「緑内障で視野が欠けてきた」「黄斑変性で新聞が読めない」という方の第2表で、ニーズ欄に「目が見えにくい」とだけ書いて手が止まっていませんか。書けないのは当然で、視力の数値は第2表に置きようがありません。第2表に載るのは見えないことで止まっている生活動作です。
点眼を1日2回さすはずが1回になっている。薬の袋の字が読めず朝と夜を間違える。玄関の段差が見えず転んだ。郵便物が開けられないまま積んである。この4つを聞き取ると、文例を選ぶ場所が決まります。
この記事では、視覚障害(緑内障・加齢黄斑変性・糖尿病網膜症・白内障)の方の第2表で使える文例を、場面ごとに175本まとめました。転倒と室内移動、点眼と薬の識別、食事と配膳、外出と通院、書類と郵便物、光の調整、身体障害者手帳と同行援護まで並べています。気になる行をコピーして、ご本人の状態に合わせて言葉を入れ替えて使ってください。制度の部分は、介護保険法施行令、認定調査票と主治医意見書の記入の手引き、身体障害認定基準、障害福祉と介護保険の適用関係通知、老計第10号、福祉用具・住宅改修・補装具の告示、日本眼科学会などの原文にあたって書いています。
この記事の文例の並び方
第2表の欄ごとに章を分けています。
1章目:ニーズ(「〜したい」の形・主語はご本人)
2章目:長期目標
3章目:短期目標
4章目:サービス内容
各章の中は場面別に分かれているので、担当の方に近い場面から拾ってください。後半に「書き方のコツ」と「運営指導で見られやすいポイント」があります。

文例の前に:視覚障害の第2表で押さえること
この記事の文例は65歳以上・要介護1〜2の方の第2表を主軸にしています。視覚障害は介護保険だけでは組めない場面が多く、障害福祉の受け皿とセットで考えるプランになります。その前に、言葉と制度の入口を8つ。
「視覚障害」は特定疾病ではありません
介護保険法施行令第2条が定める16の特定疾病のうち、眼に関係するのは第12号「糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症」の糖尿病性網膜症だけです。緑内障、加齢黄斑変性、白内障、網膜色素変性は入っていません。「視覚障害」という括りもありません。
つまり40〜64歳(第2号被保険者)の方は、緑内障や黄斑変性で生活が立ち行かなくなっても、それだけでは要介護認定の対象になりません。行き先は障害福祉です(身体障害者手帳・同行援護・自立訓練)。糖尿病性網膜症であっても、診断基準(平成21年9月30日 老老発0930第2号 別添3)は「軽症網膜症(無症状)のものを除く」としています。該当するかどうかは、主治医意見書をもとに介護認定審査会が判断します。
65歳以上(第1号被保険者)には、特定疾病の要件そのものがありません。「緑内障だから介護保険が使えない」は40〜64歳の話で、65歳以上の方に混ぜると誤った案内になります。介護保険の条文上の表記は「糖尿病性網膜症」で、学会用語の「糖尿病網膜症」とは1字違い。以下では読みなれた「糖尿病網膜症」で書きます。
数の感覚も持っておいてください。2022(令和4)年の国民生活基礎調査で、介護が必要となった主な原因に「視覚・聴覚障害」を挙げた方は総数の1.1%です(介護票 第24表・10万対1,078)。原因として挙げられた12項目のうち最も少ない一方、要支援1に限ると2.1%です(原表から算出)。項目名は「視覚・聴覚障害」で、視覚単独の数字ではありません。要支援の入口で出会うことが相対的に多い項目です。
主治医意見書に視力の欄はありません
認定調査票の基本調査1-12「視力」は5段階です。調査員が実際に視力確認表を見せて評価し、手引きは「広い意味での視力を問う質問であり、視野狭窄・視野欠損等も含まれる」と書いています。眼鏡を使っている方は使った状態で選びます。
一方、主治医意見書の記入の手引きを読む限り、視力を書く項目は設けられていません。眼の情報が意見書に載るとしたら、「生活機能低下の直接の原因となっている傷病または特定疾病の経過」欄と「特記すべき事項」の自由記載です。内科の主治医が意見書を書くと、眼科の情報がどこにも載らないことが起きます。
やることは2つです。ひとつは、認定調査の立会いで「新聞の字は読めるが、視野の下半分が欠けて段差でつまずく」を特記事項に伝えること。視野が欠けている方は新聞の字が読めるので、1-12で「1.普通」が選ばれやすい項目なんです。もうひとつは、意見書を書く主治医に眼科の情報提供を依頼するか、眼科医に意見書を依頼することです。担当の方の意見書、眼のことはどこに書いてありますか。
4つの疾患で「見えなさ」の形が違います
同じ「見えにくい」でも、欠け方が違うと止まる動作が違います。学会の解説から4つに分けます。
緑内障。 日本眼科学会は、視野が欠ける病気で「視野欠損は初期にはほとんど自覚がない場合が多く」と書いています。日本緑内障学会のQ&Aは「『見えていない』のではなく『見落とす』という形で現れます」と説明し、周辺から欠けて中心の視力は比較的保たれることが多い、としています。同学会によれば「失明することがある病気」であって「失明する病気」ではない、という位置づけです。40歳以上の約5%にあり、患者調査(令和5年)の緑内障の総患者数は262.3万人、うち65歳以上が約7割です(第159表の65歳以上6階級の合計から算出)。第2表では段差・障害物・交通に「気づかない」前提で組みます。
加齢黄斑変性。 見ようとする中心がゆがむ、または暗く欠けます。日本眼科学会は「中心はゆがんで見えても、周辺は正しく見えるのが特徴」と書いています。歩けるのに、顔の識別・文字・薬の袋が読めない。緑内障と逆で、転倒より書類・服薬・買い物の課題が前に出ます。網膜の下の出血で突然大きく視力が下がることもあります。
白内障。 日本眼科学会は「60歳代で約70%、70歳代で90%、80歳代ではほとんどの人が白内障になります」と書いています。症状はかすみ、だぶり、まぶしさです。手術治療が主な治療で「一般的に手術の効果は良好」とされています。「見えにくい=仕方ない」で第2表を書かない。 眼科受診の同行が最初の一手になる場面があります。
糖尿病網膜症。 初期は自覚症状がほとんどなく、進むと「突然視界が真っ黒になることもあります」(日本眼科学会)。黄斑浮腫には抗VEGF薬の硝子体内注射を繰り返すことが多く、内科の糖尿病通院と合わせて通院回数が多いのがこの疾患の特徴です。急変時の受診の段取りを第2表に置きます。糖尿病そのものの文例は次の記事にあります。
目標欄に視力の数値を書かない
主治医意見書に視力の欄はなく、認定調査の1-12は5段階です。第2表の目標に「視力0.1を保つ」と書いても、誰も測れません。視力は治療で動く数字で、ケアプランの目標ではありません。
書くのは動作と回数です。「見えるようになる」ではなく「薬の袋を触って朝と夜を区別し、点眼を1日2回続けられる」。「安全に暮らせる」ではなく「玄関の段差の縁に貼った目印を確かめて、つまずかずに出入りできる」。感覚器の対になる難聴の記事でも同じ考え方で書いています。
白杖は介護保険では出ません
福祉用具貸与の告示(平成11年厚生省告示第93号)で、歩行補助つえは「松葉づえ、カナディアン・クラッチ、ロフストランド・クラッチ、プラットホームクラッチ及び多点杖に限る」とされています。白杖は入っていません。白杖の正式名称は「視覚障害者安全つえ」で、障害者総合支援法の補装具(平成18年厚生労働省告示第528号)です。遮光眼鏡・弱視用眼鏡・義眼も同じ補装具の告示にあります。申請先は市町村の障害福祉担当課で、原則として身体障害者手帳が前提です。
拡大読書器や音声時計は日常生活用具で、市町村の地域生活支援事業です。国の告示(第529号)は6種目の要件を定めるだけで、品目も基準額も等級の要件も市町村ごとに違います。第2表に書くなら「日常生活用具(市町村に確認)」の形にして、金額は書きません。
白杖の代わりに介護保険の貸与で組めるのは、主に手すり(工事を伴わないもの)と歩行器です。軽度者が原則対象外となる7種目(車いす・特殊寝台・床ずれ防止用具・体位変換器・認知症老人徘徊感知機器・移動用リフト・自動排泄処理装置)に手すり・歩行器・歩行補助つえは入っていないので、要支援1〜要介護1でも通常どおり貸与できます。ただし歩行器は「歩行が困難な者の歩行機能を補う」用具で、障害物を探知する白杖の代わりにはなりません。
65歳以上でも同行援護は使えます
障害福祉と介護保険の適用関係を定めた通知(平成19年3月28日 障企発第0328002号・障障発第0328002号)は、原則として介護保険優先としたうえで、②イにこう書いています。
「サービス内容や機能から、介護保険サービスには相当するものがない障害福祉サービス固有のものと認められるもの(同行援護、行動援護、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援等)については、当該障害福祉サービスに係る介護給付費等を支給する。」
同行援護は介護保険に相当するサービスがない固有のサービスなので、65歳を過ぎても、要介護認定を受けていても、障害福祉で使えます。中身は「外出時において」同行し、移動に必要な情報を提供し(留意事項通知は「代筆・代読を含む。」と明記)、移動の援護や排せつ・食事等の介護を行います。対象は同行援護アセスメント票で、移動障害の欄が1点以上かつ視力障害・視野障害・夜盲のいずれかが1点以上の方です。通勤や営業活動など経済活動の外出、通年かつ長期の外出は対象外なので、第2表では買い物・通院・余暇の外出として書きます。
令和5年6月30日の厚生労働省事務連絡は、自立訓練(機能訓練)について「介護保険の通所介護等では提供できない支援内容(例えば、白杖を用いた歩行訓練や意思疎通に困難を生じた場合の訓練等)が必要と認められる場合には、65歳以降も引き続き、自立訓練(機能訓練)の利用を認める」と運用例を示しています。介護保険の通院・外出介助(老計第10号 1-3-3)と同行援護は、どちらか一方ではなく、目的に応じて組み合わせます。調整の相手は市町村の障害福祉担当課と相談支援専門員です。
訪問介護に「代読・代筆」と書く前に
老計第10号(平成30年4月1日適用の改正後)を通して読むと、「代読」「代筆」という言葉は出てきません。最も近いのは、身体介護「1-0-3 相談援助、情報収集・提供」と生活援助「2-0-3 相談援助、情報収集・提供」で、どちらもサービス準備に付随する行為の位置づけです。通知は「個々のサービス行為の一連の流れは、あくまで例示」とも書いているので、単独のサービス内容として位置づけられるかは保険者の判断になります。
だから第2表の訪問介護は、老計第10号の例示に載っている言葉で書きます。点眼は「服薬介助」「本人が自ら適切な服薬ができるよう、服薬時において、直接介助は行わずに、側で見守り、服薬を促す」(1-5・1-6)。手引きは「移動(手を引くなど)」(1-3-2-2)。物の定位置は「利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う掃除、整理整頓」(1-6)。郵便物は「訪問時に届いた郵便物の内容を伝える(情報提供)」と付随行為として書き、手続きが要るものはケアマネジャーへ報告する形にします。
代筆・代読を明文で受けているのは障害福祉側です。地域生活支援事業等実施要綱の意思疎通支援事業は「点訳、代筆、代読、音声訳等による支援事業」を事業内容に挙げています。日本視覚障害者団体連合のガイドライン(令和5年3月)による受け皿の整理は、①意思疎通支援事業 ②居宅介護(家事援助・要介護認定がある方は訪問介護で対応できない内容に限り認められる場合がある=令和5年事務連絡) ③同行援護(外出先に限る)の3つ。対象者の要件は市町村で違うので、障害福祉担当課に聞くところから始めます。訪問介護の書き分け全体は次の記事にまとめています。
手帳は2018年7月から「良い方の眼の視力」で判定します
身体障害者手帳(視覚障害)の認定基準は、平成30年7月1日から変わりました(障発0427第2号)。それまでの「両眼の視力の和」をやめ、「視力の良い方の眼の視力と他方の眼の視力とで等級表から等級を求める」形になり、視野には自動視野計による基準が加わりました。「両眼の視力の和」で説明しているページを見かけたら、平成30年7月より前の基準だと判断してください。
この改正で何が起きたか。岡山大学の全国調査(2023年4月発表)では、新規に視覚障害の認定を受けた方の原因疾患の1位は緑内障で、その割合が28.6%(2015年度)から40.7%(2019年度)に増えました。研究者は「2018年に実施された認定基準改正の影響が大きい」としています。あわせて「すでに緑内障と診断されている方は、今回の基準改正によって新たに視覚障害に認定され、必要な福祉サービスを受けられる可能性があります」とも。昔申請して該当しなかった緑内障の方が、今の基準なら該当しうる、ということです。
逆に、片眼を失明していても他眼の矯正視力が0.7以上あれば視力障害には当たらず、視野の状態で評価します(疑義解釈 障企発0427第6号)。等級は指定医の診断書と自治体の審査で決まるので、「◯級になります」とは書かないでください。
もうひとつ、診療報酬にD270-2 ロービジョン検査判断料(250点・月1回)があります。留意事項通知は対象を「身体障害者福祉法別表に定める障害程度の視覚障害を有するもの(ただし身体障害者手帳の所持の有無を問わない。)」とし、補装具を含む視覚的補助具の選定と、生活訓練を行う施設等との連携を含めた指導管理を評価しています。届出のある医療機関で、研修を修了した医師が行う場合に限られるので、どの眼科でも受けられるものではありません。行き先は日本眼科医会のロービジョンケア施設一覧です。
日本緑内障学会のQ&Aは、手帳や年金は「申請しなければ受けられない」もので「基準を満たしていても案内されないまま過ごしている方が少なくありません」と書いています。「対象になりませんか」と眼科に問うのは、私たちの役目です。
ニーズ(生活全般の解決すべき課題)の文例(56文例)

この章の文例は「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」欄に書きます。主語はご本人です。「見えるようになりたい」で止まらず、見えないことで何が止まっているかまで書けていますか。
転倒・室内移動
- 視野の下のほうが欠けて段差でつまずくので、家の中を転ばずに移動したい
- 夜中にトイレへ行くとき暗くて足元が見えないので、安全に往復したい
- 物の置き場所が変わるとぶつかるので、家の中を歩きやすく整えたい
- 階段の段の境目が見えず怖いので、手すりを使って安全に上り下りしたい
- 浴室の床と浴槽の境が分かりにくいので、転ばずに入浴したい
- 見えにくくなってから動くのが怖くなったので、安心して家の中を歩ける方法を知りたい
点眼・服薬
- 目薬を1日2回さすように言われているが忘れてしまうので、続けられるようにしたい
- 目薬の容器が2種類あって区別がつかないので、間違えずにさしたい
- 手が震えて目薬がうまく入らないので、確実にさせる方法を教わりたい
- 薬の袋の字が読めず朝と夜を間違えるので、触って分かる形にしたい
- 眼科と内科の薬が多くて飲み合わせが心配なので、1冊のお薬手帳で管理したい
- 目薬をさしても見え方が変わらず続ける気になれないが、今の視野を守るために続けたい
食事・調理
- 食器の中身が見えず食べ残しが増えたので、自分で食べきれるようにしたい
- 熱い汁物を探って手にこぼすので、やけどせずに食事をとりたい
- 火加減が見えず調理が怖くなったので、安全に簡単な調理を続けたい
- 調味料の容器の区別がつかないので、味付けを間違えずに作りたい
- 賞味期限の字が読めず古いものを食べてしまうので、冷蔵庫の中を分かるようにしたい
- 一人で食べると量が減るので、誰かと一緒に食べる機会がほしい
外出・通院
- 歩道の段差や自転車が見えず外出が怖いので、付き添いがあれば出かけられるようにしたい
- 眼科と内科の通院が月に何回もあり一人では通えないので、通院を続けられるようにしたい
- 買い物で値札や商品が見分けられないので、自分で選んで買い物をしたい
- 白杖の使い方を習ったことがないので、歩き方を教わって外に出たい
- 通っていた集まりに行けなくなったので、また参加したい
- 外出先でトイレの場所が分からず困るので、安心して出かけたい
書類・郵便物・電話
- 郵便物や通知の字が読めず放置しているので、内容を知って手続きを済ませたい
- 役所の書類に自分で記入できないので、手伝ってもらいながら手続きをしたい
- 電話の番号が見えずかけられないので、家族や事業所に自分で連絡できるようにしたい
- 時計やカレンダーが見えず予定が分からないので、日付と時間を自分で確かめたい
- 新聞や本が読めなくなり楽しみが減ったので、別の方法で楽しみを続けたい
光の調整・環境
- まぶしくて外で目が開けられないので、まぶしさを減らして過ごしたい
- 薄暗いと何も見えなくなるので、家の中を見やすい明るさにしたい
- スイッチやリモコンのボタンが見分けられないので、触って操作できるようにしたい
- 段差や壁の境が分かりにくいので、見分けやすく目印をつけたい
入浴・清潔・身だしなみ
- シャンプーとリンスの区別がつかないので、間違えずに入浴したい
- 洗い残しや汚れが見えないので、身だしなみを保ちたい
- 爪を切るのが怖いので、けがをせずに整えたい
- 衣類の色や汚れが分からないので、清潔な服を選んで着たい
排泄
- トイレの汚れに気づけないので、清潔に使い続けたい
- 夜間トイレの位置が分かりにくいので、失敗せずに用を足したい
- 便の色や尿の様子が見えないので、体調の変化を見てもらいたい
認定・手帳・制度
- 視野が欠けてきたが手帳のことを聞いたことがないので、対象になるか眼科に相談したい
- 以前手帳に該当しなかったが、今の基準で対象になるか確かめたい
- 白杖や拡大読書器を使いたいので、どこに申請すればよいか知りたい
- 眼科と内科の両方にかかっているので、状態を両方の先生に伝えてもらいたい
気持ち・不安・緊急時
- 見えなくなっていくことが不安で眠れないので、見通しを持って暮らしたい
- 人に頼ることが増えて気が沈むので、自分でできることを増やしたい
- 急に見えなくなったときにどうすればよいか分からないので、連絡の手順を決めておきたい
- 災害のとき一人で逃げられるか不安なので、備えを整えておきたい
一人暮らし
- 一人暮らしで急に見えなくなっても気づいてもらえないので、見守りの体制がほしい
- ゴミの分別や収集日が分からないので、出せる形にしたい
- 宅配や訪問者が誰か分からず不安なので、安全に応対したい
- 誰とも話さない日をなくして、毎日誰かと言葉を交わしたい
家族が介護している
- (家族)どこまで手伝えばよいか分からないので、本人にできることの目安を知りたい
- (家族)目薬を代わりにさしているが正しくできているか不安なので、やり方を教わりたい
- (家族)家の中の物の置き方をどう整えればよいか分からないので、助言がほしい
- (家族)通院の付き添いが月に何回もあり負担なので、分担できる手段を知りたい
長期目標の文例(16文例)

この章の文例は「長期目標」欄に書きます。視力の回復や改善ではなく、暮らしの形で書きます。 期間は認定の有効期間に合わせて設定してください。
- 点眼と服薬を続け、眼科と内科の定期受診を欠かさず、今の見え方で自宅での生活を続けられる
- 家の中の動線と物の定位置を保ち、転倒せずに日常生活を送れる
- 薬の識別と点眼を自分の手順で行い、飲み忘れ・さし忘れのない生活を続けられる
- 食器の配置を決めた形で食事をとり、やけどや食べ残しなく3食を食べられる
- 付き添いや同行援護を使って月◯回外出し、買い物や通院を続けられる
- 郵便物や書類の内容を支援者と確かめ、手続きを滞らせずに暮らせる
- 白杖や補助具の使い方を身につけ、慣れた道を安全に歩ける
- まぶしさと暗さに合わせた住まいの環境で、見やすく過ごせる
- 入浴と身だしなみを自分の手順で行い、清潔に過ごせる
- 手帳や障害福祉サービスの申請を終え、必要な支援を受けながら暮らせる
- 急な見え方の変化に気づいたときに眼科へ連絡し、受診できる体制で暮らせる
- 趣味や集まりへの参加を続け、人とのつながりを保てる
- 見守りと連絡の体制のもとで、一人暮らしを続けられる
- (家族)本人にできることを任せる関わり方を身につけ、負担を分け合いながら在宅での生活を続けられる
- 不安なことを支援者に相談しながら、落ち着いて暮らせる
- 災害や停電に備えた準備を整え、安心して暮らせる
短期目標の文例(48文例)

この章の文例は「短期目標」欄に書きます。誰が見ても達成できたかどうかが分かる形にします。回数・曜日・場所まで入れて、「視力」「見えるようになる」という言葉は入れません。今の担当の方の短期目標、訪問介護員が確かめられる形になっていますか。
転倒・室内移動
- 玄関と廊下の段差の縁に色の目印をつけ、つまずかずに出入りできる
- 夜間のトイレを、足元灯と手すりを使って転倒せずに往復できる
- 家具と物の定位置を決め、動かさない約束を家族と共有できる
- 階段は手すりを使い、1段ずつ声に出して確かめながら上り下りできる
- 浴槽の縁と床の境に滑り止めマットを敷き、手すりを使って出入りできる
- 訪問リハビリテーションで決めた室内の動き方を、週◯回練習できる
点眼・服薬
- 点眼を1日◯回、決めた時間(朝食後・就寝前)に行い、カレンダーに印をつけられる
- 点眼容器に輪ゴムやシールをつけて2種類を触って区別し、間違えずにさせる
- 点眼補助具を使って、1回1滴を自分でさせる
- 薬袋を朝・昼・夜で分けた箱に入れ、触って区別して飲める
- お薬手帳を1冊にまとめ、眼科と内科の受診時に持参できる
- 訪問看護の訪問時に、点眼薬と内服薬の残数を一緒に確かめられる
食事・調理
- お盆の上の食器の位置(ご飯は手前左・汁物は手前右)を毎食同じにして、食べ残しなく食べられる
- 汁物は7分目までにし、器を両手で持って口に運べる
- 電気調理器を使い、火を使わずに1品作れる
- 調味料は容器の形を変えて置き、味付けを間違えずに作れる
- 週◯回、通所先または配食で誰かと一緒に食べる機会を持てる
外出・通院
- 同行援護または家族の付き添いで、月◯回買い物に出かけられる
- 眼科の受診(月◯回)に、通院介助または同行援護を使って通える
- 歩行訓練士から白杖の基本的な使い方を教わり、自宅から◯◯までの道を練習できる
- 慣れた道を、白杖と手引きで週◯回歩ける
- 出かけた日と行き先をカレンダーに記録し、支援者と共有できる
書類・郵便物・電話
- 届いた郵便物を決めた箱に入れ、訪問時に内容を確認してもらえる
- 役所の書類は、意思疎通支援事業または家族の代筆で期限内に提出できる
- 電話は短縮ボタンに登録し、家族と事業所に自分でかけられる
- 音声時計を使い、時刻と予定を自分で確かめられる
- 拡大読書器または音声の読み上げで、週◯回好きな本や新聞を楽しめる
光の調整・環境
- 外出時は遮光眼鏡をかけ、まぶしさで立ち止まらずに歩ける
- 廊下とトイレの照明を夜間もつけておき、暗がりで動く場面をなくせる
- スイッチとリモコンに触って分かる目印をつけ、自分で操作できる
- 段差の縁と扉の枠に色の目印をつけ、見分けて移動できる
入浴・清潔・身だしなみ
- シャンプーの容器に輪ゴムをつけて区別し、間違えずに洗える
- 週◯回、訪問介護または通所先で洗い残しを確認してもらいながら入浴できる
- 爪切りは訪問看護または通所先で、月◯回整えてもらえる
- 衣類は色ごとに引き出しを分け、自分で選んで着替えられる
排泄
- 便座と床の境に色の目印をつけ、座る位置を確かめて用を足せる
- 夜間はポータブルトイレを寝室の定位置に置き、転倒せずに使える
- 排泄の様子は訪問介護員が確認し、変化があれば訪問看護に伝えられる
認定・手帳・制度
- 眼科で身体障害者手帳の対象になるか相談し、必要なら診断書を依頼できる
- 白杖(視覚障害者安全つえ)の補装具費を市町村に申請できる
- 日常生活用具(拡大読書器など)の給付を市町村に申請できる
- 同行援護の利用について市町村の障害福祉担当課に相談し、支給決定の手続きを進められる
気持ち・見守り・緊急時・家族
- 急に見えなくなったときの連絡先(眼科・家族・ケアマネジャー)を電話の短縮に登録し、押せる
- お薬手帳と点眼薬の予備を非常持ち出し袋に入れ、置き場所を家族と共有できる
- 平日は毎日、誰かの訪問または電話がある形で1週間を過ごせる
- 不安なことを、訪問看護またはケアマネジャーの月◯回の訪問時に話せる
- (家族)点眼の介助を訪問看護から教わり、正しい手順で行える
- (家族)週◯日、通院や付き添いから離れて自分の時間を持てる
サービス内容の文例(55文例)

この章の文例は「サービス内容」欄に書きます。医療サービスは、主治医の指示にもとづくことが読み取れる形に。介護保険で出ないもの(白杖・同行援護・拡大読書器)は、受け皿の名前と窓口まで書きます。担当の方の眼科の主治医、見え方の特徴を聞けていますか。
主治医・眼科・医療機関との連携
- 眼科主治医:疾患の治療、点眼の種類と回数、見え方が変わったときの受診の目安、手帳・補装具の診断書
- 内科主治医:糖尿病・高血圧などの治療と、眼科への情報提供(点眼薬と内服薬の飲み合わせの確認を含む)
- ケアマネジャー:医療サービスの利用にあたり本人の同意を得て主治医の意見を求め、作成した居宅サービス計画を主治医へ交付する
- ケアマネジャー:本人の同意を得て、眼科から見え方の特徴(視野の欠け方・まぶしさ・急変時の目安)を聞き取り、各事業所へ共有する
- ケアマネジャー:認定調査の立会いで視野の欠けによる生活の支障を特記事項に伝え、更新時は眼科の情報が意見書に載るよう主治医に依頼する
- ケアマネジャー:身体障害者手帳の対象になるかを眼科に相談し、市町村の障害福祉担当課・相談支援専門員と連携して同行援護等の手続きを支援する
- ケアマネジャー:月1回の訪問で点眼の継続、転倒の有無、外出回数を確認し、見え方に変化があれば計画の見直しを検討する
訪問看護(主治医の指示に基づく)
- 訪問看護:点眼の手技の確認と指導(1回1滴、点眼後に目頭を押さえる、2種類以上は5分以上あける)、本人・家族への助言
- 訪問看護:点眼薬と内服薬の残数の確認、飲み合わせや副作用(息苦しさ・脈の変化など)の観察と主治医への報告
- 訪問看護:血糖・血圧の測定と記録、眼科・内科への情報提供
- 訪問看護:見え方の急な変化(視界が暗くなる・ゆがみが強くなる)を聞き取り、眼科への受診を促す
- 訪問看護:皮膚・爪・口の中など本人が目で確かめにくい部位の観察と手入れ
- 訪問看護:不安や気分の落ち込みの相談対応と、必要時の主治医への報告
訪問リハビリテーション・通所リハビリテーション(主治医の指示に基づく)
- 訪問リハビリテーション:自宅内の動線の確認と、手すり・目印の位置、家具の配置の助言
- 訪問リハビリテーション:段差や浴槽の出入りなど、視覚に頼らない動作手順の練習
- 作業療法士:調理・配膳・服薬など、手で確かめて行う生活動作の練習と道具の提案
- 通所リハビリテーション:歩く力の維持と、転倒予防の運動
訪問介護
- 訪問介護(身体介護):服薬介助(点眼容器の識別の確認、決めた時間の点眼の声かけと見守り)
- 訪問介護(身体介護):本人が自ら適切な服薬ができるよう、服薬時に側で見守り、点眼を促す
- 訪問介護(身体介護):移動時に転倒しないように側について歩く見守り(手を引くことを含む)
- 訪問介護(身体介護):通院・外出介助(受診の手続き、院内の移動)
- 訪問介護(身体介護):入浴の見守りと介助(シャンプー等の容器の確認、洗い残しの確認)
- 訪問介護(身体介護):利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りをしながら行う調理・配膳(食器を決めた位置に置く)
- 訪問介護(身体介護):利用者と一緒に行う掃除・整理整頓(物の定位置を保ち、動線に物を置かない)
- 訪問介護(生活援助):買い物(商品の説明と本人の選択)、冷蔵庫内の整理と賞味期限の確認
- 訪問介護員:訪問時に届いた郵便物の内容を伝え(情報提供)、手続きが要るものはケアマネジャーへ報告する
通所介護
- 通所介護:入浴の機会の確保と、洗い残し・皮膚の状態の確認
- 通所介護:食事の配膳を決めた位置で行い、食事量を記録する
- 通所介護:他の利用者との交流と、本人が参加できる活動(音声や手で楽しめるもの)の提供
- 通所介護:送迎時の乗降介助と、玄関から車までの手引き
- 通所介護:活動中の見え方の変化・ふらつきを記録し、ケアマネジャーへ報告する
居宅療養管理指導(主治医の指示に基づく)
- 居宅療養管理指導(薬剤師):点眼薬と内服薬の一元管理、容器の識別(シール・輪ゴム)の提案、残薬の確認
- 居宅療養管理指導(薬剤師):眼科と内科の処方の飲み合わせの確認と、主治医への情報提供
- 居宅療養管理指導(医師):療養上の指導と、事業所への情報提供
福祉用具貸与・特定福祉用具販売・住宅改修
- 福祉用具貸与:手すり(工事を伴わないもの)を玄関・廊下・寝室に設置し、触って位置が分かるよう配置する
- 福祉用具貸与:歩行器の検討(歩行が不安定な場合。障害物の探知は白杖の役割で、歩行器は代わりにならない)
- 特定福祉用具販売:入浴用いす・浴槽用手すり・浴室内すのこなど、浴槽の出入りを支える用具の購入
- 特定福祉用具販売:ポータブルトイレの購入(夜間の転倒を避けるため寝室の定位置に設置する)
- 住宅改修:廊下・トイレ・浴室・玄関への手すりの取付け(理由書に視野欠損による転倒予防の根拠を書く)
- 住宅改修:玄関・浴室の段差の解消と、滑りにくい床材への変更
障害福祉サービス・補装具・日常生活用具(介護保険外)
- 同行援護(障害福祉サービス):買い物・通院・余暇の外出への同行、移動に必要な情報の提供(代筆・代読を含む)、移動の援護
- 自立訓練(機能訓練)(障害福祉サービス):白杖を用いた歩行訓練と、視覚に頼らない生活動作の訓練
- 歩行訓練士(自立訓練(機能訓練)事業所や視覚障害者情報提供施設など・市町村に確認):白杖の使い方と、自宅から目的地までの歩行の練習
- 補装具費(市町村):視覚障害者安全つえ(白杖)、遮光眼鏡、弱視用眼鏡の申請
- 日常生活用具(市町村):拡大読書器・音声時計などの給付の申請(品目と基準額は市町村ごとに確認する)
- 意思疎通支援事業(市町村):役所の書類など代筆・代読の支援の利用
- 相談支援専門員:障害福祉サービスの利用計画の作成と、ケアマネジャーとの役割分担
地域・保険外の支援
- 配食サービス:調理ができない日の食事の確保と、手渡し時の安否確認(介護保険外)
- 緊急通報装置:急な見え方の変化や転倒時に外部へ連絡できる体制の確保(自治体サービスなど)
- 別居家族・近隣・民生委員:定期的な電話連絡と訪問、ゴミ出し・郵便物の確認の手伝い
本人・家族の取り組み
- 本人:点眼を決めた時間にさし、カレンダーに印をつけること
- 本人:物の定位置を守り、見え方が変わったときは早めに支援者に伝えること
- 本人・家族:浴槽の縁と床の境に滑り止めマットを敷く(介護保険外)
- 家族:物の置き場所を勝手に変えず、変えるときは本人に触って確かめてもらうこと
- 家族:点眼の介助の手順を訪問看護から教わり、さし忘れに気づいたら声をかけること
書き方のコツ(深めたい方向け)
すぐ使いたい方は、ここから先は読まなくて大丈夫です。視覚障害の方の第2表ならではの書き分けのコツをまとめました。
コツ1:視力の数値ではなく「止まっている動作」を書く
「視力低下」「視野狭窄」と書いたプランは、次の一手が決まりません。主治医意見書に視力の欄はなく、認定調査の1-12は5段階です。第2表で視力を追いかける場所がありません。
聞くのは4つです。点眼は1日何回さすはずで、何回さしているか。薬の袋を何で区別しているか。この1年で転んだ場所はどこか。開けていない郵便物が何通あるか。この4つを聞くと、ニーズ欄の1行目が「目が見えにくい」から「薬の袋の字が読めず朝と夜を間違えるので、触って分かる形にしたい」に変わります。担当の方の4つ、答えられますか。
コツ2:「見えにくい」の形を4つに聞き分ける
同じ「見えにくい」でも、緑内障は周辺から欠け、黄斑変性は中心が欠け、白内障はかすんでまぶしく、糖尿病網膜症は急に変わることがあります。欠け方が違うと、止まる動作が違います。
周辺が欠ける方は段差・障害物・横から来る自転車に「気づかない」ので、転倒と外出の文例が中心です。中心が欠ける方は歩けるのに顔・文字・薬が読めないので、書類・服薬・買い物の文例が中心になります。かすみとまぶしさの方は照明とカーテン、遮光眼鏡。急変がありうる方は緊急時の連絡先です。眼科の主治医に「視野のどこが欠けていますか」「まぶしさはありますか」「急に変わることがありますか」の3つを聞くと、サービス内容の章で拾う場所が決まります。
コツ3:点眼は「服薬」の言葉で書く
緑内障の点眼は、日本緑内障学会のQ&Aで「見え方をよくする薬ではない」と説明されています。だから「さしても何も変わらない」と自己判断で中断する方がいます。同学会の説明は「失われた視野は、あとから点眼を再開しても戻りません」。
第2表では、点眼を老計第10号の「服薬介助」(1-5)と「本人が自ら適切な服薬ができるよう、服薬時において、直接介助は行わずに、側で見守り、服薬を促す」(1-6)の言葉で書きます。手順も具体的に書きます。1回1滴、点眼後に目頭を1〜5分押さえる、2種類以上は5分以上あける。同学会は、手が震えてうまくさせない場合の補助器具や、家族にさしてもらう方法にも触れています。訪問介護員が点眼そのものを行う場合は、医政発第0726005号(平成17年)の「原則として医行為ではない」行為に点眼薬の点眼が挙げられており、容態が安定していること等の条件を医師・看護職員が確認した上で行います。ご本人と家族には、この目薬は見え方を良くする薬ではなく、今ある視野を守る薬だと、サービス担当者会議の場で眼科の説明を確かめながら共有してください。β遮断薬の点眼はぜんそくやCOPDのある方で使えない場合があるので、内科の薬とあわせてお薬手帳を1冊にします。
コツ4:介護保険で出ないものは、受け皿の名前と窓口を書く
視覚障害のプランで介護保険だけを見ていると、白杖・外出・代読・訓練の4つが宙に浮きます。白杖は補装具(視覚障害者安全つえ)、外出は同行援護、代読は意思疎通支援事業か居宅介護、訓練は自立訓練(機能訓練)で、いずれも障害者総合支援法の側にあります。
第2表のサービス内容には「同行援護(障害福祉サービス)」のように制度名を添え、「(市町村に申請)」と窓口を書きます。介護給付を使う方の居宅サービス計画には、介護保険外のサービスも位置づけられます。手続きの相手は市町村の障害福祉担当課と相談支援専門員なので、担当者会議に呼ぶか、少なくとも計画を共有してください。介護報酬の側(令和8年3月改正後の告示第19号・居宅サービス)を読んだ範囲では、視覚障害を要件とする加算はありません(加算の要件を定める別告示・留意事項通知は範囲外)。視覚障害固有の支援は障害福祉側にある、と覚えておくと組み立てで迷いません。
コツ5:配膳は「クロックポジション」で固定し、位置をサービス内容に書く
食事の文例で一番効くのは、食器の位置を毎回同じにすることです。京都府視覚障害者協会のメルマガに、当事者の工夫が具体的に書かれています。手前が6時、向こう側が12時、右手が3時、左手が9時と、時計の文字盤で位置を伝える「クロックポジション」。湯呑みは10時や2時に固定。平らな皿ではなく深い皿。白米は黒い茶碗、白っぽいおかずは色の濃い食器。熱い器を手で探るとやけどをするので位置を先に伝える、とあります。
これをサービス内容に落とすと、「訪問介護:配膳(ご飯は手前左の8時・汁物は手前右の4時・湯呑みは2時の位置に固定)」になります。訪問介護も通所介護も同じ配置にすれば、ご本人は場所を覚え直さずに済みます。位置を書かないと、事業所ごとに配置が違って、毎食探すところから始まってしまうんです。
現場のひとこと
視覚障害の方のプランで最初に確かめたいのは、病名ではなく「目薬の袋が何種類あって、1日何回さしているか」です。緑内障の点眼は見え方をよくする薬ではないので、「さしても変わらない」と回数が減っていることがあります。そこが崩れると、残りの文例がいくら整っていても視野が先に進みます。
もうひとつ。ご本人の口から「見えない」という言葉は、あまり出てきません。出てくるのは「最近つまずく」「字が薄くなった」「まぶしい」「郵便物は後で読む」です。これをそのままニーズ欄に置くと、目標とサービス内容が自然に決まっていきます。
運営指導で見られやすいポイント
1. 訪問看護・訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションなど医療サービスについて、主治医の指示を確認した経過が記録に残っているか(平成11年厚生省令第38号 第13条第20号)
2. 医療サービスの利用にあたり利用者の同意を得て主治医の意見を求め、作成した計画を主治医へ交付した記録があるか(同 第13条第19号・第19号の2)
3. 目標が「視力を保つ」「見えるようになる」など測れない表現ではなく、本人が取り組める行為と回数になっているか
4. 訪問介護のサービス内容が老計第10号の区分で読める形(点眼=服薬介助・見守り、手引き=移動、郵便物=情報提供)になっていて、訪問介護計画と整合しているか
5. 同行援護など障害福祉サービスを位置づけている場合、介護保険外のサービスとして計画に記載し、相談支援専門員・市町村と連携した経過が記録に残っているか
6. 住宅改修を位置づけている場合、理由書に視野欠損など視覚障害由来の転倒予防の根拠が書かれているか
7. 要介護1の方に原則給付対象外の種目(特殊寝台など)を位置づけている場合、医師の所見と担当者会議の記録、市町村への確認の経過が残っているか
8. モニタリングで点眼の継続・転倒の有無・外出回数など、計画の目標に対応した項目を継続的に把握しているか(同 第13条第13号・第14号)
よくある迷いどころ
58歳の方が緑内障で視野が欠け、外出が怖いと言っています。介護保険は使えますか
緑内障だけでは使えません。40〜64歳の方が要介護認定を受けられるのは、要介護状態の原因が16の特定疾病による場合に限られ、緑内障・加齢黄斑変性・白内障はそこに入っていません。眼で該当するのは糖尿病性網膜症だけで、それも診断基準で「軽症網膜症(無症状)のものを除く」とされています。
行き先は障害福祉です。眼科で身体障害者手帳の対象になるか相談し、同行援護(外出)・自立訓練(白杖歩行の訓練)・補装具(白杖・遮光眼鏡)・日常生活用具(市町村)を市町村の障害福祉担当課で確認します。糖尿病がある方は、網膜症の段階について眼科に確認してください。地域包括支援センターに相談があった場合も、この分岐で案内が変わります。
主治医意見書を内科の先生が書いていて、視野の欠けがどこにも書かれていません
主治医意見書の記入の手引きには視力を書く項目が設けられていないので、眼のことは「傷病の経過」欄か「特記すべき事項」の自由記載でしか伝わりません。内科の先生が眼科の情報を持っていなければ、載らないのが普通です。
更新のときは、眼科に情報提供書を依頼して内科の主治医に渡すか、眼科医に意見書を依頼します。手引きは「特記すべき事項」欄について「専門医に意見を求めた場合にはその結果、内容を簡潔に記入してください。情報提供書や身体障害者申請診断書等の写しを添付していただいても構いません」と書いているので、眼科の情報提供書はそのまま意見書に載せられます。あわせて認定調査の立会いで、1-12「視力」が視野狭窄・視野欠損も含む項目であることを踏まえ、「新聞の字は読めるが視野の下半分が欠けて段差でつまずく」と特記事項に。第1表の課題分析の結果にも、見え方の特徴を1行入れておくと審査会に届きます。
昔、手帳を申請して該当しなかった緑内障の方がいます。今も同じですか
同じとは限りません。身体障害者手帳(視覚障害)の認定基準は平成30年7月1日から「両眼の視力の和」をやめ、「良い方の眼の視力」で判定する形に変わりました。視野にも自動視野計の基準が加わっています。岡山大学の全国調査では、新規認定の原因疾患に占める緑内障の割合が28.6%から40.7%に増えました。研究者のコメントは「すでに緑内障と診断されている方は、今回の基準改正によって新たに視覚障害に認定され、必要な福祉サービスを受けられる可能性があります」。
等級は指定医の診断書と自治体の審査で決まるので、私たちに言えるのは「今の基準で対象になるか、眼科に聞いてみませんか」までです。手帳の申請前でも、ロービジョン検査判断料(D270-2)は「身体障害者手帳の所持の有無を問わない」とされているので、ロービジョンケアを行う眼科の受診は先に組めます。障害年金の「眼の障害」は令和4年1月1日改正で、手帳とは別制度・別の改正日です。相談先は年金事務所です。
郵便物の代読を、訪問介護の生活援助に書いてよいですか
老計第10号(平成30年改正後)に「代読」「代筆」の語はなく、最も近いのは「相談援助、情報収集・提供」(サービス準備の付随行為)です。単独のサービス内容として位置づけられるかは保険者の判断なので、書く前に市町村に確認してください。書き方としては「訪問時に届いた郵便物の内容を伝え(情報提供)、手続きが要るものはケアマネジャーへ報告する」と、付随行為の形にします。
代筆・代読を明文で受けているのは障害福祉側で、意思疎通支援事業(市町村)・居宅介護(家事援助・要介護認定がある方は訪問介護で対応できない内容に限り認められる場合がある=令和5年事務連絡)・同行援護(外出先に限る)の3つです。役所の書類など量がある場合は、こちらの利用を市町村の障害福祉担当課に相談します。
糖尿病網膜症の注射で眼科通院が月2回、内科も月1回あります。通院介助と同行援護、どちらで組みますか
両方使えます。介護保険の通院・外出介助(老計第10号 1-3-3)は受診の手続きや院内の移動を含む身体介護です。同行援護は外出時の移動の援護と情報提供(代筆・代読を含む)で、通院も買い物も余暇も対象です。適用関係通知では、同行援護は②イの「介護保険サービスには相当するものがない障害福祉サービス固有のもの」として使え、通院介助との分担は②アの「一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしない」という考え方で決めます。
どう分けるかは市町村の障害福祉担当課と相談支援専門員との調整で決まります。第2表には、介護保険の通院介助と同行援護をそれぞれ制度名つきで書き、担当者会議で分担を確認した経過を記録に残してください。医療機関との連絡の文例は次の記事にあります。
夜のトイレの動線に照明をつけたいと言われました。住宅改修で出ますか
住宅改修の告示(平成11年厚生省告示第95号)が定める6項目は、手すりの取付け・段差の解消・床材の変更・扉の取替え・便器の取替え・付帯工事で、照明は列挙されていません。解釈通知(老企第34号)の付帯工事の例示にも出てきません。そのぶん、手すりの取付けは老企第34号が「転倒予防若しくは移動又は移乗動作に資すること」を目的と書き、床材の変更は告示が「滑りの防止及び移動の円滑化等」のためとしているので、視覚障害による転倒予防としてそのまま使えます。理由書に「視野の下方が欠けて段差が見えない」と視覚障害由来の根拠を書きます。
照明については、障害福祉の日常生活用具「居宅生活動作補助用具(住宅改修費)」や自治体独自の助成の対象になるかが市町村の要綱次第なので、障害福祉担当課に確認してください。足元灯や人感センサーのライトは介護保険外で本人や家族が用意することも多く、短期目標「廊下とトイレの照明を夜間もつけておく」はそれで達成できます。福祉用具と住宅改修の書き方は次の記事にまとめています。
転倒のリスクが重なる方、一人暮らしの見守りを組む方は、次の2本もあわせて使ってください。
まとめ
✓ 「視覚障害」は特定疾病ではない。眼で該当するのは糖尿病性網膜症だけ(軽症網膜症を除く)。緑内障・黄斑変性・白内障では40〜64歳は介護保険の対象にならない。65歳以上には特定疾病の要件がない
✓ 主治医意見書の手引きに視力の欄はない。視覚の情報は認定調査1-12(視野欠損を含む)+特記事項と、意見書の自由記載で伝える
✓ 4つの疾患で欠け方が違う。緑内障=周辺(気づかない)/黄斑変性=中心(文字・薬が読めない)/白内障=かすみ・まぶしさ(手術で改善が見込める場合がある)/糖尿病網膜症=急変・通院が多い
✓ 目標欄に視力の数値を書かない。動作と回数で書く
✓ 白杖は介護保険の歩行補助つえに入っていない。補装具「視覚障害者安全つえ」(市町村)。拡大読書器・音声時計は日常生活用具で市町村ごとに違う
✓ 同行援護は65歳以上でも使える(介護保険に相当サービスがない固有サービス・障企発第0328002号)。外出時のサービスで、代筆・代読を含む
✓ 老計第10号に「代読」「代筆」の語はない。点眼=服薬介助・見守り、手引き=移動、郵便物=情報提供と、例示の言葉で書く
✓ 手帳は平成30年7月1日から「良い方の眼の視力」で判定。昔該当しなかった緑内障の方が該当しうる。ロービジョン検査判断料(D270-2)は手帳の有無を問わない
✓ 配膳はクロックポジションで固定し、位置をサービス内容に書く
あわせて読みたい
参考・出典
介護保険法施行令(平成10年政令第412号)第2条/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410CO0000000412
厚生労働省「特定疾病の選定基準の考え方」 https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/nintei/gaiyo3.html
厚生労働省 老健局老人保健課長通知「要介護認定における『認定調査票記入の手引き』、『主治医意見書記入の手引き』及び『特定疾病にかかる診断基準』について」(平成21年9月30日 老老発0930第2号)別添1 認定調査票記入の手引き(1-12 視力) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb6469&dataType=1&pageNo=2 ・別添2 主治医意見書記入の手引き https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb6469&dataType=1&pageNo=4 ・同 5 特記すべき事項 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb6469&dataType=1&pageNo=5 ・別添3 特定疾病にかかる診断基準(12 糖尿病性網膜症) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb6469&dataType=1&pageNo=6 (2026年9月時点で現行として掲載されている版)
厚生労働省 身体障害者手帳(通知一覧) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/shougaishatechou/index.html
厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部長通知「『身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)について』の一部改正について」(平成30年4月27日 障発0427第2号・平成30年7月1日適用) https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000205739.pdf ・身体障害認定基準(改正後全文) https://www.mhlw.go.jp/content/000615256.pdf ・身体障害者障害程度等級表 https://www.mhlw.go.jp/content/0000172197.pdf ・疑義解釈の改正(障企発0427第6号) https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000205792.pdf
厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部企画課長・障害福祉課長通知「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等について」(平成19年3月28日 障企発第0328002号・障障発第0328002号) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb4788&dataType=1&pageNo=1
厚生労働省 事務連絡「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく自立支援給付と介護保険制度の適用関係等に係る留意事項及び運用の具体例等について」(令和5年6月30日) https://www.mhlw.go.jp/content/001117896.pdf
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)第5条第4項・第26項/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000123 ・同法施行規則 第1条の5 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100019
厚生労働省 障害福祉サービス費等の報酬算定構造・留意事項通知 新旧対照表(同行援護 サービス内容・対象者) https://www.mhlw.go.jp/content/001494356.pdf ・障害福祉サービス等報酬改定検討チーム 資料「同行援護に係る報酬・基準について」 https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000681040.pdf
厚生労働省「日常生活用具給付等事業の概要」(厚生労働省告示第529号) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/yogu/seikatsu.html ・「地域生活支援事業等実施要綱」(別記1-6 意思疎通支援事業・別記1-7 日常生活用具給付等事業) https://www.mhlw.go.jp/content/001689668.pdf
補装具の種目、購入等に要する費用の額の算定等に関する基準(平成18年厚生労働省告示第528号)/厚生労働省法令等データベース https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=83aa8482&dataType=0
厚生労働大臣が定める福祉用具貸与に係る福祉用具の種目(平成11年厚生省告示第93号) https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001506161.pdf ・厚生労働大臣が定める居宅介護住宅改修費等の支給に係る住宅改修の種類(平成11年厚生省告示第95号) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82999422&dataType=0&pageNo=1 ・老企第34号「介護保険の給付対象となる福祉用具及び住宅改修の取扱いについて」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4381&dataType=1&pageNo=1 ・厚生労働省「軽度者に対する福祉用具貸与」 https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000875875.pdf
厚生労働省 老健局振興課長通知「『訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について』の一部改正について」(平成30年3月30日 老振発0330第2号。老計第10号の改正・平成30年4月1日適用) https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000201799.pdf
厚生労働省 医政局長通知「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(平成17年7月26日 医政発第0726005号) https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb2895&dataType=1&pageNo=1
指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号・最終改正 令和8年3月13日)/厚生労働省法令等データベース https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82aa0253&dataType=0&pageNo=1
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第13号・第14号・第19号・第19号の2・第20号/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100038
厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」Ⅳ 介護の状況 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/05.pdf ・同調査 介護票 第24表(e-Stat) https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002041126
厚生労働省「令和5年 患者調査の概況」5 傷病分類別の総患者数 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/soukanjya.pdf ・同調査 第159表(e-Stat) https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000040234426&fileKind=1
岡山大学 プレスリリース「視覚障害の原因疾患 第2回全国調査」(2023年4月26日) https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1082.html
診療報酬の算定方法 別表第一 医科診療報酬点数表 D270-2 ロービジョン検査判断料(告示) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf ・同 留意事項通知 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732089.pdf ・厚生労働省告示第119号(令和8年度改定の適用日=令和8年6月1日は同告示の制定文で確認) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001681999.pdf
公益財団法人 日本眼科学会「緑内障」 https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=35 ・「白内障」 https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=48 ・「糖尿病網膜症」 https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=49 ・「加齢黄斑変性」 https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=52 ・「ロービジョン」 https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=80
公益社団法人 日本眼科医会「ロービジョンケア」 https://www.gankaikai.or.jp/lowvision/ ・「よくわかる緑内障」 https://www.gankaikai.or.jp/health/49/index.html
日本緑内障学会「緑内障Q&A」 https://www.ryokunaisho.jp/general/qa.php
公益社団法人 京都府視覚障害者協会「メルマガ色鉛筆 第291号 私の工夫3 食事編」 https://kyosikyo.sakura.ne.jp/contents/read/id/578
社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合「視覚障害者向け代筆・代読支援ガイドライン」(令和5年3月) http://nichimou.org/wp-content/uploads/2023/03/R4daihitudaidokugaidoline.pdf
日本年金機構「障害認定基準」(第1節 眼の障害・令和4年1月1日改正) https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/ninteikijun/20140604.html
※文例はあくまで参考です。点眼の種類と回数、内服薬との飲み合わせ、通院の頻度、運動や入浴の可否は、主治医(眼科・内科)と訪問看護・薬剤師の指示にもとづいて個別に決めてください。診断は医師が行います。身体障害者手帳の等級、同行援護・自立訓練・補装具・日常生活用具・意思疎通支援事業の対象と内容、訪問介護での代読・代筆の取り扱い、住宅改修の可否は、市町村(保険者・障害福祉担当課)や事業所によって案内が異なる場合があります。実際の取り扱いについては、主治医およびお住まいの市町村にご確認ください。


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