夜間対応型訪問介護は、「夜だけ来てくれる訪問介護」だと思われがちなサービスです。

でも第2表を書こうとすると、手が止まります。訪問介護と何が違うのか。定期巡回と何が違うのか。日中のヘルパーは併せて入れられるのか。ケアコール端末をサービス内容欄にどう書くのか。
この記事では、場面別に170の文例をまとめました。そのままコピーして、利用者さんの状況に合わせて言葉を入れ替えて使ってください。制度の部分は、介護保険法・省令・報酬告示・通知の原文にあたって書いています。
この記事の文例の並び方
場面ごとに、第2表の欄の順に並べています。
1行目:ニーズ(「〜したい」「〜してほしい」の形)
2行目:長期目標
3行目:短期目標
4行目以降:サービス内容
上から順にコピーすれば、そのまま第2表の1行分になります。サービス内容は場面ごとに3行あるので、必要なものを選んでください。
文例の前に:夜間対応型訪問介護はどんなサービスか
介護保険法第8条第16項は、こう定義しています。
「居宅要介護者について、夜間において、定期的な巡回訪問により、又は随時通報を受け、その者の居宅において介護福祉士その他第二項の政令で定める者により行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるもの(定期巡回・随時対応型訪問介護看護に該当するものを除く。)」
読むポイントは2つあります。「夜間において」と限定されていること。そして看護が入っていないことです。定期巡回・随時対応型訪問介護看護の定義(同条第15項)には「看護師その他厚生労働省令で定める者により行われる療養上の世話又は必要な診療の補助」が書かれていますが、第16項にその一文はありません。夜間対応型は、介護のサービスです。
提供されるのは3つのサービス
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)第5条第1項は、このサービスで提供するものを3つ挙げています。
1つ目が定期巡回サービス。定期的に利用者の居宅を巡回して行う夜間対応型訪問介護です。
2つ目がオペレーションセンターサービス。あらかじめ心身の状況や環境等を把握したうえで、随時、利用者からの通報を受け、通報内容等を基に訪問介護員等の訪問の要否等を判断するサービスです。この通報を受ける従業者がオペレーター(同省令第6条第1項第1号)。
3つ目が随時訪問サービス。オペレーションセンター等からの随時の連絡に対応して行う夜間対応型訪問介護です。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は4つ(定期巡回サービス・随時対応サービス・随時訪問サービス・訪問看護サービス)。夜間対応型は3つで、しかも2つ目の名前が「随時対応サービス」ではなく「オペレーションセンターサービス」です。第2表のサービス内容欄に書くときは、名前をそろえておくと担当者会議で混乱しません。
ケアコール端末を配ることが前提です
同省令第8条第3項は、事業者は利用者が適切にオペレーションセンターに通報できるよう、通信のための端末機器を配布しなければならないと定めています(利用者が適切に随時の通報を行うことができる場合を除く)。現場で「ケアコール端末」と呼ばれている機器です。
ここが訪問介護との決定的な違いです。端末を持たず定期巡回サービスだけを使っている状態は、夜間対応型訪問介護ではなく通常の訪問介護を使っていることになる。解釈通知はそう整理しています。第2表のサービス内容欄に「ケアコール端末による24時間の通報体制」を1行立てておくと、なぜこのサービスなのかが読み取れる第2表になります。
なお端末の設置料・リース料・保守料などを利用者から徴収することは認められていません(利用者宅から事業所への通報にかかる通信料は利用者負担)。ご家族から「機械のレンタル代はいくらですか」と聞かれたときは、ここを答えてください。
区分支給限度基準額の対象です
介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号)第66条が定める「居宅サービス等区分」に、夜間対応型訪問介護が列挙されています。つまり区分支給限度基準額の対象です。
もうひとつ、限度額の計算で効いてくる特徴があります。地域密着型介護サービス費の額を定めた法第42条の2第2項を見ると、定期巡回・随時対応型訪問介護看護は第1号で「要介護状態区分、事業所の所在する地域等を勘案して」とされているのに対し、夜間対応型訪問介護は第2号にあり、要介護状態区分が勘案要素に入っていません。実際、単位数も要介護度別に分かれていません。要介護1の方でも要介護5の方でも、同じ単位数です。
先に押さえておきたい5つのコツ
コツ1:8時〜18時は、このサービスに入れられない
提供時間帯は事業所が設定しますが、上限と下限が通知で示されています。指定地域密着型サービス及び指定地域密着型介護予防サービスに関する基準について(平成18年3月31日老計発第0331004号ほか)は、22時から6時までの間は最低限含むこと、8時から18時までの間の時間帯を含むことは認められないこと、そしてこの間の時間帯については指定訪問介護を利用することとなることを示しています。
だから第2表の頻度欄に「1日3回(朝・昼・夜)」とは書けません。朝と昼は別の行、つまり訪問介護の行になります。
❌ 夜間対応型訪問介護:1日3回(7時・12時・22時)
⭕ 夜間対応型訪問介護:夜間帯に1日◯回(定期巡回)+必要時(随時訪問)
⭕ 訪問介護:1日2回(起床時・昼食時)
夕方の時間帯をどちらに寄せるかは、事業所が設定した営業時間で決まります。プランを書く前に運営規程で営業時間を確認してください。
コツ2:3つの機能を分けて書く
「夜に来てもらう」だけを書くと、第2表からこのサービスを選んだ理由が消えます。
定期巡回サービス=決まった時間帯に来てもらう部分(排せつ介助、体位変換、水分、服薬の確認など)
オペレーションセンターサービス=呼べばつながる部分(不安時の相談、訪問の要否の判断)
随時訪問サービス=呼んだら来てもらえる部分(転倒時、失禁時、体調不良時)
呼べること自体がサービスです。ここを1行立てておくと、「夜間に何回訪問したか」だけでモニタリングしなくて済みます。
コツ3:(Ⅰ)か(Ⅱ)かで、日中のヘルパーを併せられるかが変わる
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。同じ「夜間対応型訪問介護」でも、報酬の型が2つあって、訪問介護との併用の扱いが正反対になります。
まず単位数の形が違います。指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表と、厚生労働大臣が定める夜間対応型訪問介護費に係る単位数(平成18年厚生労働省告示第263号)別表。この2つを合わせて読むと、こうなっています。
夜間対応型訪問介護費(Ⅰ)=月額+出来高
基本夜間対応型訪問介護費 1月につき989単位/定期巡回サービス費 1回につき372単位/随時訪問サービス費(Ⅰ)1回につき567単位/随時訪問サービス費(Ⅱ)1回につき764単位
夜間対応型訪問介護費(Ⅱ)=完全な月額包括
1月につき2,702単位
そのうえで、留意事項通知(平成18年3月31日老計発第0331005号ほか)第二の3⑷は、訪問介護との併用をこう分けています。
①(Ⅰ)を算定する事業所を利用している場合。定期巡回サービス及び随時訪問サービスは出来高による算定であることから、他の訪問介護事業所のサービスを利用していた場合でも、定期巡回サービス費または随時訪問サービス費と、他の訪問介護事業所における訪問介護費の算定をともに行うことが可能。
②(Ⅱ)を算定する事業所の場合——定期巡回サービスを含めて1月当たりの包括報酬であることから、当該夜間対応型訪問介護事業所の営業日及び営業時間において他の訪問介護事業所のサービスを利用していた場合は、当該他の訪問介護事業所における訪問介護費を算定することはできない。
つまり(Ⅱ)の事業所と契約している方に、その事業所の営業時間内にヘルパーを重ねると、訪問介護費のほうが算定できません。夕方から夜にかけて訪問介護を入れているケースで起きやすい形です。
どちらの型かは事業所が選びます。同通知3⑴は、オペレーションセンターを設置しない事業所は(Ⅱ)を算定することとなり、設置する事業所は(Ⅰ)か(Ⅱ)を選択できるとしています。プランを組む前に「御社は(Ⅰ)ですか、(Ⅱ)ですか」「営業時間は何時から何時までですか」の2つを聞いてください。この2つで、第2表に訪問介護の行を立てられるかどうかが決まります。
なお(Ⅰ)の定期巡回サービス費・随時訪問サービス費は、同通知3⑴のとおり「サービス提供の時間帯、1回当たりの時間の長短、具体的なサービスの内容等にかかわらず、1回の訪問ごとに」算定します。訪問介護のような20分未満・30分未満といった時間区分はありません。頻度欄に所要時間を書き込む必要もありません。
コツ4:算定できない組み合わせは告示に書いてあります
告示第126号別表「2 夜間対応型訪問介護費」の注9は、こう定めています。
「利用者が短期入所生活介護、短期入所療養介護若しくは特定施設入居者生活介護又は小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護若しくは複合型サービスを受けている間は、夜間対応型訪問介護費は、算定しない。」
家族の休息のためにショートステイを組む場面は多いので、ここが実務でいちばん引っかかります。同じ注10により、複数の夜間対応型訪問介護事業所を同時に使うこともできません。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護との関係も押さえておいてください。夜間対応型訪問介護費の注9に定期巡回は挙がっていませんが、逆方向の注に挙がっています。同じ告示の「1 定期巡回・随時対応型訪問介護看護費」の注16に「利用者が……又は夜間対応型訪問介護、小規模多機能型居宅介護……を受けている間は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護費は、算定しない」とあり、定期巡回費のほうが算定できません。2つを並べて位置づけることはできない、と読んでおけば実務では足ります。
一方、訪問看護は別です。指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表「3 訪問看護費」の注19が算定しない相手として挙げているのは「定期巡回・随時対応型訪問介護看護(法第8条第15項第1号に該当するものに限る。)」であり、夜間対応型訪問介護は挙がっていません。夜間対応型に看護がない以上、医療的な支援が必要な方には訪問看護を別の行で立てる組み立てになります。同様に、同告示「1 訪問介護費」の注17が挙げる算定しない相手にも、夜間対応型訪問介護は入っていません(コツ3の②の条件は別途かかります)。
月の途中で利用を始めた場合・終えた場合は、留意事項通知3⑶により日割り計算です。(Ⅰ)は基本夜間対応型訪問介護費を、(Ⅱ)は所定単位数を日割りします。ショートを挟む月の請求の具体的な組み立て方は、事業所と保険者の案内で確認してください。
コツ5:夜間対応型訪問介護計画は、ケアプランに沿って作られます
定期巡回の記事を読んだ方は、ここで逆の書き方になるので注意してください。
基準省令第11条第2項は「夜間対応型訪問介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない」とだけ定めています。定期巡回の第3条の24第2項にある「提供する日時等については、居宅サービス計画に定められた日時等にかかわらず、計画作成責任者が決定することができる」というただし書きは、第11条には置かれていません。
だから夜間対応型では、第2表の頻度欄をぼかしすぎないほうがいい。 事業所は第2表の内容に沿って計画を作ります。「必要時」とだけ書けば、必要時の中身は事業所任せになります。
そのうえで、計画の作成にあたっては本人・家族への説明と同意が必要で、作成後は利用者への交付も必要です(同条第3項・第4項)。同省令第10条第2号は、オペレーションセンター従業者が利用者の面接と、1月ないし3月に1回程度の居宅への訪問を行うと定めています。モニタリングの時期をここに合わせると、情報が重複せずに済みます。
夜間のトイレ・排せつが心配な方(24文例)
夜中に何度もトイレに行く方
- 夜中に何度もトイレに行くので、転ばずに用を足せるようにしたい
- 夜間も安全に排せつでき、住み慣れた自宅での生活を続けられる
- 夜間の排せつを支援してもらいながら、転倒せずに過ごせる
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、トイレへの誘導と排せつの介助を行う
- 間に合わないときはケアコール端末で通報し、随時訪問サービスで対応する
- 夜間の排せつ回数と失敗の有無を記録し、ケアマネジャー・主治医へ情報提供する
夜間のおむつ交換が必要な方
- 夜のおむつが濡れたままになるのがつらいので、気持ちよく眠りたい
- 皮膚トラブルを起こさず、夜間も快適に過ごせる
- 決まった時間のおむつ交換を受け、朝まで肌が荒れずに過ごせている
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、おむつ交換と陰部の清潔保持を行う
- 交換のたびに皮膚の状態を確認し、変化があれば関係者へ報告する
- 失禁量が増えたときは、随時訪問サービスで追加の交換を行う
ポータブルトイレを使っている方
- ポータブルトイレの後始末を自分でできないので、来て片づけてほしい
- 排せつ後の環境が整い、においを気にせず自宅で過ごせる
- 夜間の後始末を支援してもらい、落ち着いて眠れている
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、ポータブルトイレの排せつ物の処理と清掃を行う
- 移乗が不安なときはケアコール端末で通報し、随時訪問サービスで介助する
- 設置場所と動線の安全を訪問のたびに確認し、必要に応じて福祉用具担当へつなぐ
夜間の失禁で皮膚トラブルがある方
- おしりの赤みが治らないので、痛みなく過ごせるようにしたい
- 皮膚の状態が改善し、痛みなく夜間を過ごせる
- 夜間の清潔保持が続けられ、赤みが広がらずに経過している
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、清拭と保清、寝具の調整を行う
- 皮膚の状態を訪問記録に残し、訪問看護・主治医と共有する
- 状態が悪化したときは、随時訪問サービスで対応し関係者へ連絡する
転倒・急変への備えが必要な方(18文例)
夜間に転倒したことがある方
- 夜中に転んだことがあるので、また転んだときにすぐ助けを呼べるようにしたい
- 万一のときも早く対応でき、自宅での生活を続けられる
- ケアコール端末の使い方を、本人が一人で操作できている
- ケアコール端末を配布し、通報から訪問までの流れを本人と一緒に確認する
- 転倒時の通報を受け、オペレーターが訪問の要否を判断する
- 必要と判断された場合は随時訪問サービスで訪問し、状態を確認して家族へ連絡する
持病があり夜間の急変が心配な方
- 持病があるので、夜に具合が悪くなったときが不安
- 夜間の不安が減り、自宅での療養を続けられる
- 具合が悪いときの連絡先と手順を、本人・家族が理解できている
- 夜間の体調不良時にケアコール端末で通報できる体制をとる
- 病状の急変時は、速やかに主治医へ連絡する手順をあらかじめ共有しておく
- 受診の目安と救急要請の判断を、主治医・家族と事前に決めておく
起き上がり・移乗に介助が必要な方
- 夜中に起き上がれなくなることがあるので、手を貸してほしい
- 夜間も安全に体を起こすことができ、自宅での生活を続けられる
- 介助を受けながら、夜間の移乗を安全に行えている
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、起き上がり・移乗の介助を行う
- 動けなくなったときはケアコール端末で通報し、随時訪問サービスで介助する
- ベッド周りの環境を訪問のたびに確認し、必要に応じて福祉用具の見直しを提案する
独居で夜の不安が強い方(24文例)
一人暮らしで夜が不安な方
- 夜に一人でいるのが不安なので、誰かとつながっていられるようにしたい
- 不安が和らぎ、住み慣れた自宅で夜も安心して過ごせる
- 不安なときに連絡できる先があることを、本人が理解できている
- ケアコール端末を配布し、24時間つながる連絡先として使い方を説明する
- オペレーターが通報を受け、相談援助または訪問の要否の判断を行う
- 不安の訴えが増えた時期は、ケアマネジャー・主治医と状況を共有する
眠れずに夜中に電話をかけてしまう方
- 眠れないときに誰かと話したくなるので、話を聞いてもらえる先がほしい
- 話を聞いてもらえる先ができ、夜間を穏やかに過ごせる
- 夜間の通報先が整理され、家族への深夜の電話が減っている
- オペレーションセンターサービスにより、夜間の相談を受ける
- 通報の内容と回数を記録し、ケアマネジャーへ情報提供する
- 不眠が続く場合は、主治医への相談につなぐ
日中はデイに行き、夜だけ支援が必要な方
- 日中は通所を続けたいが、夜の一人の時間が心配
- 日中の活動と夜間の安心の両方が保て、一人暮らしを続けられる
- 通所を継続しながら、夜間も支援を受けられている
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、就寝前と起床前の支援を行う
- 通所での様子と夜間の様子を、事業所間で共有する
- 夜間の状況に変化があった場合は、サービス担当者会議で組み立てを見直す
火の元・戸締まりが心配な方
- 火の始末や戸締まりが心配だと言われるので、安心して家で暮らし続けたい
- 自宅で安全に過ごし、住み慣れた家での生活を続けられる
- 夜間の訪問時の確認により、安全が保たれている
- 夜間帯の定期巡回サービスの訪問時に、火の元・戸締まりの状況を確認する
- 気になる状況があった場合は、家族・ケアマネジャーへ報告する
- 合鍵を預かる場合は、管理方法を記載した文書の交付を受けて取り扱いを確認する
家族の夜間の介護負担が大きい方(24文例)
夜間の介助で家族が眠れていない
- (家族)夜に何度も起こされるので、少しでも眠れる時間がほしい
- 家族が休息をとりながら、在宅での介護を続けられる
- 夜間の対応を任せられる日ができ、家族が続けて眠れている
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、排せつ・体位変換の介助を行う
- 夜間の急な対応は随時訪問サービスで受け、家族が起きなくてよい体制をつくる
- 家族の疲労の状況を確認し、必要に応じてケアプランの見直しを検討する
家族が夜勤・交代勤務をしている
- (家族)夜勤の日に本人を一人にするのが心配
- 家族が仕事を続けながら、本人も安全に夜を過ごせる
- 家族の不在時に支援を受け、本人が落ち着いて過ごせている
- 家族の不在となる夜間帯に定期巡回サービスを行う
- 不在中に異変があった場合は、オペレーターから家族へ連絡する
- 家族の勤務予定を共有し、訪問の日程を事業所と調整する
高齢の配偶者が介護している
- (家族)自分も高齢で夜が持たないので、二人で暮らし続けられるようにしたい
- 二人とも無理をせず、自宅での生活を続けられる
- 夜間に配偶者が介助しなくてよい時間ができている
- 夜間の介助を定期巡回サービスが担い、配偶者の負担を減らす
- ケアコール端末の使い方を配偶者にも説明し、迷わず呼べる状態にする
- 配偶者の体調や困りごとにも目を配り、必要なときはケアマネジャーへつなぐ
家族が遠方に住んでいる
- 家族が遠くにいるので、夜に何かあったときに間に入ってほしい
- 遠方の家族とも状況を共有しながら、自宅での生活を続けられる
- 夜間の出来事が家族へ伝わる仕組みができている
- 夜間の訪問と通報の状況を記録し、家族へ定期的に情報を提供する
- 緊急時の連絡順序(家族・主治医・ケアマネジャー)をあらかじめ決めておく
- 受診や入院が必要になった場合の連絡・調整に協力を得る
認知症のある方(18文例)
昼夜が逆転している方
- 昼と夜が逆になってしまったので、生活のリズムを取り戻したい
- 生活のリズムが整い、落ち着いて自宅で過ごせる
- 夜間の関わりにより、朝起きて過ごせる日が増えている
- 就寝前・夜間の定期巡回サービスにより、就寝の声かけと環境の調整を行う
- 毎回同じ流れ・同じ声かけで関わり、本人の混乱を減らす
- 夜間の様子を記録し、ケアマネジャー・主治医と共有する
夜間に外へ出ようとする方
- (家族)夜に外へ出ようとするので、安全に過ごせるようにしたい
- 夜間の安全が保たれ、自宅での生活を続けられる
- 夜間の状況を把握できる体制ができている
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、居室内の様子と戸締まりを確認する
- 外へ出ようとする様子があった場合は、家族・ケアマネジャーへ報告する
- 地域の見守りの仕組みについて、市町村の窓口とあわせて確認する
夜間に不安が強くなる方
- 夕方から夜にかけて落ち着かなくなるので、そばに来てくれる時間がほしい
- 不安が和らぎ、夜を穏やかに過ごせる時間が増える
- こまめな訪問により、落ち着いて眠れる日が増えている
- 夜間帯に複数回の定期巡回サービスを行い、短時間でもこまめに関わる
- 不安が強いときはオペレーターが話を聞き、必要に応じて訪問する
- 本人が安心できる関わり方を、関係者間でそろえて共有する
退院直後・状態が不安定な時期の方(18文例)
退院直後で夜間が不安な方
- 退院したばかりで夜が不安なので、生活が落ち着くまで支えてほしい
- 自宅での生活のリズムが整い、安心して療養を続けられる
- 退院後◯週間、夜間の支援を受けながら生活を立て直せる
- 退院直後は夜間の訪問回数を多めに設定し、生活の状況を確認する
- 状態が安定してきた段階で、訪問回数と内容を見直す
- 退院時の指示内容を、主治医・病院・関係事業所と共有する
体調に波があり夜間の対応が読めない方
- 日によって具合が違うので、その時々で対応してほしい
- 状態に合わせた支援を受けながら、自宅での生活を続けられる
- 体調に応じて夜間の支援内容を調整できている
- 状態の変化に応じて、定期巡回サービスの回数・時間帯を調整する
- 調整した内容は、事業所とケアマネジャーの間で共有する
- 変更が続く場合は、サービス担当者会議でプランの見直しを検討する
入退院を繰り返している方
- 入退院を繰り返しているので、できるだけ自宅で過ごせるようにしたい
- 悪化に早く気づき、自宅で過ごせる期間を延ばせる
- 悪化のサインに早く気づける体制ができている
- 夜間の訪問時に体調の変化を確認し、悪化のサインを早期に把握する
- 受診の目安をあらかじめ主治医と決め、本人・家族・事業所で共有する
- 緊急時の連絡手順を、ケアコール端末の使い方を含めて確認しておく
医療的な見守りが必要な方(12文例)
※夜間対応型訪問介護に訪問看護は含まれません。看護の内容は、訪問看護の行として別に立ててください。
訪問看護と組み合わせる方
- 医療のことは看護師に、夜の生活の支援は別に頼んで、自宅で療養を続けたい
- 医療と介護の両方の支援を受けながら、自宅での療養を続けられる
- それぞれの役割が整理され、本人・家族が迷わず相談できている
- 夜間帯の定期巡回サービスにより、生活面の支援を行う
- 夜間に気づいた体調の変化を、訪問看護事業所・主治医へ連絡する
- 場面ごとの連絡先を書面にして、本人・家族が見える場所に置いてもらう
夜間の服薬・医療機器の確認が必要な方
- 寝る前の薬や機械のことが心配なので、確認してもらいたい
- 指示どおりの管理が続き、体調を崩さず自宅での生活を送れる
- 就寝前の確認を受けられ、安心して眠れている
- 就寝前の定期巡回サービスにより、内服の確認と声かけを行う
- 機器の作動状況や気になる点を記録し、訪問看護・主治医へ情報提供する
- 夜間に異常があったときは、随時訪問サービスと主治医への連絡で対応する
日中の訪問介護と組み合わせる場合(12文例)
※日中に訪問介護を併せて位置づけられるかどうかは、事業所が算定している型(Ⅰ)(Ⅱ)と営業時間で変わります(コツ3)。
※日中のオペレーションセンターサービスは、事業所が「24時間通報対応加算」(1月610単位・告示第126号 注4)を届け出ている場合に使えます。オペレーターが訪問を要すると判断したときに動くのは夜間対応型の事業所ではなく、連携先の訪問介護事業所です。利用者はその訪問介護事業所とあらかじめ利用の契約を結んでおく必要があります(留意事項通知3⑾)。
日中はヘルパー、夜は夜間対応型を使う方
- 日中の家事と夜の見守りを、どちらもお願いしたい
- 日中と夜間の両方の支援を受け、一人暮らしを続けられる
- 日中と夜間の役割が分かれ、生活が安定している
- 日中は訪問介護により、調理・掃除・買い物などの生活援助を行う
- 夜間は定期巡回サービスとオペレーションセンターサービスにより、支援と見守りを行う
- 両事業所で申し送りの方法を決め、情報を共有する
日中も呼べる状態にしておきたい方
- 昼間に一人になる時間も心配なので、いつでも呼べるようにしておきたい
- 日中も相談できる先があり、一人で過ごす時間の不安が減る
- 日中の通報先と、その後の流れを本人・家族が理解できている
- 日中もオペレーションセンターサービスを利用できる体制について、事業所と確認する
- オペレーターが訪問を要すると判断した場合は、連携する訪問介護事業所が訪問する
- 連携先の訪問介護事業所と、あらかじめ利用の契約を結んでおく
サービス内容欄に書ける共通の文例(20文例)

- 夜間帯の定期巡回サービスによる1日◯回の訪問
- 排せつ介助・おむつ交換と、皮膚状態の確認
- ポータブルトイレの排せつ物の処理と清掃
- 就寝前の内服の確認と声かけ
- 寝る前・起きる前の更衣、整容、移乗の介助
- 定時の体位変換と寝具・姿勢の調整
- 水分摂取の声かけと、摂取状況の確認
- ケアコール端末の配布と、通報から訪問までの流れの説明
- オペレーションセンターサービスによる24時間の通報の受付と相談援助
- オペレーターによる訪問の要否の判断
- 随時訪問サービスによる緊急時・臨時の訪問
- 訪問時の安否確認と、居室内の安全・戸締まり・火の元の確認
- 病状の急変時における主治医への連絡
- 体調の変化に気づいた場合の、訪問看護事業所への連絡
- 合鍵を預かる場合の管理方法の確認と、文書による取り決め
- 夜間対応型訪問介護計画の作成と、本人・家族への説明および交付
- オペレーションセンター従業者による面接と、居宅への定期的な訪問
- 夜間の訪問・通報の状況の記録と、家族への報告
- サービス担当者会議等を通じた、心身の状況と生活状況の共有
- 状態変化時のケアプラン見直しに向けた情報提供
ここから先は書き方の補足です
頻度欄の書き方(見本)
定期巡回と違い、夜間対応型は第2表の内容に沿って事業所の計画が作られます(コツ5)。回数は具体的に書いてください。
例)夜間帯に1日2回(定期巡回サービス)+必要時(随時訪問サービス)
例)毎日(22時・翌5時ごろ)※時間は事業所の営業時間内で調整
例)24時間対応(ケアコール端末による通報時は、オペレーターの判断により訪問)
例)退院後1か月は夜間帯に1日3回、その後は状態に応じて見直し
例)夜間帯に1日◯回(定期巡回サービス)/日中は訪問介護 1日2回
よくある迷いどころ
定期巡回・随時対応型訪問介護看護と、どう使い分けますか
大きな違いは3つあります。時間帯・看護の有無・報酬の形です。
夜間対応型は法第8条第16項のとおり「夜間において」のサービスで、8時から18時までを含められません。定期巡回は時間帯の限定がなく、日中も夜間も対応します。看護については、定期巡回の一体型なら同じ事業所の看護師が動けますが、夜間対応型に訪問看護サービスはありません。報酬は、定期巡回が要介護度別の月額なのに対し、夜間対応型は要介護度で単価が変わらず、(Ⅰ)なら出来高部分があります。
「日中も含めて丸ごと任せたい」なら定期巡回、「夜だけ厚くしたい・日中はヘルパーを残したい」なら夜間対応型。これが入り口の目安になります。
もうひとつ、報酬告示には定期巡回・随時対応型訪問介護看護費(Ⅲ)として「夜間にのみ行うもの」の区分もあり、単位数は夜間対応型訪問介護費(Ⅰ)と同じ内容で設定されています。つまり地域に夜間対応型の事業所がなくても、定期巡回の事業所で夜間だけ使える場合があるということ。地域包括支援センターや保険者に、市町村内の指定状況を確認してみませんか。
要支援の方は使えますか
法第8条の2第12項は「地域密着型介護予防サービス」として、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応型共同生活介護の3つを挙げています。この列挙の中に夜間対応型訪問介護は入っていません。
要支援の方で夜間の見守りが必要な場合にどう組み立てるかは、地域包括支援センターや保険者へ相談してください。市町村の総合事業や、市町村独自の緊急通報システムの有無は地域によって違います。
隣の市の事業所と契約できますか
夜間対応型訪問介護は地域密着型サービスです。法第42条の2第1項は、地域密着型介護サービス費の支給を「当該市町村……の長が指定する者」から受けたときとしています。原則としてお住まいの市町村が指定した事業所を使う形になります。
他市町村の事業所を使えるかどうかは、保険者間の同意など個別の手続きの話になるので、担当の保険者に確認してください。
サービス内容欄に「オペレーター」と書いてもいいですか
書いても間違いではありませんが、本人・家族が読む書類だと考えると、機能で書いたほうが伝わります。「24時間の通報の受付と、訪問の要否の判断」のように、何ができるのかが分かる形にしておくのがおすすめです。ケアコール端末は現場で通じる呼び名なので、こちらはそのまま書いて構いません。
訪問の記録とプランがずれてきたら、どうしますか
夜間対応型訪問介護計画はケアプランの内容に沿って作られます(基準省令第11条第2項)。ずれが続くなら、直すのは第2表のほうです。オペレーションセンター従業者は1月ないし3月に1回程度、居宅を訪問して状況を把握します(同省令第10条第2号)。この訪問の情報を受け取るタイミングを、モニタリングの時期に合わせておくと見直しが早くなります。
まとめ
✓ 法第8条第16項の「夜間において」がこのサービスの前提。解釈通知は22時〜6時を最低限含み、8時〜18時は含められないとしている。日中は訪問介護の行を立てる
✓ 提供されるのは3つ(定期巡回サービス・オペレーションセンターサービス・随時訪問サービス)。看護は入らないので、必要なら訪問看護を別に立てる
✓ ケアコール端末の配布が前提(基準省令第8条第3項)。端末の設置料・リース料等は利用者から徴収できない
✓ (Ⅰ)か(Ⅱ)かで、訪問介護との併用の扱いが正反対。(Ⅱ)の事業所の営業日・営業時間に他事業所のヘルパーを重ねると、訪問介護費が算定できない(留意事項通知3⑷)
✓ ショート・小多機・グループホーム等を受けている間は夜間対応型訪問介護費を算定しない(告示第126号 注9)。定期巡回とも並べられない(同 注16)
✓ 夜間対応型訪問介護計画はケアプランの内容に沿って作られる(基準省令第11条第2項)。頻度欄は具体的に書く
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参考・出典
介護保険法(平成9年法律第123号)第8条第14項・第15項・第16項、第8条の2第12項、第42条の2/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)第4条・第5条・第6条・第8条・第10条・第11条・第12条・第14条・第18条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100034
介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号)第66条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100036
指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表「1 定期巡回・随時対応型訪問介護看護費」の注16、「2 夜間対応型訪問介護費」の注1・注4・注9・注10/厚生労働省 法令等データベース https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82aa7862&dataType=0&pageNo=1
厚生労働大臣が定める夜間対応型訪問介護費に係る単位数(平成18年厚生労働省告示第263号)別表/厚生労働省 法令等データベース https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82aa8017&dataType=0&pageNo=1
指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表「1 訪問介護費」の注17、「3 訪問看護費」の注19/厚生労働省 法令等データベース https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82aa0253&dataType=0&pageNo=1
指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準及び指定地域密着型介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年3月31日老計発第0331005号・老振発第0331005号・老老発第0331018号)第二の3⑴・3⑶・3⑷・3⑾/厚生労働省が公表している新旧対照表(抄)に本文が収録されています https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000080859.pdf
同通知の令和6年度改定時の新旧対照表(3⑴〜3⑷は改正なし、24時間通報対応加算は3⑹から3⑾へ繰り下げ)/厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001227915.pdf
指定地域密着型サービス及び指定地域密着型介護予防サービスに関する基準について(平成18年3月31日老計発第0331004号・老振発第0331004号・老老発第0331017号)第二の二 夜間対応型訪問介護
※提供時間帯(22時から6時までは最低限含む/8時から18時までは含められない)とケアコール端末に関する記載は、厚生労働省が公表している新旧対照表では「(略)」の扱いになっており、当該部分の本文は載っていません。原文をそのまま確認したい場合は、自治体が公表している運営の手引きに全文が収録されています(例:横浜市「夜間対応型訪問介護 運営の手引き」令和8年6月版) https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/fukushi-kaigo/kaigo/shinsei/service/henkou_unei/yakan.html
人員基準等に関する部分の新旧対照表(抄)/厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000772387.pdf
※制度の取り扱いや給付管理の実務は、保険者によって案内が異なる場合があります。実際の取り扱いについては、お住まいの市区町村(保険者)にご確認ください。


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