り〜一部介助)を行う
  • 入浴時に全身の皮膚の状態を観察し、変化があれば家族・ケアマネジャーへ報告する
  • 入浴の可否を当日の体調から判断し、入れない日は清拭など代わりの方法で対応する

入浴を嫌がる方

  • (家族)お風呂を嫌がって何日も入れないので、無理なく入れるようにしてほしい
  • 本人の抵抗感が和らぎ、清潔を保ちながら生活を続けられる
  • なじみの職員の関わりで、月◯回以上入浴できている
  • 本人が受け入れやすい誘い方・タイミングを探り、職員間で統一する
  • 同性介助の希望など、本人が嫌がる理由に応じた配慮を行う
  • 入浴を拒んだ日の様子と誘い方を記録し、うまくいった方法を積み重ねる

入浴に介助が必要で家族が対応できない方

  • (家族)自宅での入浴介助はもう難しいので、安全に入浴させてあげたい
  • 安全に入浴の機会が保たれ、本人・家族とも無理なく生活を続けられる
  • 週◯回、通所先で安全に入浴できている
  • 浴室での転倒に注意し、移動・洗身・着脱の介助を行う
  • 入浴前後にバイタルを測定し、体調に応じて入浴の方法を調整する
  • 自宅での入浴は行わない前提で、通所日の組み方を家族と調整する

生活リズムを整えたい方(12文例)

昼夜が逆転している方

  • 昼と夜が逆になってしまったので、生活のリズムを取り戻したい
  • 生活のリズムが整い、夜は眠れて日中は活動できる暮らしになる
  • 通所日は日中を起きて過ごし、夜間に眠れる日が増えている
  • 日中の活動と適度な運動により、昼間の覚醒を促す
  • 通所日の睡眠・覚醒の様子を家族と連絡帳で共有する
  • 昼夜逆転が改善しない場合は、主治医への相談につなぐ

日中うとうとして活動量が落ちている方

  • 日中うとうとする時間が増えたので、起きて体を動かす時間を持ちたい
  • 日中の活動量が保たれ、身体機能を維持しながら生活を続けられる
  • 通所日に体操や歩行練習に参加し、活動量を保てている
  • 機能訓練として、体操・歩行練習など本人に合った運動の機会を設ける
  • 傾眠が強い日は体調の変化を疑い、バイタル測定と観察を行う
  • 活動量と眠気の様子を記録し、受診時の情報として家族へ渡す

家族の介護負担が大きい方(24文例)

日中目が離せず、家族が疲れている

  • (家族)日中ずっと目が離せないので、休める時間がほしい
  • 家族が休息をとりながら、在宅での介護を続けられる
  • 週◯回の通所日に、家族が自分の時間を持てている
  • 認知症対応型通所介護の利用により、家族が休息できる時間を確保する
  • 利用中の様子を連絡帳と送迎時の申し送りで家族へ伝える
  • 家族の疲労や困りごとを送迎時に聞き取り、ケアマネジャーへつなぐ

仕事と介護を両立している家族

  • (家族)仕事を辞めずに介護を続けたいので、平日の日中を任せたい
  • 家族が仕事を続けながら、本人も安全に日中を過ごせる
  • 週◯回・◯時間の利用が定着し、家族の勤務日をカバーできている
  • 家族の勤務に合わせた曜日・時間で認知症対応型通所介護を利用する
  • 急な残業など家族の事情が生じたときの連絡方法を決めておく
  • 利用中の体調変化は、勤務中の家族に配慮した連絡先・連絡順で伝える

高齢の配偶者が介護している

  • (家族)自分も年で介護がこたえるので、無理なく二人の暮らしを続けたい
  • 配偶者の負担が軽くなり、二人での生活を続けられる
  • 通所日に配偶者が休め、介護を続けられている
  • 通所日を設けることで、配偶者が休息・通院・用事に使える時間をつくる
  • 配偶者の体調や介護の困りごとにも目を配り、必要なときはケアマネジャーへつなぐ
  • 本人の通所中の様子を分かりやすく伝え、配偶者の不安を減らす

同じ話や確認の繰り返しに家族が参っている

  • (家族)同じことを何度も聞かれて余裕がなくなるので、離れる時間がほしい
  • 家族に気持ちの余裕が戻り、本人との関係を保ちながら介護を続けられる
  • 週◯回、本人と家族が離れて過ごす時間ができている
  • 日中の時間を通所先で過ごし、本人・家族双方の休息の時間をつくる
  • 本人の訴えの背景(不安・確認したいこと)を探り、通所先での関わりに活かす
  • 家族向けの認知症の相談先や家族会の情報を、求めに応じて提供する

一人暮らしの方(18文例)

食事や服薬が確認できない方

  • 一人だと食事も薬も抜けてしまうので、確認してもらいながら暮らしたい
  • 食事と服薬が安定し、一人暮らしを続けられる
  • 通所日は昼食と昼の服薬ができている
  • 利用日に昼食を提供し、昼食後の服薬を声かけ・確認する
  • 食事や服薬の状況に気になる変化があれば、ケアマネジャーへ連絡する
  • 通所日以外の食事・服薬の支援について、他のサービスと役割を分けて組み立てる

日中の様子を誰かに見ていてほしい方

  • 一人の時間が長いので、日中の様子を気にかけてもらえると安心
  • 見守りのある日中の時間ができ、安心して一人暮らしを続けられる
  • 週◯回の通所で、体調や生活の変化に早く気づける体制ができている
  • 送迎時に自宅の様子(食べた形跡・室温・郵便物など)をさりげなく確認する
  • 利用日の欠席連絡がない場合の安否確認の手順を、関係者で決めておく
  • 気づいた変化を記録し、ケアマネジャー・家族へ報告する

閉じこもりで体力が落ちてきた方

  • 出かける用事がなく足が弱ってきたので、体力を保ちたい
  • 体力が保たれ、身の回りのことを自分で続けられる
  • 通所日に運動の機会があり、歩行の状態を維持できている
  • 機能訓練として、下肢の筋力を保つ体操・歩行練習を行う
  • 歩行の状態や転びやすさの変化を記録し、関係者で共有する
  • 自宅でもできる簡単な運動を本人に伝え、続けられるよう声をかける

行動・心理症状(BPSD)への対応が必要な方(18文例)

外に出て行こうとして目が離せない方

  • (家族)目を離すと外に出て行ってしまうので、日中を安全に過ごせるようにしたい
  • 日中の安全が保たれ、自宅での生活を続けられる
  • 通所日は職員の見守りの中で、安全に過ごせている
  • 少人数の環境で職員の目が届く形をとり、外に出ようとする場面では付き添って対応する
  • 出て行こうとするきっかけ(時間帯・場面)を記録し、関わり方を組み立てる
  • 地域の見守りの仕組み(SOSネットワークなど)の活用を、市町村の窓口とあわせて確認する

夕方になると落ち着かなくなる方

  • (家族)夕方になると「帰る」と落ち着かなくなるので、穏やかに過ごせるようにしたい
  • 夕方の混乱が減り、本人も家族も落ち着いて夜を迎えられる
  • 夕方の時間帯を、なじみの関わりの中で穏やかに過ごせる日が増えている
  • 落ち着かなくなる時間帯の前に、本人が集中できる活動を用意する
  • 「帰りたい」の訴えは否定せず、本人の気持ちに沿った声かけで対応する
  • 夕方の様子と有効だった関わりを家族へ伝え、自宅での対応にも活かす

介護への抵抗が強い方

  • (家族)着替えや世話を嫌がられてしまうので、本人が受け入れられる形で支援してほしい
  • 本人が受け入れられる支援の形が見つかり、必要な介護が届いている
  • なじみの職員との関係ができ、介助を受け入れられる場面が増えている
  • 担当する職員をなるべく固定し、なじみの関係を土台に介助を行う
  • 抵抗の背景(羞恥心・不安・体調)を観察し、嫌がる理由に応じて方法を変える
  • 受け入れてもらえた関わり方を記録し、家族・関係事業所と共有する

若年性認知症の方(12文例)

退職後の日中の居場所がない方

  • 仕事を辞めてから行く場所がないので、日中の居場所と役割がほしい
  • 本人に合った日中の過ごし方が定着し、生活のリズムを保てる
  • 週◯回の通所で、本人が役割と感じられる活動に取り組めている
  • 年齢や体力に合った活動・役割(作業的な活動など)を個別に用意する
  • 高齢の利用者中心のプログラムにならないよう、過ごし方を本人と相談して決める
  • 本人・家族の同意のもと、若年性認知症支援コーディネーター等の相談先と情報を共有する

体力があり、活動量が必要な方

  • 体は動くので、しっかり体を動かして過ごしたい
  • 十分な活動量のある日中を過ごし、体力と生活のリズムを保てる
  • 散歩や運動など、体を動かす活動に毎回参加できている
  • 歩行・運動など活動量の多いプログラムを日課に組み込む
  • 活動の合間の水分補給と疲労の様子に気を配る
  • 物足りなさや不満のサインを見逃さず、プログラムの調整を事業所と相談する

要支援の方(介護予防認知症対応型通所介護)(12文例)

要支援1・2の方は、介護予防認知症対応型通所介護(法第8条の2第13項)を使います。予防のプランは第2表ではなく介護予防サービス・支援計画書なので、以下は目標・支援内容の欄に読み替えて使ってください。

もの忘れが出てきて、閉じこもりがちな要支援の方

  • もの忘れが増えて出かけるのがおっくうになったが、このまま弱りたくない
  • 外出と交流の習慣が保たれ、今の生活を続けられる
  • 週◯回の通所を続け、家以外で過ごす時間ができている
  • 介護予防認知症対応型通所介護の利用により、介護予防を目的とした活動と交流の機会を設ける
  • 本人のできていること・楽しめることを活かしたプログラムに参加する
  • 生活や心身の変化を担当職員が把握し、地域包括支援センター等の担当者へ報告する

家族が今後の進行を心配している要支援の方

  • (家族)もの忘れが進んでいくのが心配なので、早いうちから支援につながっておきたい
  • 本人・家族とも相談先のある状態で、落ち着いて生活を続けられる
  • 通所先・担当者と顔なじみの関係ができ、変化をすぐ相談できている
  • 通所時の様子から心身の変化を把握し、家族・担当者と共有する
  • 家族の心配ごとを送迎時や連絡帳で聞き取り、担当者へつなぐ
  • 状態の変化がみられたときは、区分変更の相談を含めて担当者と対応を検討する

サービス内容欄に書ける共通の文例(20文例)

居宅サービス計画書 第2表の記入位置の図
この章の文例は「サービス内容」欄に書きます
  • 自宅と事業所間の送迎と、乗降時の介助
  • 送迎時の自宅での様子確認と、家族への申し送り
  • バイタル測定による健康状態の確認
  • 入浴介助(見守り・一部介助・全介助)と皮膚状態の観察
  • 昼食の提供と、摂取状況・嚥下の様子の確認
  • 食後の服薬の声かけと確認
  • 口腔ケアの実施と習慣づけの支援
  • トイレ誘導と排せつの介助
  • 活動の合間の水分補給の声かけ
  • 生活機能の維持・向上のための機能訓練
  • 調理・園芸・手工芸など、本人のなじみのある活動を通じた役割づくり
  • 少人数のなじみの関係の中での交流の機会の確保
  • 認知症の症状に応じた個別の関わりと、関わり方の統一
  • 不安や混乱がみられたときの、本人の気持ちに沿った対応
  • 利用中の様子の記録と、連絡帳による家族への報告
  • 認知症対応型通所介護計画の作成と、本人・家族への説明・交付
  • 計画に沿ったサービスの実施状況と目標の達成状況の記録
  • 体調変化時の家族・主治医・ケアマネジャーへの連絡
  • 生活相談員による本人・家族の相談への対応

※生活相談員の配置基準があるのは単独型・併設型です(基準省令第42条第1項第1号)。共用型を位置づける場合、この文例は使わないでください。

  • サービス担当者会議への参加と情報提供

ここから先は書き方の補足です

頻度欄の書き方(見本)

認知症対応型通所介護計画は第2表の内容に沿って作られます(コツ5)。回数と狙いが読める形で書いてください。

例)週2回(火・金)

例)週3回(月・水・金)※家族の勤務日に合わせて設定

例)週1回から開始し、慣れた段階で週2回に増やす

例)週2回(うち入浴は毎回)

例)週2回+家族の休息が必要な週は事業所と調整のうえ追加

よくある迷いどころ

隣の市の事業所に通えますか

認知症対応型通所介護は地域密着型サービスです。法第42条の2第1項のとおり、原則はお住まいの市町村が指定した事業所を使います。市外の事業所を使えるかどうかは保険者間の同意など個別の手続きの話になるので、担当の保険者に確認してください。

通常のデイサービスと併用できますか

告示第126号別表「3 認知症対応型通所介護費」の注18が「算定しない」と定める相手に、通所介護・通所リハビリテーションは挙がっていません。曜日で使い分ける組み立て自体は告示上妨げられていない形ですが、それぞれのデイに通う理由が第2表から読めるように書き分けてください。同じ「入浴と機能訓練」が2行並ぶと、なぜ2か所なのかが読めません。給付管理の細かい取り扱いは保険者に確認を。

「認知症であること」は何で確認しますか

法律上の対象は「居宅要介護者であって、認知症であるもの」(法第8条第18項)で、認知症の定義は法第5条の2第1項にあります。ただ、それを実務で何によって確認するか(主治医意見書の記載、診断書の提出など)の取り扱いは、この記事で確認した法・省令・告示の範囲には具体の定めを見つけられませんでした。保険者・事業所ごとの案内によるところなので、利用調整の前に必ず確認してください。あわせて、原因疾患が急性の状態にある方は対象から除かれています(基準省令第41条)。

グループホームに入居したら、なじみの認デイを続けられますか

続けられません。注18のとおり、認知症対応型共同生活介護を受けている間は認知症対応型通所介護費を算定しない扱いです。ショートステイ利用中も同じです。入居前の「なじみづくり」をどう設計するかは、共用型(グループホームの中で過ごす類型)の活用も含めて、入居予定先と相談してみませんか。

若年性認知症の方も使えますか

使えます。法第8条第18項の対象は「居宅要介護者であって、認知症であるもの」で、年齢の上限も「高齢者に限る」という限定もありません。65歳未満の第2号被保険者は、特定疾病により要介護認定を受けた場合に対象となり、特定疾病には「初老期における認知症」が含まれています(介護保険法施行令第2条第6号)。ただし通所先のプログラムが高齢の利用者中心だと本人が居づらくなるので、受け入れ経験と過ごし方の個別対応を事業所に確認してから位置づけてください。

まとめ

✓ 対象は「居宅要介護者であって、認知症であるもの」(法第8条第18項)。原因疾患が急性の状態にある方は除かれる(基準省令第41条)。確認方法の実務は保険者・事業所へ

✓ 地域密着型サービス=原則、住んでいる市町村の指定事業所を使う(法第42条の2第1項)

要支援には介護予防認知症対応型通所介護がある(法第8条の2第12項・第13項)。地域密着型介護予防サービス3つのうちの1つ

✓ 定員は3段階。通所介護19人以上・地域密着型通所介護18人以下・認デイ(単独型・併設型)は12人以下(基準省令第42条第4項)。共用型はさらに少なく、グループホームなら共同生活住居ごとに1日3人以下(第46条第1項)

✓ 家族の負担軽減は基本方針(基準省令第41条)に明記されている。本人の行と家族の行を分けて堂々と書く

✓ ショート・グループホーム等を受けている間は認知症対応型通所介護費を算定しない(告示第126号 注18)。認デイの計画はケアプランに沿って作られるので、頻度と狙いは具体的に書く(基準省令第52条第2項)

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参考・出典

介護保険法(平成9年法律第123号)第5条の2、第8条第7項・第14項・第17項・第18項、第8条の2第12項・第13項、第42条の2/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123

介護保険法施行令(平成10年政令第412号)第2条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410CO0000000412

介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号)第10条の2・第66条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100036

指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)第41条・第42条・第46条・第47条・第52条・第54条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100034

指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第36号)/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100036

指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表「3 認知症対応型通所介護費」注18/厚生労働省 法令等データベース https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82aa7862&dataType=0&pageNo=1

※制度の取り扱いや給付管理の実務は、保険者によって案内が異なる場合があります。実際の取り扱いについては、お住まいの市区町村(保険者)にご確認ください。

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